どうも、たかしです。

小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第43回になります。

今回はとうとう禁忌に手を染めます。それは「家電リサイクル法対象品の解体・処分」です。

以前の記事で、「家電リサイクル法対象品目」である「エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機」の処分方法についてご紹介しました。

上記記事では、「家電リサイクル法対象品は粗大ゴミに出すことができず、処分する際にはリサイクル券を購入し、販売店に引き取ってもらうか自分で指定引き取り場所まで運搬しなくてはならない」ということを解説していきました。

しかし、その時に「家電リサイクル法には消費者に対する罰則規定は設けていない」ということも確認しました。つまりどういうことかと言うと、洗濯機やテレビなどを解体したり、燃えるゴミや燃えないゴミに出せるように細かくして処分したとしても法律によって罰せられることは無いということを意味しているのです。

今回の記事ではまず、空き家に残っていた洗濯機を解体・処分するまでの様子をお伝えしたいと思います。

果たして洗濯機のような巨大で重たい家電製品を、果たして僕のような碌な工具も持ち合わせていない一個人が解体することができるのでしょうか?

そして、解体した洗濯機の部品を処分することは可能なのか?

やっていきましょう。

①洗濯機を解体する理由

現在空き家には「テレビ・冷蔵庫・洗濯機」の家電リサイクル法対象品が残されているのですが……

この中に個人で解体するのは流石に困難な物があります。それは冷蔵庫です。

なぜ解体が困難なのかと言うと、昔の冷蔵庫は冷媒として「フロンガス」が使用されており、それの適正な回収・処分が個人では難しいためです。

こちらは冷蔵庫のコンプレッサーからフロンガスを回収している様子の動画ですが……

こんなの個人では到底不可能ですよね。

そのためか冷蔵庫を個人で解体したという記事や動画の事例もほとんどありません。予備知識なしで解体するの流石に怖いので、家電リサイクル法対象品の中でも冷蔵庫だけは自分で解体するのは止めておくことにしました。

そこで残っているのはテレビと洗濯機になる訳ですが、液晶テレビについては解体例がいくつもあり特に問題なく処分できそうなことが明らかなので、先に冷蔵庫から解体する運びとなりました。

洗濯機には多くの金属部品が用いられていますし、重量もかなりあるため、大量の鉄くずを回収できそうというのも先に解体する理由の一つです

②解体の流れ

1.配水ホースを外して外へ運ぶ

まずは配水ホースを外し、作業がしやすいよう洗濯機を屋外に運び出します。

屋内で解体しても良かったのですが、いかんせん暗いのと、地面が安定していなので作業しづらいのとで、外へ運び出して庭で解体することにしました。

初めて洗濯機の底の方を見たのですが、こんな風にポッカリと開いていて中身が丸見えになっていたんですね。確かに洗濯機に底蓋なんて必要ないと言えばその通りなんですが……底蓋が無いせいでカマドウマとかアシダカグモとかが結構住みかみたいに入り込んでいたのでちょっと気持ち悪かったです。

やっとの思いで洗濯機を庭まで運び出したのですが、腰の骨が折れるかと思いました。この洗濯機は容量5kgですからまだまだ小さい方なのに、それでも抱えながら一人で運ぶのがやっとでしたね。

これは鉄くずの量にも期待が持てそうです。

2.上蓋を外す

まずは上蓋から解体し、プラスチック部分とそれ以外の部分に分けていきます。

カバーを外したところ
給水口
謎の部品と謎のネジ穴
乾燥関連の機関
電熱線で温められた空気が送られる機構になっている
ファンを回すためか、モーターをゲット
前面ボタンの中の基盤
なぜか側面まで延びていた。蓋の裏にアルミホイルがあった

上部蓋の解体が完了しました。

3.洗濯槽を取り出す

続いて外側のカバーから洗濯槽を取り出していきます。

まず洗濯槽の内蓋を取り外したら……

ひっくり返して底の方から解体していく。

底の方はとにかくボルトが多くて取り外すのが大変でした。メガネレンチやスパナで取り外すのはかなり時間がかかるので、要ラチェットレンチです。

解体の最大の目当てだった巨大モーターを一つ回収しました。これ一つで2kgはありそうなので、180円で買取してもらえます。


洗濯槽が取り出せました。

こちらが洗濯槽を指せていた鉄棒とスプリングです。

この部品が四隅から洗濯槽をぶら下げるように固定していることで、洗濯中の激しい揺れにも対応できる仕組みとなっています。

こちらも解体して鉄のみを分別し、回収しました。

4.洗濯槽の解体→問題発生

洗濯槽は、モーターと連動して激しく回転する内側のステンレス層と、回転による振動を緩和する外側の層とに分かれています。

外側の層は全面プラスチックでできているため解体して取り外したいのですが、そのためにはまず外側と内側両方を貫いているモーターの芯をぬく必要があります。

まずは洗濯槽の底でモーターの芯に覆いかぶさっている、パルセーターと呼ばれるフィンを外します。

ネジを取り外したら後はそのままとれるはずなのですが、全くビクともしません。どうやらモーターの芯と固着してしまっているようです。

これは結構あるあるの症状みたいで、取り外し方として「パルセーターの穴にヒートンを取り付けて引っ張る」というやり方が紹介されていましたが、当然僕はヒートンなんて持っていません。

取り方の例(画像引用:https://ameblo.jp/uf-destroyer-yukikaze/entry-12673841759.html

なので、洗濯槽のゴミ取りポケットとかが付いている側面のプラスチック部分を強引に破壊し、隙間が空いたところに手を突っ込んで力づくで取り外しました。

このやり方ですが、当然洗濯機がぶっ壊れますので、ただ洗濯槽を洗浄したいがためだけにパルセーターを取り外したい人は真似をしないようにしてください。

さて、これでモーターの芯が抜ける……と思いきや、ここで問題が発生してしまいました。

こちら、38mmのクソでかナットです。

このナットがどのくらい巨大かというと、一般的な乗用車のホイール固定に使われているナットが12mm。ランドクルーザーのような一部大きな車でさえ14mmのものを使用していると言えばそのデカさが伝わるでしょうか。

当然、僕の所有しているレンチでは適合するサイズの物などなく、唯一適合するモンキーレンチですら洗濯槽内が狭すぎて回すのが不可能と言う、「詰み」の状態に陥ってしまいました……。

ということで、この日はこれでギブアップとなりました。無念。

③次回予告

もちろんこれで終わるつもりはありません。

何とかして38mmナットを取り外す方法は無いか調べた結果、一番安い方法だと「洗濯槽用メガネレンチ」と言うものがあるようです。

それでも価格は1800円前後しますが、洗濯機のリサイクル券購入費が2530円かかる訳ですから、それに比べたら大した出費ではありません。解体後には超サイズのメガネレンチが手元に残りますしね。

次回、この洗濯槽メガネレンチを携えて「38mmクソでかナット」にリベンジを果たしたいと思います。ご期待ください。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。