どうも、たかしです。
小屋づくりについて振り返っていくシリーズ、今回はその第二回になります。
前回の小屋づくり振り返りでは、3畳小屋の建築にかかった資材費を部位別にまとめて紹介し、総費用を発表しました。
結果的に総資材費は47万2013円かかったということが分かったのですが、今回はそれを「部位別」ではなく「材料種別」でまとめていきたいと思います。
つまり前回「土台・基礎」だったり「内装」といったくくりで資材をまとめていた物を、今回は「木材」「断熱材」といったくくりでまとめていき、その作業を通して分かったことや考えたことなどについてお伝えしていきます。
部位別とはまた違った観点でまとめることで「何にお金がかかるのか」「どうしたら節約ができるのか」といった新たな視点が得られるものと思います。
それではやっていきましょう。
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①種類別資材費まとめ一覧
1.木材
木材費は全部で18万6035円でした。
分かっていたことではありますが、やはり小屋建築において木材費の占める割合は非常に大きいです。
そのため、昨今のウッドショックによって価格が高騰してしまったことは、小屋暮らしを目指すにおいては大きな障害となってしまいますね。
軽く調べたところウッドショック以前と以後では価格が2倍近く上がってしまったということみたいなので、ウッドショック以前なら9万円以上安く建築できたと考えるとその影響の大きさがよく分かります。
また、木材は種類によっては購入する店によっても価格が大きく変わってくることがあるので、大量に使用する合板や2×4材なんかはどこで買えば一番安く済むかを事前に調査しておくのも安く建築するポイントだと感じました。
例として、表の右上部分にある「構造用合板12mm厚」なんかは最初に買っていた店よりも後の方から見つけた店の方が400円以上安く、10枚以上使用したため合計で4000円も安くできたことになります。
2.金物
水切りなどの金物の費用は4万766円でした。
軒先やケラバの水切りなんかは、簡易的な小屋だと付けられていないこともありますが、個人的にはつけた方が良いと感じました。
費用もそこまでかかりませんし、取り付けもそこまで難しくはありません。ケラバは納まりを加工するとなると若干手間ですが、そこまでしなくても取り付けるだけで屋根周りの水切りが良くなるので屋根の耐久性への影響は大きいと思います。
軒天換気口に関しては、僕はステンレス製の物を使用しましたが、もっと安い樹脂製の物を使用するのもアリだとは思います。
トタン波板は雨漏りの補修に用いた物なので、本来であれば不要だったはずの出費です。
3.金具
金具類にかかった費用は9232円でした。
小屋建築において金具は、基本的に「使わなくても良いけど使うと楽に組み立てることができて、かつ頑丈になる」といった意義のある物です。
そのため上記表にある物は、丁番を除いて全て使用しなくても何とかなる物が多いのですが、垂木関係の金具だけは使用した方が無難だと思います。
どうしても垂木取り付けは高所での作業になり手元がなかなか安定しない上に、そこで屋根の歪みが出てしまうとその後屋根完成までその歪みに足を引っ張られることは僕は経験済みなので、屋根の一番の基礎である垂木をしっかり取り付けるためにも金具は重要です。
4.ビス類
ビス類の購入にかかった費用は1万6181円でした。
前回の「部位別まとめ」でもビス類はまとめていましたが、今回は部位別の方にいれていたビスの方もこちらにまとめています。
ビス類は基本的に箱入りの物を大量に一気に仕入れた方が安く済むので、最初から大量に必要なことが分かっている物はできるだけ箱買いすることをお勧めします。
また、基本的に同じ用途の物でもビスよりも釘の方が安くは済みますが、その分施工にかかる手間や時間は、よっぽど釘打ちに自信のある方でもない限りはビスの方が有利なので、どうしても少しでも安く抑えたいという事情でもない限りはビス止め主体で小屋を建てて行った方がコスパが良いです。
全体通して釘よりもビスを多用して小屋を建てましたが、インパクトドライバーが使えないような狭い・細かい部分では釘が必要になることもあります。
5.断熱材
断熱材にかかった費用は3万674円でした。
断熱材に関して思うことは、「もっと厚い断熱材を使用しても良かった」ということです。
断熱材は厚さが増すごとに当然価格も上がっていくのですが、表を見ても分かるようにそこまで大きな差ではありません。そのうえ小屋全体の資材費における断熱材にかかる費用の割合自体がそこまで大きく無いため、断熱材をケチってもそこまでの節約にはなりません。
購入する店によってかなり値段が上下したりするのでそういう面で節約するのは良いと思いますが、小屋が建った後に「もっと断熱材を厚くすればよかった」と思っても交換するのは難しいので、断熱材は充填できる範囲で厚い物を使用した方が後々の公開は少ないと思います。
実際現在の3畳小屋は猛暑日にはスポットクーラーをつけても直射日光の影響で室温がかなり上昇してしまうので、特に壁面にはもっと厚い断熱材を入れても良かったと後悔してしまっています。
6.テープ・接着剤・シーリング材など
テープ・接着剤・シーリング材などの費用は2万935円でした。
ここは意外と費用が掛かったところで、特にシングルセメントや床用ボンドなど、「どのぐらいの量を準備したらいいか勝手がわからず、多めに注文して余ってしまった」ものが出てしまったところがかなりもったいないと感じています。
シングルセメントも床用ボンドもシリコンも、全部丸々1本余ってしまいました。
ただ、ここはテープ・接着剤系の難しいところで、ギリギリで準備しておいていざ足りないとなった時に、再度買いに行くために完全に作業がストップしてしまうのが怖いので、ついつい多めに買ってしまうんですよね。
更に厄介なのが、特殊なテープや接着剤は余った時に後々それを再利用できる場面も基本的には無いので、余ってしまった部分は完全に無駄になってしまうという……。
そこら辺の感覚はやはり慣れが無いと難しいので、DIYでは限界があるかなといった感じです。
7.建具
建具に関する費用は3万8788円でした。
こちらの「建具」に関しては、「部位別まとめ」の時とは違い既製品関連のみをまとめています。
窓サッシもドアノブに関しても、恐らく相場から見た時には若干高めの物を採用しているのですが、その分使い心地はかなり良いです。
窓は2重で防音・断熱性に優れているのを感じるし、ドアノブに関してもディンプルキー付きで非常に使いやすいです。
既製品に関しては基本的に「高ければ高いほど高性能」な物が手に入る部分なので、ここのところは完全に予算との相談になってきます。
個人的には、やはり窓やドアのような開口部は断熱性能に大きくかかわって来る部分なので、予算に余裕があるのならばそれなりに良い物を使った方が良いかなと思います。
8.塗料
塗料にかかった費用は1万2114円でした。
塗装に関しては、ぶっちゃけ建ててすぐの場合は特に必要性を感じませんでしたが、一応やっておいたというぐらいの気持ちです。
特に小屋の外装に関しては、家の中にいる時は当然ながら見えない部分になりますし、別に塗装しなくても見た目悪くないしで、なかなかモチベーションが自分の中では見つかりませんでした。
塗れば絶対見た目が良くなるかというと……する人の腕によりますしね。僕の場合不器用だから、塗装したら絶対汚い部分が出てくるのは目に見えていましたし。
ただ、長期的な面から見た場合には、これはほぼ間違いなく塗装した方が外装は長持ちするでしょうから、そこまで費用の掛かる部分でもないためやっておいた方が良いのだとは思います。
9.その他費用
その他費用の合計は11万7303円でした。
まずその中でも大きいのが「アスファルトシングル」の費用ですね。約4万3000円で、小屋全体の資材費で見ても10分の1ほどになります。
アスファルトシングルの良い面は、何より見た目、それに加えて雨音が響かないことなので、それらメリットがどうでもいいという方はトタンやガルバリウム鋼板などの金属系屋根なんかの方が、安く仕上がるし雨漏りリスクも減るしでかなりいい選択肢になって来るのではないかと思います。
恐らくですが屋根全体をトタンで覆うならば、費用は3万を超えることはまずないんじゃないかなと。
ドアリメイクシートや壁紙に関しても、費用がかさんだ割にはそこまで満足度は高くならなかったなといった印象があります。
何といってもきれいに取り付けるのが難しい! どうしてもしわが入ったり気泡が入ったり、継ぎ目が上手くいかなかったりと、素人DIYで取り扱うにはハードルの高い資材のような気がします。
ドアの外装であれば塗装という選択肢もあるし、内壁にはOSBボードだったり化粧板だったりと、もっと他にも費用を抑えられたり施工難易度が低かったりといった方法がたくさんありますので、予算+手間暇を天秤にかけつつどの資材を使うかを吟味することが重要だと感じました。
ちなみに採用してよかったと感じている資材は「ソフト巾木」と「フローリング」。どちらも施工が容易で、かつ見栄えがそれなりに良くなるので、非常にお勧めです。
②まとめ
今回の記事では小屋建築に関わる資材費の合計を、資材の種類別にまとめて紹介していきました。
結果としては
- 木材費の割合は大きく、大量に使用するものに関しては少しでも安く仕入れられる店を調査しておいた方が良い
- 断熱材はより厚い物を使用した方が、費用面での負担はそこまででも無く、後悔しないためにも良い
- 施工難易度と費用を考えて、自分の予算や技量に合った資材を選出することが重要
などなどのことが自分の中の教訓として見えてきました。
また小屋を建てることがあるかどうかは分かりませんが、少なくとも空き家の補修は今後ちょっとずつ進めて行くつもりですので、その時に今回の小屋建築で得たことを活用できたらと思います。
以上で今回の記事は終わりです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。