どうも、たかしです。

12月も第一週が過ぎ、そろそろ中旬に差し掛かってきました。

寒さもいよいよ本格的になり、ここ最近夜はもう窓を閉め切って小屋の中で過ごすことがほとんどになってきています。

3畳小屋は室内空間が小さく、気密性が高く、かつ断熱材が床・壁・天井に使われていいるため、締めきって僕が小屋の中にいるだけで若干室温が上昇します。そのため、このまま小屋を閉め切って過ごし続ければ暖房器具なしでも冬を乗り切れるのではないかとと淡い期待を抱いていたのですが……。

そんな甘い考えは、山奥小屋暮らしの冬の厳しさの前にあっさり打ち砕かれました。

こちら、11月末の特に冷え込んだ日の、窓を閉め切ったまま一晩が建った小屋内の温度と湿度なのですが、室温が9.2度、湿度が82%となっています。

この日の早朝外気温が3度ぐらいだったので、締めきることによって室温が外気温+6度まで保たれていることになるのですが……ここで問題になるのは湿度の方です。

湿度82%はかなりヤバいです。気温が低いためカビが発生するということは無いですが、それでも高湿度の環境は人体に悪影響を及ぼすそうですし、それに何より……

結露が! 結露がとんでもないことに!!

以前の記事でも小屋内に結露対策として窓に対策シートを張った様子をお伝えしましたが、ここ最近はもはやそれでも追い付かないぐらい結露がとんでもないことになってしまっています。

シートを張っていないサッシ側面はもちろん、対策スポンジシールの上にすら結露が発生してしまっていますし……

垂れた水滴がもはやサッシ内に水たまりになってしまっています。こうなってしまうと悪循環で、ここから更に湿度が加速してしまいます。

ここ最近は、これまでは無かったアクリル窓の方にまで結露が発生するようになってしまいました。それどころか……

なんとドア自体にまで、下の方に結露が……これはまずい。非常にまずいです。

金属製の窓サッシならともかく、木製の木枠に近い部分に結露が発生してしまうと、その水分が伝って気に染みてしまい、そこから腐食が始まってしまいます。

これから先もっともっと気温が冷え込むことが予想されますが、こんな状態で普通に暖房でも使おうものならそれはもうとんでもないことになるのは目に見えています。下手したらもはや普通に壁とかに結露が発生して、小屋中がビショビショになってしまうかも……。

何とかこの状況を打破する手段は無いのか……そう考え色々調べた結果、とある一つの方法にたどり着きました。

それがこちら、「デシカント式除湿乾燥機」を小屋内に設置し、湿度を下げつつ暖房としても機能させるという一石二鳥の作戦です!

今回の記事では、どうしてこちらの「デシカント式除湿乾燥機」を採用することにしたのかの理由と、実際に小屋内で起動させてどうなったかの実証実験の様子をお伝えしていきます。

それではやっていきましょう。

①デシカント式除湿乾燥機を選んだ理由

除湿器には大きく「コンプレッサー式」と「デシカント式」の2種類の方式があります。

コンプレッサー式は、熱交換器によって冷やされた冷媒に触れた空気から結露した水を回収する形式の除湿器で、大まかに言ってしまえば凍らせた水入りペットボトルの表面に水滴がつくのと同じ原理で空気中の水蒸気を回収する方式の物です。

冬場には冷たいコップにも水滴が付きづらいので分かるように、夏場などの気温の高い時には高い除湿能力を発揮できるのに対し、冬場気温が低い状況で使用すると除湿能力が落ちる方式となっています。

大してデシカント式は、機械内の「乾燥剤(ゼオライト)」に空気中の水分を吸着させて、その後乾燥材をヒーターで温めることによって水蒸気を放出させ、また更にその水蒸気を冷やして水にして除湿するという、若干ややこしい形式の除湿器になっています。

デシカント式はその除湿の仕方から、冬場でも除湿力が落ちないことが特徴になっています。その代わりヒーターを内蔵しているため電気代は高め。

さて、デシカント除湿器は先述した通り「冬場でも除湿能力が落ちず、ヒーターを内蔵しているため室温が上がる」という特徴がある訳です。

これはつまり、「デシカント式除湿器を小屋に導入すれば、湿度が落ちて結露は発生しないし、ヒーターも内蔵しているため暖房代わりにもなる」と言うことなのではないでしょうか!?

これは試してみるっきゃない! 

ということで早速楽天でポチッたのが、冒頭画像でもお見せしたこちらの「トヨトミ デシカント式除湿器」です。

お値段は18800円とそれなりにお高めですが、これでも同等スペックの他メーカーの除湿器に比べたらかなり安い方です。

それに、ほとんどのデシカント式除湿器は「部屋干し用の乾燥目的」に特化している作りになっていたのですが、こちらは通常の除湿機能もそれなりに充実していたため、僕の用途と合い購入することにしました。

もし小屋で全然使えなかったとしても、部屋干し部屋用の乾燥器として使えばいいので損にはならないはずです。

②実際に設置→実証実験の様子

以前スポットクーラーが設置してあった場所に、早速除湿器をセットしました。

サイズはそれなりに大きいですが、スポットクーラーよりは小さいです。一般的な石油ファンヒーターを少し縦長にしたくらいのサイズ感ですね。

「衣類乾燥モード」と「室内除湿モード」があり、今回は「自動で室内の湿度を感知し、60%以下に保つ」機能である「室内除湿:自動モード」にセットして実験をします。

ちなみにこの日、小屋に入ってすぐの17時時点で室温13度、湿度は60%でした。

すぐに除湿器を起動するのではなく、それからしばらく普通に過ごし、どの程度室温・湿度が上がるのかを観察した結果……

何もしなくても1時間ちょっとで室温13.8度、湿度は65%まで上昇しました。

と言う訳で、ここから実験をスタートし、どのように室温・湿度が変化していくのかを観察していきます。

1.10分経過

除湿器を起動してすぐはすさまじい勢いで除湿器が稼働し、たった10分で室温は14.8度に、湿度は59%になりました!

フル稼働している時の除湿器はそれなりに大きな音を出して、送風口からなかなかの勢いで風が出ます。その風がほんのりと暖かいため、やはり内部のヒーターで空気が温められているのでしょう。

そしてちゃんと自動調節は機能していて、湿度が60パーを切ったあたりで稼働の勢いが一気に落ち着いたかと思うと、また湿度がちょっと上がるとフル稼働になって……と言った感じで調節をしている感じでした。

2.20分後

そこからまた10分経って、室温は15.2度、湿度は60%でした。

湿度はあまり変化が無いにもかかわらず、温度は上昇し続けています。これはつまり、室温は僕自身の体温と除湿器のヒーターでダブルで温められるけど、湿度は僕自身or外気流入による湿気と除湿器が相殺し合って均衡しているということなのだと思います。

3.40分経過

ちょっと時間は飛んで40分後、室温は16.1度、湿度は59%になりました。

相変わらず除湿器はフル稼働と一旦省エネを繰り返し続けて、気温は非常に緩やかに上昇してきています。

ここまでの使用で感じたのは、やはり除湿器は暖房として考えた時には非常に温度上昇が緩やかで部屋が温まるまでには時間がかかるということですね。

当たり前ですが、暖房目的だけで考えた時には除湿器だけでは効率は最悪だと言えるでしょう。電気代も、一般的なセラミックファンヒーターの弱モードぐらいは掛かるため、一日中使ったりしたら割と馬鹿になりません。

メインは除湿目的で、室温上昇はおまけ中のおまけぐらいに考えるべきですね。

4.2時間以上経過

時間は飛びに飛んで、2時間以上が経過した時点で室温は18.3度、湿度は55%でした。

結構湿度が下がりましたが、原因は謎です。長く稼働したことで温湿度計のある位置と除湿器のある位置で湿度の差ができてしまっているのかもしれません。

室温は緩やかではありますが確実に上がり続けて、等々5度近く上昇しました。夜が深まるにつれて外気温は下がってきているはずなので、そのような状況でここまで室温が上がるというのは、除湿器のヒーターも案外侮れません。時間はめっちゃかかりますが。

この時点で、ちょっと部屋が温まり過ぎて頭がボーッとしてきたのでモードを「エコモード」に切り替えました。「エコモード」では、「自動モード」の時の省エネ稼働の時と同じ稼働がずっと続くようになります。

以前どこかの記事でも触れたと思いますが、僕暖房苦手なんですよね。部屋が温まり過ぎるとボーっとしてきて集中できなくなるし、この時は頭まで痛くなってきました。

18度って、別に全然そこまであったまってないはずなのに、なぜか気分が悪くなってしまいます。同じ症状の人って他に居ますかね?

5.4時間経過

合計4時間、エコモードにしてからは2時間が経過した時点で室温は18.9度、湿度は56%でした。

以外にもエコモードにしても室温は下がらずむしろ緩やかに上昇し続けました。もしかしたらヒーター自体から発せられる熱は自動モード・エコモードでそんなに変わらないのかもしれません。

室温も特に変化なしで、除湿器を使用したことにより極端に湿度が低下するということも無さそうでした。40%~60%が適正湿度らしいので、非常にいい感じですね。

さて、ここで肝心かなめの結露がどうなったかですが……

夜10時の時点では、ほとんど結露は発生していませんでした!

いつもだったら、もうこの時点で窓やサッシ、そしてスポンジ部分にまで結露が発生しているのが当たり前だったので、これは非常に大きな変化です。

室温も上がったし、湿度も下がったし結露も無くなったしで、今回のデシカント式除湿器採用は大正解だったと言えるのではないでしょうか。

③まとめ

今回は小屋の暖房兼結露対策として、「デシカント式除湿器」を導入した結果どのような変化があったかの検証の様子をお伝えしていきました。

結果としては、暖房としても一応は成果を見せてくれて、かつ結露に関しては目に見えて発生を抑制する効果があることが分かりました。

そこそこ高い買い物でしたが、金額に見合った働きはしてくれるのではないかと思います。

除湿器を使用した際の最終的な小屋の室温が大体18度で、この日の外気温が5度~7度ぐらいだったので、外気温+10度ぐらいは小屋室温は保てるのではないかと言うのが現在の見積もりです。

流石に今後外気温が氷点下まで冷え込むことがあればそこそこ厳しい戦いにはなりそうですが……以前住んでいた安アパートは室温4度とかでしたので、とりあえずそのぐらいまでは何とか耐えられるのではないかと思います。

果たしでデシカント式除湿器と布団+電気あんか(←最近買いました。2000円くらいのやつ)でどこまで耐えることができるのか……。

たかしの極寒小屋暮らしの今後にご期待ください!

今回の記事は以上になります。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。