どうも、たかしです。
僕は今現在、卵から成虫までありとあらゆる段階のコオロギを飼育し、繁殖させています。
僕はコオロギの成長段階に合わせて3つの飼育ケースを分けています。
一番小さい物が「孵化直後~SSSサイズ(脱皮2~3回)」までの飼育容器。
二番目の物が「S~MLサイズ(終齢幼虫前後)」までの飼育容器。
奥の物が「終齢幼虫・成虫」の飼育容器になっています。
終齢幼虫・成虫の容器では以前の記事で開発した「メンテフリーケージ」を使用しているので、マメに糞だけを掃除できるのようになっているのですが……
終齢幼虫以前のコオロギのサイズでは底網を通り抜けてしまうため、メンテフリーケージで飼育することができません。
そのため、底の方に糞や食べ残しや、脱皮殻が溜まる一方なんですよね。
あまりゴミが溜まり過ぎてしまうと、単純に不潔で不衛生ですし、コバエの温床となってウジが湧いてしまう事態を招くことにもなってしまいます。
そのため、底に溜まったゴミを時々掃除する必要があるのですが、この溜まったゴミと小さいコオロギを分別する作業がとにかく面倒なんですよね。
大半のコオロギは勢いよく飛び出して行ってくれるんですけど、ゴミの中に埋まったコオロギを掘り起こしたり、ケージから出したりするのを真面目に全部やろうとすると普通に1時間はかかります。
そのため、何とかこの分別作業を楽にできる方法が無いか考え、今回実行してみました。結構うまくいきましたので、この記事でお伝えして行きます。
同じように若齢幼虫の飼育ケージ清掃にお悩みの方の参考になれば幸いです。
それではやっていきましょう。
①仕分ける方法説明
今回の仕分け方法は、「コオロギの習性を利用し、コオロギ自身に移動してもらう」ことを主軸としたものです。
これまでの飼育経験から、コオロギには「餌や水場を利用し、ケージの端に端に移動する」という習性があることが分かっています。
かつてこの習性から、「どうしても端っこに行きたいコオロギがメンテフリーケージの底網を食い破った」ことがあるくらい、このコオロギの習性は強い物です。恐らく厳しい自然界でどうにか水や餌にありつくため、広範囲を移動できるように身についた習性なのだと思います。
そこで僕は考えました。「端っこの無い台地のような場所を用意すれば、勝手にコオロギ達は端っこから落下して自動的に分別ができてしまうのではないか」と。
イメージ図のように、コオロギが登れないような台地にゴミとコオロギが混ざった物を広げ、台地の下に餌と水を配置しておきます。すると、そられを求めて動き回ったコオロギが自動的に下に降りることで、ゴミとコオロギが分別されていくという計画です。
完璧な計画じゃないですか? さっそくやっていきましょう。
②実践の様子
1.分別機のセット
コオロギとゴミ溜まりを分別するための台地に丁度いいものを探した結果、ダイソーのキッチン収納棚を採用することにしました。
受け皿面積が程よい広さで、また脚の部分がコオロギが登って来れないようになっているのがgoodなのですが、上部がワイヤー形状になっておりこのままだと利用できないので……
家に余っていたコピー紙を、端を折り曲げて面積を合わせてセットしました。
分別後はゴミ溜まりだけが紙の上に残るので、紙で包んでゴミに出せるという点でも機能的です。
水場と餌場を設置した収納ケースの中にこの大地を投入すれば設置完了です。
この際、収納ケースの縁の高さが台地よりも低いと、台地から飛び出したコオロギが部屋の中に散乱してしまうので気を付けましょう。
2.分別開始
まずは大方のコオロギを先に分別しておきます。
ちなみにこの位のサイズのコオロギを分別する際には、毛先の柔らかい筆があるとコオロギを傷つけることなくスムーズに移動させることができます。
活発に動き回る個体はこの段階で分別できますが、ゴミの中に埋まっていたり、あまり積極的に動き回らない個体はゴミ溜まりの中に残っています。
ここで台地の上にゴミ溜まりごとコオロギをバラまきます。この時にゴミ溜まりの中に埋まっているコオロギが移動できるよう、薄く広く敷くことが大事です。
しばらく観察していると、ゴミ溜まりの中から次々とコオロギが出てきて、台地から飛び出していくのが見て取れます。
こちら1時間ほど経過したゴミ溜まりですが、もう既にほとんどのコオロギが移動しています。
ですがよく見るとまだ数匹残っていますので、後は手動で分別するなり、もっと長時間放置するなりで完全に分別することができます。
ちなみに完全放置だと、だいたい1日放置しておけばほぼ完ぺきに分別することができます。まあそれでも時々2、3匹は残っていることがあるのですが、そういう時は手動で移動させてあげましょう。
収納ケースの方を除くと、きちんと大量のコオロギが分別できていることが分かります。
3.分別後
後は衣装ケースをひっくり返して、中にいるコオロギを次の飼育ケージに移動させれば分別は完了となります。
ゴミ溜まりはコピー紙でそのままくるんで、衛生的に燃えるごみで処分することができます。
③まとめ
今回は簡単・楽にコオロギの飼育ケージからゴミとコオロギを分別する方法をお伝えしていきました。
今回は飼育ケージの引っ越しの際の分別方法としてご紹介しましたが、別に引っ越しじゃなくてもまた同じケースに戻しても単純にケージからゴミだけを一掃することになるので、ケージの清掃方法としても活用できると思います。
コオロギ自体は、糞をそのまま大量に放置していたとしてもそれだけで死ぬことは基本的にありません。ですが、糞が大量に堆積してしまうと臭いがきつくなりますし、コバエが湧いてしまったり、最終的にコオロギケージをリセットする時に大変なことになってしまったりと数々の問題が発生します。
コオロギ自体のサイズが小さい内はメンテフリーケージも使用できないため、今回ご紹介したような楽にコオロギと糞を取り分ける方法が有用になってくると思います。
今回ご紹介した記事の内容が、コオロギを飼育している方々のご参考になれば幸いと思います。
以上で今回の記事は終わりです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。