どうも、たかしです。

ドラム缶を改造して作ったロケット焼却炉を使って竹炭を作成していくシリーズ、今回は後編になります。

前編では竹炭づくりを進めて行くための準備として、燃料や容器、焼却炉の改造等を進めて行きました。

燃料として竹枝の束を大量に準備
竹炭づくりの容器を、缶を使ってDIY
缶を吊るせるよう、焼却炉も少し改造

今回はいよいよ竹炭の作成編ということで、実際に焼却炉で火を焚き竹炭が完成するまでの様子をお伝えしていきます。

せっかく焼却炉を稼働させるということで、竹炭が完成するまでの間お昼ご飯がてらミニキャンプ的な物もやったので、その様子も併せてお伝えしていきます。

それではやっていきましょう。

①作業環境

今回竹炭づくりは農地の上段で行っていきました。

そのための環境として、最も開けた場所に焼却炉を設置し、燃料をそばに置き、基本的に火から離れることなく作業ができるように各資材や道具を並べていきました。

色々なネット記事を調べてみると炭づくりには3~4時間火を焚いておく必要があるということで、相当な長丁場を覚悟していたため、休憩地から以前DIYした竹のテーブルとベンチを持ってきてセットしておきました。

お昼をまたぐことになってもこちらでご飯を食べらばいいので、気分はミニキャンプです。実際こちらで火から離れずにお昼を食べられるように食料の準備もしておきました。

いよいよ竹炭づくりスタートです。

②竹のセット~着火まで

DIYした炭作成容器の中に、竹をとにかくぎゅうぎゅうに詰め込んでいきます。

炭化させるためには酸素不足による不完全燃焼をさせる必要があり、それには火おこしの時とは逆に風通しが悪い方が都合がいいです。そのために蓋つきの缶で熱していくわけですが、そこに加えて中身をぎゅうぎゅうに詰めることで更に酸素不足を促進させて確実に炭化させていきます。

詰め込みまくった結果、買い物かごにあふれんばかりだった竹が全て収まりきりました。かなりぎゅうぎゅうです。

容器を丸棒にぶら下げて焼却炉にセットし……

初期燃料として杉の木材・枝・葉とうとう燃えやすくかつそれなりに火持ちする資材を投入し……

市販の焚きつけ材をチャッカマンで着火しました。

火が燃え移り大きくなってきたら……

フタを閉じ、炉内温度をどんどん上昇させていきました。

③途中経過

しばらくたって炉内の温度が安定してくると、缶の穴からどんどん煙が出始めました。中で炭化が進んでいる証拠です。

火が無くならないよう、逐次竹束を投入して火を焚いていきます。

今回は下部の呼気口を塞いでいるだけあって、竹枝を投入しても以前の実験時のフルオープン状態よりもだいぶ火力は控えめになっています。

この方が長時間火を焚く必要がある竹炭づくりには丁度よさそうです。とはいってもやはり竹束はあっという間に燃え尽きてしまうため、体感5分おきに1束投入位の頻度で消費していきました。

この日はただでさえ1月にしては異常に暖かい日で気温は10度まで上がり、かつ常に焼却炉の前に立っている訳ですからめちゃくちゃ暑くて上着もいらないぐらいでした。

④お昼ご飯

竹炭づくりも順調に進んでいるので、ここでお昼ご飯を頂くことにしました。

お湯を注ぐだけで作れるカップラーメンとポタージュスープを、焼却炉の火を利用してお湯を沸かして作成していきます。

火災防止に近くまで伸ばしてあるホースで水を汲んで……

予め竹束を多めに投入して火を強くしておき……

もう一本丸棒を使ってケトルを炉内に吊るしていきます。

缶の上部から火が噴き出していますが、これは感から出た煙がさらに引火しているだけなので中身に心配はいらないはずです。

ケトルを缶の上に乗せるような形になったのですが、これは後から考えると失敗で、缶から出てくる煙がもろにケトルに当たる形になり、竹内の油成分がケトルの底にこびりついてべたべたになってしまいました……

竹のヤニ恐るべし……次回使用時に火に当てれば取れそうな気もしますが。

割とすぐ3~4分ぐらいで沸騰したので、火から上げて……

アツアツのお湯を注ぎ、完成を待ちました。

その後完成したご飯を、焼却炉を見張りつつ頂きました。

非常に美味しかったですが、炉の熱と日中の暖かさで暑い中だったので、温かいご飯のありがたみはほとんどありませんでした。

この時点で時刻は12時前ぐらいで、火を焚いてから40分近くが経過していました。予定では少なくともここから2時間以上はかかる計算になります。

実はこの後さらにおやつも焼却炉を利用して楽しもうと準備をしていたのですが……この後衝撃の事態が発生してしまいました。

⑤煙が収まった

ご飯を終えて竹炭の様子を見に行くと、なんと既に煙が収まってしまっていました。こ、これは……?

一見焼却炉の火が消えてしまっているように見えますが、底の方は熾火で満たされており、実は火がごうごうと出ている時よりもむしろ炉内温度は高い状態になっています。

つい先ほどまではこの状態でも煙が噴き出して、煙に引火までしていたのに……まさかもう完成してしまった?

この時点で火にかけてから1時間しか経っていないのですが……とにかく中身を見ないことには話しが進みません。

火からおろして中身を確認してみると……!?

か、完成してるーーーー!!?

缶から取り出し空気にさらすと「パキッ……パキッ……」と子気味いい高い音が鳴ります。やはりどうやら完全に炭化してしまっているようです。

いや~早かった。竹が細かったからなのか、焼却炉がよっぽど高温だったからなのか、その両方か……。

完全に炭化した後は、自然に冷めるまでフタをしたまま置いておいた方が良いようなので、おやつタイムで飲む予定だった缶コーヒーを楽しみつつ、のんびり完成を待ちました。

⑥竹炭完成

その後1時間ほどで完全に冷め切り、とうとう竹炭が完成しました!

重さはめちゃくちゃ軽く、簡単にパキッと割れてしまいます。中身は細かいぶつぶつの穴だらけになっていて、いかにも炭と言った感じです。

今回だけでも結構な量の竹炭が手に入りましたが、やはりこうして実物を見た感じでもあまりBBQの燃料とかに使うのは向かない感じがひしひしと伝わってきます。

一個一個が軽すぎて中身が詰まってない感がヤバいです。これでいて火も付きづらいらしいので、火持ちしない竹炭は調理の燃料としてはイマイチでしょうね。

となるとその他の活用法として、竹炭は消臭・浄水・調湿・土壌改良等の効果があるらしいので、そこらへんで今後はこの竹炭を利用していく方法を考えていく必要性がありそうです。

竹炭を水に入れることで水が美味しくなるとか、ご飯を炊く時に竹炭をいれるとご飯が美味しくなるとか言われてるようです。……何か怪しい商品みたいだな。

⑦まとめ

今回は自作の焼却炉を使って竹炭を作成していく様子をお伝えしていきました。

焼却炉の灰は回収して肥料に取っておきました

結果としては予想外に早く完成するという事態が発生しましたが、竹炭自体は無事完成したので良かったのではないかと思います。

ただ、今後竹炭をどう活用していくかと言うのがちょっと難しいところですね。最終的には土壌改良として畑に投入すれば間違いはないので、まあそれでいいかなと言う気はしますが、せっかくここまで頑張って作成したのだからそれ以外の有用な使い道を見出したいところです。

ただ、その用途が消臭・浄水・調湿って、何か実感しづらそうな効果ばかりなんですよね。実際に試してみないことには何とも言えないので、とりあえず使ってみようとは思いますが。

夏場の空き家は湿気がヤバいですから、もしも本当に竹炭を置いておくだけで湿度がある程度下がってカビが出なくなるとしたら最高なんですけどね。本当にそれだけの効果が見込めるのかどうか……長い目で見なくてはならないのでより一層難しい。

直近の使い道としては浄水・消臭効果と言うことで、水に竹を浮かべるだとかやってみて本当に美味しくなるのかやってみようと思いますけどね。う~~~ん、怪しい。

「水に竹炭を入れたらマジで美味しくなりました! オススメの竹炭はこちらの商品です、みんな買ってね!!」みたいな記事が投稿されたらどうか皆さんお察しください。

以上で今回の記事は終わりです。

また次回の記事でお会いしましょうここまでお読みいただきありがとうございました。