※今回の内容は、マムシを締めて捌いている実際の画像が含まれます。血が含まれる画像は刺激が少なくなるよう色味を調整してありますが、内臓なんかはハッキリ写っていますので苦手な方は閲覧にご注意ください。

どうも、たかしです。

前回の記事では、カエル牧場に侵入してきた超危険生物マムシを、準備・対策を入念にすることによって無事捕獲することに成功しました。

ある日カエル牧場の隅にマムシが出現
完全防備体制で無事に捕獲することに成功

捕獲したマムシをどうしようか考えた結果、そのまま逃がしてもまた戻ってきてしまったら厄介だし、タダ駆除するだけでは命がもったいないということで、せっかくなので食べることにしました。

今回は、実際にマムシを捌き、自作のかまどで焼いて調理し、そして実食した感想をお伝えしていきます。

それではやっていきましょう。

①マムシを捌く

マムシを捌く前に、まずは冷凍庫にケージごとマムシを投入して動きを鈍らせます。

マムシを含むへビ類、というか爬虫類全般は変温動物であり、水から熱を生むことができないため低温下では動きが非常に鈍くなる特性を持っています。元気いっぱいの状態でケースから取り出そうものならその場で暴れて噛まれる可能性があるので、まずは冷やすことで動きを鈍らせて捌きやすくします。

ただ難しいのがどれだけ冷やすかで、冷やし過ぎてマムシが絶命してしまうと鮮度が落ちるし肉が固まって捌きづらいしで良くないし、逆に冷やすのが足りないと暴れてしまうしで、丁度いい塩梅で冷凍庫から取り出す必要があります。

まず10分間冷やして取り出してみたのですが、まだそれなりに動き回れるぐらいには元気が残っているようでした。

結局20分ぐらいかけましたが、それでもある程度動けるようだったので、完全に動きを止めるためには1時間とか必要なのかもしれません。僕はせっかちな人間なので、もうこの位で諦めて解体作業に移ることにしました。

※ここから解体作業画像注意!

まずはケースに入れた状態で、上のスライドドアだけ開けた状態でトングとキリを使って動きを封じつつ取り出していきました。

まずトングで頭を掴んだ後、口が開かないよう頭の上から下顎まで切りを突き刺します。こうすることで噛まれる心配はほぼほぼ0の状態で取り出すことができます。

念のため、取り出す作業は皮手袋+ジャケットを羽織った状態で行いました。

マムシをケージから取り出したら、そのまま頭に刺さっている切りをまな板にぶっ刺します。これでマムシは身動きが取れなくなる+口を開けなくなるので解体時に噛まれる心配はほとんどなくなります。

僕の家には木製のまな板が無かったので、適当な端材にラップを重ねてまな板代わりにしました。

マムシをぶっ刺した状態で解体を進めていきます。まずは皮むきから。

首回りに一周包丁で切れ目を入れて……

つまんで引っ張ることで、上手く行けば一発で皮を全て向くことができます。これがなかなか気持ちが良い。

綺麗に皮がむけた状態のマムシ。ちなみにこの状態でも全然元気にウニョウニョと動いています。

続いて内臓を取り除きます。

川を取り除いた腹部は内臓が丸出しで、ヘビの体の構造が「人間で言うと全部がろっ骨・腹部」みたいになっているのか、肉に包まれておらずむき出しになっていました。

内臓を掴んで、敗れたり千切れたりしないようゆっくりと引きはがしていきます。

恐らくですが、ここで腸とかが破れてしまうと中の臭い部分が出てきてしまい、それが身に移ると味が損なわれるため、ここは結構慎重に行いました。

最後に頭を切り落として、全ての解体作業が完了しました。

マムシの毒は頭部にしか無いため、身の部分は丸ごと食べることができます。

ただこの時ビックリしたのがとにかく身が薄いこと。骨に薄く身が纏わりついているといった感じで、身と骨を切り離すなんてのはまず間違いなく不可能なレベルで身と骨が一体化していました。

最後に、身を鉄串に通して焼きやすくして、準備は完了です。

ちなみに、こんな状態になってもまだヘビの実はウニョウニョ動いていてかなり気持ちが悪かったです。まぁもう流石に絶命しているので、単純に刺激に対して反応しているにすぎないのだとは思いますが……生物の神秘性を感じました。

頭部含め内臓は、裏庭に放って虫の餌にしました。

燃えるごみでも良いとは思いますが、ただ万が一頭部の毒がゴミ処理業者に刺さってしまって……なんてことにならないように庭に捨てることにしました。

この後かまどの火おこしをしなくてはならないため、一旦肉はラップに包んで冷蔵庫で保存しておくことにしました。

②かまどでの調理

今回調理に使用するのが、以前DIYで作成したこちらのロケットかまどです。上部の煙突口が丁度ヘビを焼くのにちょうどいいサイズ感です。

シンプルにただ焼くだけでも良いですが、今回は美味しくいただきたかったのでかば焼きのたれをかけて調理することにしました。

火の準備ができたら、煙突口に網を敷き、その上で焼いていきます。

マムシの肉には「顎口虫」という淡水魚にもいるような寄生虫が居ることがあるらしいので、かなりしっかり目で焼いていきます。

全面焼けたら、そこからさらにタレを塗って良く焼いていきます。

ちなみにこのハケはクッキングシートと割りばしで自作しました。

タレを塗って焼いて……を何度か繰り返し、焦げてくるぐらいよ~く焼けたら調理完了です。寄生虫がかなり怖かったので、ちょっと焼き過ぎなぐらいになってしまいました。

でもおいしそう。

シンプルにご飯の上に乗っけて、上から再度かば焼きのたれを少量かけたら……

マムシの蒲焼丼の完成です!

生まれて初めてのマムシ肉……一体どんな味がするのか、早速実食していきましょう。

③実食・感想

マムシの蒲焼丼を食べてみた感想なのですが……

味は美味い……けど食感が硬ったい!!

解体の時にもう分っていたことではあるのですが、肉と言うかもうほとんど「身がちょっとついてる骨」何ですよね。だから感触がガリガリしていてあまりお肉を食べているような感覚にはなれませんでした。

どこかのブログで「骨せんべいを食べている感じに近い」と言うのがありましたが、僕は骨占部を食べたことが無いので他で例えると「アジの開きの尻尾付近をガジガジ食べている感じ」に近いですかね。あの硬くて肉が薄い部分をかじっている時にとても似ています。

味はどうかと言うと、正直蒲焼の味が強すぎてよく分からなかったのですが、食感に引っ張られてしまっているのだとは思いますが魚系に近いと感じました。「魚と鶏肉の中間」と言う意見もありましたが、どうしても食感が全く鶏肉とは違うので、僕はマムシ肉に鶏肉の感じを見つけることができませんでした。

何かこうやってアップにしても、「アジの背骨部分」にしか見えないですよね。実際味も食感も同じと言っていいんじゃないかと思います。

これがもうちょっと肉厚な、例えばアオダイショウみたいな大型の蛇とかならまた違ったのかなとも思うのですが、でも今度は大型の蛇となると恐らく今回みたいに「骨ごとバリバリ頂く」みたいな食べ方が厳しくなるんじゃないかと思うので難しいところですね。

④まとめ

今回はカエル牧場に侵入してきたマムシを自分でさばいて、実際にいただいていった感想をお伝えしていきました。

結果として美味しく頂けはしたのですが、マムシが食材として優れているかと言うとそれはちょっと微妙と言わざるを得ませんでしたね。

数自体は恐らく小屋暮らし土地内にたくさんいるはずだし、捌くのも簡単でタレかけて焼けば食べられるんだから手間自体はそこまで無いのですが、やはり毒蛇で噛まれる危険性があるというのが全てのメリットを覆い尽くしてしまうほどのリスクなんですよね。

味が超絶品とかなら話は変わってくるのですが、「焼き魚のあまり食べられない部分とそんなに変わらない」程度だとすると、リスクを負ってまで頂く価値はあるだろうか、いや無いということになってしまいますね。

まぁ、次また侵入してくるようなことがあったら、また普通に食べようかとは思っていますけど。マムシ酒なんかも面白そうではあるのですが、ずいぶん時間がかかるみたいだし味もそこまで良いわけでは無さそうだし、ちょっと魅力に欠けますね。

何かマムシを美味しくいただける方法が他にあると良いんですけどね、次は唐揚げとかにしてみようかしら。

今回の記事は以上です。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。

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