どうも、たかしです。

今回の記事は前回記事の続きになっています。まだご覧になっていない方はぜひこちらからご覧ください。

ある日突然当ブログのヘビーreaderであるM先輩からもたらされた、「軟水」「硬水」「超硬水」の3種類のミネラルウォーターを使って、どれが一番コオロギ出汁との相性がいいのか、「コオロギ味噌汁」を作って飲み比べをしていきます。

硬度の違いは、コオロギ出汁をとる際にどのような影響をもたらすのか。最もコオロギ出汁との相性が良く、美味しく仕上がるのはどの水なのか。検証していきます。

それではやっていきましょう。

①検証の方式説明

検証には平等を期すために、3つともできるだけ同じ条件下で「コオロギ味噌汁」作っていきます。

実験の条件は以下の通りです。

  • 水の量……300mL(蒸発分含む)
  • だしの取り方……出汁パックにコオロギパウダーをスプーン3倍分入れ、沸騰した水で5分間煮出す。
  • 具材……同僚の味噌と乾燥ワカメのみ

あくまで出汁の味がどう変化するのかを見るための実験なので、調理方法や投入する具材は最低限に済ませました。

比較する観点は以下の3つです。

STEP1
コオロギの味が良く染み出しているか

まずは飲んでみた時の第一印象として、コオロギの味が良く染み出ているかどうかを判断します。よりコオロギの味が染み出ている方が、よりコオロギ出汁との相性が良いということになります。

STEP2
その他気になる点はあるか

コオロギ出汁との相性以外に、単純に「味噌汁」としての味や飲みやすさを判定します。味噌や具材であるワカメとの相性も見ます。

STEP3
オススメ度

僕個人の好みにはなってきますが、コオロギ味噌汁に用いる際のオススメ度を判定します。

①軟水「温泉水99」

硬度1.7mgという驚異の低さを誇る「超軟水」とも言うべき「温泉水99」。

飲んだ感覚としては、まるで味の無い乳酸系飲料を飲んでいるような口当たりのまろやかさと酸味のような感覚が印象的でしたが、コオロギ出汁をとった時にどのような印象になるのでしょうか。

5分間に出した後の出汁の様子です。コオロギパウダーの色素が色濃く出て、きちんと出汁が取れていることが分かります。

「温泉水99」のコオロギ味噌汁を試食してみた評価は以下の通りです。

STEP1
コオロギの味……非常によく出ている

一口飲んだだけでコオロギの独特の風味が口の中に広がりました。味噌汁は基本的に味噌の味をサポートするというのが出汁の役割なのですが、味噌の味を飛び越えてコオロギの味が目立つぐらいにはしっかりとコオロギの出汁が取れているように思いました。

STEP2
その他……まろやかな口当たりが印象的。

やはり「超軟水」である「温泉水99」は、味噌汁にしてもそのまろやかさが目立ちました。「飲む」というよりも「食べる」という表現の方が適切に感じる所は、例えば鍋とかに使用しても非常に相性がいいのではないのかと思いました。

STEP3
オススメ度

とてもお勧めできます。コオロギ出汁との相性は間違いなく抜群で、味噌汁だけでなく鍋やスープに使ってもそのまろやかさによる口当たりの良さが発揮されるのではないかと思います。

②硬水「エビアン」

ミネラルウォーターの代表格「エビアン」。硬度は304mgと硬水の中では控えめな値です。

すっきりとした後味で飲みやすい「エビアン」。あまり料理に使うイメージは無いですが、コオロギ味噌汁にした時にどのような飲み心地になるのかが気になるところです。

こちらは5分間煮だした様子ですが、何か白い結晶のようなものが浮いて出てきて、鍋側面にこびりついているのが見て取れます。初めは火加減が強すぎたのかと思いましたが、どうやらそう言うことではなく内部のミネラル分が浮いて出てきてしまっているようですね。

カバーフィルムの成分表下にもそれっぽい記述がありましたし、味に影響はない物と思われます。

「エビアン」のコオロギ味噌汁を試食してみた評価は以下の通りです。

STEP1
コオロギの味……ちょっと薄い

温泉水99と比較した時に、明らかにコオロギ自体の味は薄くなっているように感じました。ただ、「味噌の味をサポートする」と言う役割を果たせる程度には出汁は取れていました。

STEP2
その他……すっきりとして飲みやすい

エビアンのすっきりとした飲みやすさは、コオロギ出汁をとって、味噌汁になってなお健在でした。本当に違和感なくごくごくと飲めるため、味噌汁よりも味が薄い、例えば「お吸い物」なんかに使うのがより向いているような気がしました。

STEP3
オススメ度

個人的にはこちらもお勧めです。コオロギ出汁との相性そこまで良くは無さそうですが、軟水には無いすっきりとした飲み心地があるので、僕個人としては軟水のコオロギ味噌汁よりも美味しく感じました。

③超硬水「コントレックス」

硬度1468mgというヤバすぎ硬水「コントレックス」。飲んだ印象としては、下回りにざらつくような感じが印象的な水でしたが、コオロギ味噌汁に使うと一体どうなってしまうのでしょうか。

ちなみに、表面ラベルの記載には思いっ切り「加熱しての料理使用には適しません」と書いてありました。

5分煮だしたあとの様子です。雪原かな?

パッケージの表記を完全無視した僕が悪いんですけども。

「コントレックス」のコオロギ味噌汁を試食してみた評価は以下の通りです。

STEP1
コオロギの味……薄い

エビアンが薄目だったので予想はできていたのですが、やはりコオロギの出汁はあまりとれていないようでした。一応取れてはいるのですが、完全に味噌の味の方が優っていて、出汁としては問題ありませせんが別にコオロギじゃなくてもいいなって言う感じでした。

STEP2
その他……苦い。ワカメが固い。

成分が浮き出過ぎてしまっているのか、なぜだか苦みを若干感じました。

更に、具材として投入した乾燥ワカメがザリザリして固く、きちんと戻っていないようでした。

調べて見たのですが、「硬水を使うと乾燥ワカメが戻らない」というのは結構あるあるのようで、原因はハッキリとは判明していないようでした。

STEP3
オススメ度

コントレックスでコオロギ味噌汁を作るのは全くお勧めできません。

いや、ラベルにそう書いてあるんだから当たり前なんですけどね。やっぱり豊富過ぎるミネラル成分が出汁をとろうとする際には相当邪魔してしまうようです。

④まとめ

今回は色々な硬度のミネラルウォーターを使って「コオロギ味噌汁」を作り、一番コオロギ出汁との相性がいい水はどれなのかについて検証してみました。

結果としては、「最もコオロギの味が染み出しやすいのは軟水」ということが分かりました。

硬度がそこまで高すぎない程度の硬水であれば問題なくコオロギ出汁として利用することもできますが、やはり染み出す出汁の味が若干薄くなってしまうのは否めないのではないかと思いました。

色々と調べてみても「軟水の方が出汁のうま味が出やすい」と言う認識についてはある程度共通しているようで、日本の出汁文化についても日本の水が出汁が染み出しやすい軟水であることが関係しているのではないかという見解が多く見られました。

じゃあ硬水はどういう時に用いられるのかと言うと、「肉を柔らかくし、臭みを消す」という作用があるようで、獣肉を用いたスープなんかに使用されることが多いようです。

そう言われてみると「エビアン」を使ったコオロギ味噌汁はすっきりとして飲みやすく、コオロギ独特の雑味のようなものも感じられなくなっていたような気がします。

つまり、「コオロギ出汁と相性のいい水」に関する結論とはこうなります。

  • 「コオロギの濃厚なうま味を感じたい」場合……「軟水」がおススメ
  • 「コオロギのクセをできるだけ出したくない」場合……「硬水」がおススメ

以上で今回の記事は終わりです。

この記事が、コオロギ料理にチャレンジしてみたい方のご参考になれば幸いです。ここまでお読みいただきありがとうございました。