どうも、たかしです。
以前の記事でお伝えしたように、小屋暮らし予定地にはマダニが生息していることが発覚してしまいました。それも恐らくは生活圏内のすぐ近くに。
空き家の寝床で蠢くマダニを一匹発見して戦々恐々としてすぐ後、アパートに帰ってシャワーを浴びる前に全身を確認していたところ噛まれてしまっていたということで、あまりにショックな出来事でした。
翌日朝一で皮膚科に飛び込み、噛まれた箇所の切除&抗生剤の投与をしてもらい今のところはなんとも無いのですが、とにかくもう知らないうちに噛まれてしまっていたことがトラウマで夜も眠れませんでした。
例えば山奥まで入り込んで噛まれてしまったとか、草ボーボーの農地を草刈りして噛まれてしまったとかならまだ分かるんですが、噛まれてしまった日僕は本当に草むらに一切近付いていなかったんですよ。それで暫定2匹のマダニに取りつかれてしまっていたのですから、空き家のマダニ分布状況が一体どうなっているのか考えるのも恐ろしいです。
とはいえ、思考停止して逃げ出すわけにもいきません。
何せ300万円で購入した土地。まだ小屋すら立てていませんし、他にもやりたいことはいっぱいあるのです。
たかが吸血して感染症を媒介する程度の虫けらに行く手を阻まれるなんてあってはならないのです。
――僕とマダニの戦いが、今、始まります。
今回は敵情視察。まずはマダニの生息域が小屋暮らし予定地のどこまで広がっているのかを確認し、どの場所がヤバいのか、どの場所なら比較的安全なのかなどを調べていきます。
それではやっていきましょう。
①分布調査前の準備
1.服装など
今回分布調査をするに際して、万が一にもマダニに噛まれることの内容準備の方はかなり念入りに行っていきました。
まず今回新規に使用するものとして上記画像の物、左から順に
- 胴付き長靴(ウェーダー)
- ヤッケ(上半身)
- マダニ駆除スプレー
- 虫よけミスト
を用意しました。
胴付き長靴(ウェーダー)は遥か昔、ウシガエルを捕獲しようとした際に購入したものになります。
本来は浅い川に入るための装備で、当時は結局ウシガエルを取ることも能わず全くの無駄になってしまったと思っていたのですが、こんな形で役に立つ日が来るとは思いもしませんでした。
ヤッケは、ポリエステル生地の非情にすべすべとした感触で、マダニが取りつきにくいようになっている上着になります。
マダニ駆除スプレーは、すぐにでも駆除しなくてはならない状態に陥った時の緊急用。
虫よけミストは、こちらも万が一衣服内まで進入されてしまった場合の採集防衛線を担う塗布剤になります。本来であれば有効成分30%の超強力な奴を使用したいところだったんですが、残念ながら通常のホームセンターや薬局では打っておらず、中でもとりあえず一番強力な「イカリジン15%」の物を購入しました。
まずは手足、そして首回り・顔など肌の露出しやすい場所に虫よけミストを塗布していきます。
続いて靴下をつなぎの上に被るようにして履きます。こうすることによって靴内部に侵入してきたマダニが上に登って衣服内に入ってしまうことを防ぎます。
最後にヤッケ、ウェーダーを装着して準備は完了です。
2.調査方法
今回、マダニの分布状況を把握するために「旗振り法」で調査していきます。
旗振り法には、棒の先にマダニが取りついたのが分かりやすい、かつマダニが取りついたのが分かりやすい白い布を取り付けたものを使用します。
旗振り法では、マダニがいそうな草むらを撫でることによってマダニを採集してその分布状況を調べることができます。
今回棒と布には、それぞれ空き家にあったつっかえ棒とバスタオルを使用しました。
②調査開始
準備が完了したところで早速調査開始……と思い少し庭を散策した瞬間、とんでもない事態が発生しました。
長靴にいくつか赤い点々がありますよね。これ全てマダニです。
庭を軽く散策しただけでこれですよ。特に草むらをかき分けたとかそんなことは一切していないのに……マジでヤバそうな気がしてきました。
1.浸透槽周り
まずはビオトープがあり、作業小屋があり裏道への通路でもある浸透槽周りを調べます。
ここはかなり行き来する機会が多い場所なので、ここにマダニがいるのであれば相当厄介なことになりそうなのですが……
はい、初っ端からいました。
デカいのに加えて、小さいのも数匹付いてきています。
普通に居すぎです。怖くなってきました。
くっついてきたマダニは振り払って取り除きつつ、この後試したいことがあるためタッパーに集めていきます。
2.空き家正面
続いて空き家正面に当たるこの場所。車の駐車スペースやその他作業スペースとして活用する機会も多く、洗濯物を干す場所としても活用したいと思っていた場所なのですが……
こちらにも普通にいました。
静止画だと分かりづらいですが、肉眼だと5,6匹小さいのが蠢いているのでよく分かります。ヤバすぎです。
3.裏庭の湿地帯
今回のド本命です。
恐らく空き家内でも獣の出入りが激しい場所で、かつ水たまりのせいで湿気もすごいという、まさにマダニのために用意されているかのような場所ですが……
はい。案の定います。
場所を変えてもいます。画像だと分かりづらいですが、布の中央右側にデカいのがいます。
ただ、思っていたよりはいないというのが正直な感想でした。もっと布を一振りすれば十数匹は余裕でへばりついてくると思っていたので。
ここで改めて、最初ヤバかった浸透槽周りを探すと……
やっぱりここはヤバいです。細かいのに加えて超でかい奴まですぐに見つかります。
どうやら空き家の中で一番ヤバいのはこの浸透槽周りなのかもしれません。
4.小屋建築予定地
小屋を建築する予定の空き家横のスペースも軽く布を擦り付けてみましたが……
なんとここにもマダニがいました。ていうか全てにいますね。
3匹が密集してくっついてきていました。ヤバすぎ。
5.農地
草ボーボー状態の農地も調べました。結果は言うまでもないと思いますが……
もちろんマダニはいました。
これで分かったことは、空き家の外でマダニのいない安全な場所など存在しないということです。
③実験
捕まえてタッパーに投入したマダニで試したいことがあります。それは、マダニ駆除スプレーがどのぐらい効き目があるのかということです。
今回のマダニ対策に置いてキーアイテムとなるこちらのスプレーですが、「蚊の忌避、マダニの駆除」とあり、もしかしたら効き目が弱い可能性もあります。
そのため、実際に自分の目でマダニが駆除できるかどうかを確かめたかったのです。
説明書には「1mほど離れた距離から、1㎡につき5回ほど噴射」とありましたので、それに近いシチュエーションでマダニに薬剤を投入してみました。
噴霧されて最初はマダニが問題なく動いているように見えたので、大分効き目は弱いかと思たのですが……
1分も経つ頃にはマダニの動きに異常が出始め、いつの間にか動かなくなって絶命していました。
恐らくですが、噴霧された液剤が直撃せずとも、小さな水滴を後から摂取したりもしくは気化した成分を摂取することで絶命に至るようになっている物と思われます。
これなら、しっかり噴霧すればマダニを駆除することができそうです。
④事後処理
マダニの分布調査後は、マダニを空き家や車内、アパートに持ち込むことの無いよう細心の注意を払って事後処理を行いました。
まず、使用したウェーダーと旗に関しては空き家に戻る前に駆除スプレーを入念に噴射し、水洗い後それぞれ乾かし、その後倉庫にしまっておきました。
ヤッケや下に来ていた服、靴下から下着に至るまで全て着替えをし、ビニール袋に詰め込んで持ち帰ります。
アパートに到着したら洗濯にかける前に75度のお湯に浸して、万が一マダニが紛れ込んでいても絶命するように処理しておきました。
もちろんシャワーを浴びる前に全身を調べましたが、マダニに噛まれた形跡は確認できませんでした。
ここまで徹底すれば、あれだけ大量にマダニが跋扈する場所を散策した後でもマダニに噛まれずに済むということが分かったのは、一つの大きな収穫となりました。
⑤まとめ
今回は万全の対策の元、「旗振り法」を使って空き家周辺のマダニ分布状況を調べる様子をお伝えしていきました。
結果として、空き家周辺は安全地帯ゼロの激やばマダニ地獄と化していることが分かりました。マジでとんでもないな。
なぜここまでの状況になってしまったかですが、恐らくは長年人の手が入っていないことによって獣が跋扈→からの水場・草木が豊富な環境=マダニの大量発生ということになってしまったのだと思います。
なので、もしかすると僕が空き家に住み始めることによって空き家周辺に獣があまり寄り付かなくなり、結果として徐々にマダニが減っていく可能性は無くは無いのですが、流石にそんな悠長に構えてはいられません。
少なくとも庭部分ぐらいは早急に何とかしないと、小屋は建てられないわ洗濯物は干せないわと、屋外で何も作業をすることができません。
そのため次回のマダニ対策では、一気に「マダニの駆除&庭の環境改善」を進めて行きたいと思います。
具体的には、マダニ駆除剤で数を減らした後、マダニが住み着きやすい腰下位までの高さの草木を伐採し、駄目押しで除草剤を撒き、最終的には庭の整地(防草シート、砂利敷き)などをしていこうと思います。
除草剤とかはできればあまりやりたくなかったんですけどね。多くの動植物の生息環境を破壊することになりますし、今後庭での植栽関係にも影響してくる可能性がありますから。ですが背に腹は代えられません
できれば4月終わりぐらいからは小屋建築を始めたいので、それまでに「基本的に旗振り法でマダニが確認できない」ぐらいまでには環境を改善していきたいところです。
以上で今回の記事は終わりです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。