どうも、たかしです。
土地開拓で出た大量の雑草や笹を処分するための焼却炉をドラム缶でDIYしていくシリーズ、今回は第4回にして最終回になります。
これまでの記事では、ジモティーで安く仕入れてきたドラム缶をDIYで改造し、底上げ網や煙突、蓋の開閉機構などを取り付けることによってロケット焼却炉にしていく過程についてお伝えしていきました。
今回はいよいよ作成したロケット焼却炉の性能実験と言うことで、実際に土地から出た雑草や竹などを焼却していき、ちゃんと安全に燃やすことができるのか、どの程度の火力でどのぐらいの時間で燃やしきることができるのか等について見ていきます。
ちなみに、自作の焼却炉で土地から出た自然物を燃やす行為の是非については、前回の「考察・思案」記事の方で触れていますので、気になる方はご覧いただけたらと思います。
それではやっていきましょう。
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①実験準備
実験準備として、まずは焼却炉で燃やす物を回収していきました。
竹を剪定した際に出た枝や笹……
そして飛び地開拓の際に出た大量の雑草(今や干し草)が主な焼却物ですが……
ここにもう一種類、燃焼促進目的として杉の枯れ葉や枝も回収して加えていきました。
この日は午前中軽く雨が降ったこともあり、割と草や竹が湿っていたこともあり、火力不足を懸念して追加しました。
実験場所は開けている庭で行います。
農地の方でやっても良かったのですが、すぐ近くが山であるという点と、庭であればホースでいざという時に放水することもできるということで、今回の実験は庭で行うことにしました。
火付けには市販の着火剤と、バーナーを用いて火をつけていきます。
これにて準備は完了。いよいよ着火し焼却炉の実証実験に入って行きます!
②実験の様子
最初の火おこしとして、杉の葉と枝、それに加えて庭に転がっていた薪にできなかった腐食気味の丸太も追加して、バーナーで着火剤に点火しました。
しばらくすると周りに火が燃え移り煙が多くなってきたため、ここで蓋を閉じ炉内温度を上げること1~2分……
ロケット機構のおかげかドンドン火が大きくなってきましたので、ここから対象物を燃やしていくことにしました。
まずは少量の干し草を投入。すると……
とんでもない勢いで火が燃え広がりました。予想以上の火力にビビり散らかしてしまいました。
風の弱い日を選んだつもりだったのですが、それでも山間に位置するこの土地は不意に強い風が吹くことがあり、火が燃え移った葉が吹き飛ぶんじゃないかと内心ヒヤヒヤでした。
山火事とか本当シャレにならねえ……。
風で飛ばないようにと、今度は束ねた干し草をある程度火の勢いが落ちた焼却炉に投入しました。
すると……
完全に逆効果。むしろ干し草が凝縮された分、さらに激しい炎となって危うくカメラまで燃えてしまう所でした。
干し草を燃やすのはなかなかヤバそうです。
今度は竹の枝の方を焼却炉に投入してみたのですが……
こちらもそれなりの勢いで燃えるのですが、干し草ほどの勢いはありませんでした。
竹の枝は風邪で飛ぶほど軽くもありませんし、これなら割と安心して燃やすことができそうです。
その後試行錯誤した結果、投入してすぐフタを閉じれば割と安全なことに最後の方で気付きました。
そのための蓋だったのか……自分で作っといて気づかなかった。
全て燃やし終わったところで実験は終了。なかなか恐ろしい実験結果となりました。
③結果から今後の方針を考える
今回作成したドラム缶焼却炉ですが、まずもって火力の方は十分すぎるほど出ましたし、あっという間に対象物を燃やしきることができましたので、焼却炉の性能としては文句なしだったんじゃないかと思います。
ただ、安全性という面から考えた時には、無計画に何でも投入してジャンジャン燃やす……と言ったような使い方をするのはあまりにも危険な物であるということも今回痛感しました。
焼却する際にはフタを閉じることが重要であることは実験の最後の方で分かったことですが、しかし干し草のようなバラつきやすい、かつ燃えやすくて飛びやすい物をこちらから投入するという行為自体にかなり危険性を感じました。
やはりロケット式であるためか、下の呼気口から吹き上げてくる風で炎と干し草が浮き上がってきてしまうんですよね。もしも炎の付いた草が木や草むらにまで吹き飛んでしまってそこから燃え広がるなんてことになったら……想像するだけで恐ろしすぎます。
今回一番の反省点としては、終始呼気口をフルオープンで物を燃やしてしまったことなのではないかと思います。
野焼きなんかは、煙はたくさん出ますが草が吹き飛ぶような勢いの風も炎も出ません。それはロケット焼却炉にあるような下から吹く風が無いためであり、その方が火が飛ばないという面から見た時にはむしろ安全だと言えるわけです。
せっかく開閉式の蓋を取り付けたのだから、干し草のような燃えやすく飛びやすい物を投入するのであればその際だけフタを閉じて火力を調整する……と言ったことも可能なはずなので、呼気口の扉を有効活用することも安全に使用するためには必要なのかなと感じました。
とはいえ、干し草をこの焼却炉で燃やすということは今後基本控えた方が良いのかなと言う気はしました。山火事の可能性を考えたらあまりに危険すぎます。呼気口を扉で塞いでも、完全には空気の流れを遮断できるような作りにはなっていないので多少は炎や風は出てしまうでしょうし。
そうなると、こちらの焼却炉で燃やす物としてはやはり木や竹のような吹き飛びづらい物を利用するか、草を使うにしても最初から予め投入しておくとか、燃やす物に関してもいろいろ工夫して安全性を高めることが重要だと今回の実験では強く感じました。
④まとめ
今回はドラム缶を改造して作ったロケット焼却炉で実際に物を燃やし、その性能を確かめていく実証実験を行っていきました。
結果として、火力はヤバいぐらい出ましたが安全性については難ありということで、使用者側の方が色々気を付けないと危険な物だということがよく分かりました。
今後のロケット焼却炉の利用法ですが、まず当初考えていたような「農地にある竹の枝や雑草をそのまま全部燃やして灰にする」と言うのは一旦やめようと思っています。
理由としては、前回記事にしたような法的にグレーな面が否めないということはもちろんあるのですが、実はそれ以上に竹や雑草に関しては他に有効に利用できそうな活用法が浮かんできたという事情があります。
例えば雑草の方ですが、思った以上に乾燥していて軽く、扱いやすくなっていましたので、恐らく雑草堆肥の方で活用することもできそうということで、コンポストトイレの基材であるとか、その他にも燃やして灰にする以外の方法がありそうなんですよね。なので残しておくというのもアリなんじゃないかなと。
そした竹枝の方ですが、こちらはロケット焼却炉の燃料として丁度よさそうと言うことで、ただただ燃やして灰にするというよりは今後焼却炉を使ってのアクティビティの燃料として使えるように準備しておくというのも良いんじゃないかなと。
焼却炉を利用してのアクティビティとしては、炭作りだったり燻製調理だったりが考えられますので、またその内その様子についても記事にしてお伝えしていきたいと思います。
今回の記事は以上です。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。