どうも、たかしです。
前回の記事で、セミの身と余った殻を使って2つの料理を完成させました。
今回の記事ではこれらの料理を実食し、その感想をお伝えしていきます。
セミの身をふんだんに使ったセミマヨは、味もツナマヨにそっくりなのでしょうか?
余った殻からはしっかりと出汁が取れているのでしょうか?
それではやっていきましょう。
①セミマヨチーズのピーマン包み焼き
白ご飯と一緒にいただきます!
全体を食べた感想
まずはまるごと噛り付いて、全体の確認します。
やはり、予想通り激うまです!
今回僕が塩をいら過ぎたせいもあるとは思いますが、とにかく味が濃厚! マヨネーズとチーズ、そしてセミの味わいが重なって、それは重厚な味わいとなっています。お酒のおつまみにしたら最高だと断言できます。
またピーマンに包まれていることによって、マヨネーズやチーズの濃い味わい一辺倒にならず、全体の味が引き締められているような感じがします。ピーマンがとてもいい仕事をしていると言えるでしょう。
もちろん、ご飯のおかずとしても最高です。ガンガン箸が進みます。
セミマヨ単体で食べてみる
お次はセミマヨの部分だけ食べて、セミがどんな味なのかを確認していきます。
おおっ、これは……!? 何だかツナマヨとは違った濃厚さを感じる……ような?
とてもおいしいですが、ツナマヨとは微妙に違った味わいだと感じます。セミだと分かっているからそう感じるのかもしれませんし、単に味付けを濃くし過ぎたから市販のツナマヨと違うと感じているだけの説もあり得ますが……。
他の食べ物で例えるのならば、ビーフジャーキーのような濃厚な味を感じました。セミの味を「赤みっぽいコクのある味」と表現する場合があるようですが、正しくそんな感じです。
セミの身は、見た目はツナっぽいですが、味はどっちかというと牛っぽいと僕は感じます。前回セミの身パスタを作った時もそんなことを書いていたと思いますので、これこそが「セミ味」の割と実態なのではないでしょうか。
②セミのあら汁
汁を飲む
まずは、しっかりとセミの出汁が取れているかどうか、汁を飲んで確認します。
……おおっ、若干不安でしたがきちんと出汁が取れています。味噌汁に仄かにではありますがうま味がありました。
ただ、やはりと言うべきかかなり出汁の風味自体は薄味です。一般的な出汁である昆布や煮干しと比べると、どうしても抽出できるうま味が少ないようですね。約40分煮込んでこれだと、セミの殻は出汁を取る基としてはちょっと厳しいかもしれません。
出汁の味自体は、かなりさっぱりとした味で、昆布や煮干しのような海産物系とは違った出汁が出ていました。やはりセミは主食が樹液からなのか、若干香りに木っぽいというか蜜っぽいというか、そんな独特な風味が出ます。
セミの身はかなり万人受けする味だと断言できますが、出汁に関してはちょっと人を選ぶかもしれません。あまり普段の食事では感じないようなクセがありました。
出汁殻も食べてみる
もしかしたら食用にできる可能性もあるので、出汁に使った頭部と腹部も食べてみます。
……モシャッとしています。食べられなくはないですが、ちょっと不快な食感ですね。
味は若干苦いですが、特にうま味はありません。まさに殻を食べているという感じですね。美味しくはないです。残念。
……硬っ!? 腹部よりだいぶ硬いです、食べづらくて仕方ありません。
味はほとんどしませんでした。硬い殻を無理やり食べたといった感じですね。
残念ながら、やはり身を取り出した殻は、多少煮込んだくらいでは食用に耐えられるものではないということがよく分かりました。
③完食、感想
ごちそうさまでした!
今回、セミマヨはかなり美味しく食べることができたため、昆虫食としては大成功だったのではないか思います。
解体して中の身をほじくり出さなくてはならないという手間はありますが、タダで、それも町中の公園で大量に捕まえられる食材としてはセミは相当優秀なのではないかと感じました。セミを商業用に大量に捕獲する業者がいるらしいという話を聞いたことがありますが、それも納得の美味しさです。
一方で、やはり殻の方に関しては課題が残る結果となりました。
出汁が取れるとは言っても、相当煮込まないとだめだし、取れた出汁もごくわずかで味も薄めです。だからと言って殻自体を食べるのも、茹でるくらいではまだだいぶ硬くて食べづらいです。
やはりセミを丸ごと食べようとするならば、素揚げにするなり天ぷらにするなり、油を使用する必要性がありそうです。
さて、これまではセミの成虫に注目してきましたが、実は食材として最も優秀なのはセミの幼虫なのではないかと僕は予想しています。
セミの幼虫は、夏の夜に木や草むらに登ってきて羽化をします。
成虫と比べて動きが鈍いため、捕まえるのが容易です。そして、幼虫の殻を剥いたその中身は柔らかく食べやすいと言われています。これは食材として相当優秀だと言えます。
ただ、セミは羽化するまでに年単位での時間を要します。長い年月を経てやっと羽化するところの幼虫を乱獲しすぎると、セミ自体の数が減ってしまう可能性があるため、これまで手を出さずにいたのですが……。
ここまでセミが美味しいことが分かったので、丸ごと味わうことができるセミの幼虫のことが今だいぶ気になってきてきています。
どうしようかな……。
もしかしたら近々、セミの数が減り過ぎない程度に2、3匹ほど幼虫を取って食べてみることがあるかもしれません。若干罪悪感が残るところではありますが……うーん、悩む。
そんなところで、今回の記事は終わりです。
もし今回の記事でセミに興味が出てきた方は、ぜひ捕まえて食べてみてください。この時期は蚊が凄いので、虫よけグッズはお忘れなく!
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございます。