どうも、たかしです。
僕が現在小屋暮らしをしている土地は、山中を走る太い国道から逸れてしばらく行ったところにある、山奥の集落にあります。
この集落はかなり辺鄙な所にあって、ほとんどの民家や小集落が沢沿いに走る太い国道沿いに散見しているのに対し、わざわざ太い道から逸れてしばらく行ったところにボカンと集落が切り開かれているのは結構異様な光景です。
なぜこんなところに集落があるのか。地域の方々から聞いた話によれば「この集落はかつて交通手段が徒歩が主だったころ、山越えをして各集落間を行き来する際の街道に当たる場所だった」とのことで、実際僕が所有している山林にもかつて道っぽかった場所があったり、石碑やお地蔵さまが残されていたりします。
さて、これまで僕はそんな近所の方の話を「へーそうなんだ」ぐらいの気持ちで聞いていたのですが、この度非常に興味深い場所を教えてもらったのです。
それがこちら。
ここは集落の端の端、坂をしばらく上ったところにある神社の脇から更に山中に入って行く道です。
僕は最初林業の方が使っている道かなんかだと思っていたのですが、近所の方によるとなんとこの道は「山を一つ越えた向こうの集落と行き来する古道」とのことではありませんか。
かつて使用されていたが現在はあまり利用されておらず、当時のままの状態で残されているような道のこと。(wikipedia参照)
これまでかつての道の名残のようなものに触れる機会はちょくちょくあったのですが、今でもかつて使われていた道がしっかり残っているというのは非常に好奇心がくすぐられる話です。
これまでは「本当か?」と若干疑いを持ちながら聞いていた「この集落はかつての街道だった」と言う話が、もしもこの道が本当に山向こうの集落と繋がっているならば、いよいよ現実味を帯びてくるわけです。
これはもう探索するっきゃありません。
と言う訳で今回、かつて山奥集落間の行き来に使用されていたという道を実際に探検して調べてみましたのでその様子をお伝えしていきたいと思います。
本当に山向こうの集落につながっているのか?
現在の様子はどのようになっているのか?
繋がっているとしてどのぐらいの時間で行き来できるのか?
やっていきましょう。
①事前準備
今回山道を探索するに際して、最低限準備を済ませてから突入しました。
- 水筒
- レインコート
- ヘッドライト
- コンパス
- モバイルバッテリー
- 非常食
- その他ティッシュやビニール袋
あと、画像にはありませんが事前に「ヤマップ(登山用地図アプリ)」をダウンロードしたり、新しくブーツを購入したりと、色々と装備品を充実させてから探検するようにはしました。
と言うのも、僕は全くの登山未経験者であり、ノウハウ0です。そのような状態で入山して遭難しようものなら目も当てられません。山を舐めてはいけないのです。
本当にかつて街道として利用されていた道ならガチの登山道ほど過酷ではないとは思うのですが、それでも山道は山道、「これは無理だ」と感じたらすぐに引き返すことを念頭に置きつつ探検していくことにしました。
②探索の様子
1.時間を測りつつスタート
一体どのぐらい時間がかかるのか調べるため、入山前に腕時計とスマホでストップウォッチをつけておきます。
というのも、近所の方によれば「もしかしたら車で下道を行くよりも、この道を抜けた方が山向こうの集落には早く行けるかもしれない」ということだったんですよね。
地図アプリで調べた所、目的地の集落へは車の場合山のふもとを走る国道でぐるっと遠回りして13分とのこと。山道で広い国道ノンストップで13分となると、徒歩でその道を行くと1時間30分近くかかる道と言うことでしょう。
それが山道を抜ければ本当に13分とかで着けるのならばそれは物凄いことです。確かに地図アプリの距離上では全くデタラメと言うことでも無さそうな感じで、これはもう実際に歩いてみて計測してみるしかありませんよね。
道に突入してから少し行くだけで、道はどんどん荒れていきました。
枝や落ち葉が散乱しており、途中沢も浸食して来ていて沢をまたいで進んでいく場面が何回かありました。
ここ最近まとまった雨が全然なかったので今回は簡単に沢を超えられましたが、増水している時期だったらかなり地面はぬかるんでいて歩きづらいかもしれません。
しかし、じゃあ全く道は無くなってしまっているのかと言うとそんなことは無く、明らかに「整えられているな」という道がとぎれとぎれではありますが続いているため、スイスイと進んでいきました。
ここなんか階段みたいになってますよね。昔の人が整備した名残なのかどうかは分かりませんが……。
2.分岐に差し掛かる
さて、順風満帆に真っ直ぐ道が続いているということも無く、途中ちょくちょく分かれ道選択の場面がありました。
上記画像で言えば、一番太い左上を行くのか、途中で分かれる右上に行くのか、それとももっと手前の右上を行くのか……こういうのがあるから山道って難しいんですよね。
ただ、一応GPSが機能しているため、地図アプリ上にも道は表示されないぐらいの山中ではありますが、どちらの方向に行けば道につながるのかは何となく分かります。
そこにコンパスも併せて使いながら、目的の集落方向に最も合っている左上の道を進むことにしました。
足元の人工物っぽい石垣に安堵しつつも……
途中でまた分岐。その度地図アプリとコンパスで方向を確認して道を選択していきました。
「ここは分かり辛そうだな」と言う分岐は後で引き返してくることも考えて、分かりやすい目印を置いて言ったりしながら進んでいきました。
ここが今も活発に使われている街道ならあまりこういうことはしない方が良いんでしょうけど、現在は明らかに誰も使っていないのでまあいいでしょう。
と、ここで明らかにかつての道の名残であろう大きな石垣が見えてきました。
ここまで特に地蔵とか石碑とか、街道の名残である人工物がそこまで無かったので、こういうのが見つかるのは一気に安心感が増します。
しかし、道の側面はかなり絶壁となってきて、嫌が応にも緊張感が増してきます。
道自体も全く平面と言うことは無く、長年の堆積物によって常に斜めになっているのでかなり歩きづらいです。ちゃんとしたブーツを買っておいて良かったと思いました。
3.尾根筋に到着
しばらく歩いた末、とうとう山の尾根筋に出ました。
杉に阻まれてあまり見えませんが、かなりの高さまで登ってきたことが杉の間から見える山景色から分かります。
山頂へと続く尾根筋の道もありましたが……
集落の方向は山頂とは反対側の下っていく方向なので……
山頂へ向かう尾根筋とは逆方向に進んでいくことにしました。
ちなみにここまでで既に時間は13分近くになっていました。いや、流石に無理があるって。
とはいえ、今回は所見と言うことでかなりゆっくり歩いてきています。道が完全に分かって迷いなく進んだ場合だと絶対にこれよりは早く行けているはずなので、本格的な計測はまた帰り道で行った方が良さそうです。
4.尾根筋を進む
しばらく尾根筋を進んでいきましたが、これまでとは段違いに歩きやすいです。
古道の多くは尾根筋に設けられていることが多いらしくて、理由としては山の斜面は崩れやすいし、そもそも日本には平地が少ないしで、見通しが効くため獣などの対処も容易な尾根筋が道として選ばれやすかったかららしいですね。
確かに道が広くて見通しが良く、非常に歩いていて気持ちが良かったです。
途中倒木がそこかしこにそのままになっていて、やはりこの道も現在は全く使われていないことが分かります。
さて、スイスイ尾根筋の道を進んでいると、またも分岐に差し掛かりました。
こちらの道、一見山頂へと続く左上に進んでいく道が正解なように見えるのですが、地図アプリやコンパスで調べた所目的の集落は右下方向にあるんですよね。
つ、つまりこの道を進めってこと!?
本当に道なんかあるのか……? そう疑いつつ倒木をくぐると……
確かに道が続いています。斜面沿いを、かなり細い幅ではありますが……。
斜めに傾いている足元を、すぐ横がかなりの崖になっているのでびくびくしながら進んでいくと……
明らかに人工物っぽい石垣のある道へ出ました!
そしてその先は下り道。大きな落ち葉がまるで絨毯のように敷き詰められ、その先へいざなっているようです……
③次回へ続く
かなり長くなってしまいましたので、この先は次回の後編へと続きます。
落ち葉の絨毯の道は、果たして山向こうの集落へと繋がっているのか!? お楽しみに!