どうも、たかしです。
小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第85回になります。
前回の記事では、空き家の裏手に長年堆積した落ち葉や土砂を除去し、外壁がどのくらい傷んできているのか確認するとともに補修作業が可能な環境まで状態を回復させていきました。
その結果、いくつかのカ所でトタン外壁の底の方が錆びて崩れ落ち、穴が開いて土砂が流入するようになってしまっていることが分かりました。
このままこの穴を放置してしまうと、またしばらくすると土砂が溜まって壁の内側へと侵入してしまい、せっかく空き家の壁を補修しても幾ばくもしないうちに劣化が進んできてしまいます。
そのため今回はこちらの外壁を土砂が侵入してくることのないよう補修して塞いでいきます。
今回の補修作業では初めて取り扱う資材を使用してみた結果、思うようにいかずてこずってしまいましたので、その様子を合わせてお伝えしていきます。
それではやっていきましょう。
①補修に使用した資材
今回外壁の補修には「ガルバリウム鋼板」の波板を採用しました。
ガルバリウム鋼板とは、金属板を「アルミニウム・亜鉛・シリコン」でメッキ加工した素材のことで、亜鉛メッキのみのいわゆる「トタン」よりも耐蝕性に優れ、耐用年数がトタン板と比べて数倍の長さとなっています。
同型のトタン板と比べると価格が若干お高い(2割ほど)ため、広範囲の施工となると価格差がトタンと出てくるところはデメリットと言えるかもしれませんが、それを補って余りあるほど耐久面において優秀で、現在の外壁に使われる金属板としては最もポピュラーな素材の一つです。
今回はホームセンターにてこちらの6尺サイズ(幅655mm×長さ1829mm)を購入し、ディスクグラインダーで必要面責をカットして貼り付けることで外壁を補修していくことにしました。
ちなみに、こちら長さが約1830mmもあるということで、自家用車で運ぶことができるかどうかが不安だったのですが、上記写真のように斜めに傾けながら運転席の頭の上まで伸ばすことによって何とか収めることができました。
この状態だとバックミラーが波板で完全に塞がれてしまい、背後を確認するのにサイドミラーしか使えないというなかなかのハードモードでの運転を余儀なくされるため、あまりお勧めはできませんが。
②補修作業(1回目)
一回目の補修作業は、アルミテープを使って必要最小限に切り出したガルバリウム鋼板を外壁に張り付ける方法でやってみたのですが、これが全然うまくいきませんでした。
上記でも触れたように、ガルバリウム鋼板はトタン板と比べても高価な資材で、この6尺サイズでお値段が1628円もします。
そのため、できるだけサイズを節約して補修したくて採用した案だったのですが、これが大失敗。
このように、もとの外壁のトタンとガルバリウム鋼板を繋ぎ合わせるようにアルミ―テープでの接合を試みたのですが……
アルミテープが完全に浮いてきてしまっています。
アルミテープは、ガルバリウム鋼板にはよくくっつくのですが、錆びてボロボロのトタン板にはほとんど全くと言っていいほどくっつかず、どうみてもすぐに持たなくなって剥がれてきてしまうのが明白だったので、この案はボツとしました。
こちらの案で行くのならば、事前に外壁のトタン板を、接着面だけでも磨いておかないとうまくいかなかったのかなと思うのですが、そもそもアルミテープ自体が重ね張りすることのできない素材のようでしたし、やっているうちに「コレジャナイ」感が半端じゃなかったので、やっぱりアルミテープの使い方自体が間違っていたのかもしれません。
節約するために採用した案だったのですが、結局これで小さく切り出したガルバリウム鋼板は無駄になってしまいました。初めてやる作業でしたので、いきなり何枚も切り出してからやるのでなく、ごくごく小さなサイズで試してからやるべきだったなと反省しています。
②補修作業(2回目)
2回目の補修作業では、大人しくガルバリウム鋼板を大きく切り出し、専用の傘釘で外壁の上から打ち込む方式にしました。
なぜこの方法だと板を大きく切り出さなくてはならないのかというと、釘を打ち付けるための下地となる「胴縁」が上記画像の位置より下に無いためです。
恐らくこの位置よりももう一段下に胴縁があったような形跡はあるのですが、恐らく長年の土砂の堆積による腐食で崩れてしまったのか存在していません。新しく胴縁を入れようにも、その場合は一旦外壁を剥がす必要がありますし、そもそも胴縁用の木材も必要になり余計に費用も掛かり本末転倒になってしまいますよね。
そのため今回はこのように、胴縁の位置まで届くように大きく切り出したガルバリウム鋼板を打ち付ける方法を取らざるを得ませんでした。
6尺サイズの波板を半分にカットし、2カ所に設置することにより補修が完了しました。
下の方には若干の隙間が空いてはいますが、以前の状態と比べたら遥かにマシになったはずです。
後、これ以上土砂が流入してこないようにするためには、やはりこの裏手の地面状況をどうにか整える必要がありそうですね。もっと深く掘って、家屋内に土砂が流れ込まないような凹部を作るなどした方がいいかもしれません。
以上で今回の作業は終了となります。
④まとめ
今回は空き家の傷んだ外壁を、ガルバリウム鋼板を使用して補強していく様子をお伝えしていきました。
今回のことで学んだのは、アルミテープは錆びている部分に使用する場合そのままでは全く接着してくれないということ。そして、不確実な方法で貴重な資材を使用して補修を行う場合には、まずは小規模に実験を行ってから実際の作業に移ることの重要性です。
僕は結構「とりあえずやっちゃおう」の精神で、十分な考証のないまま不確実な方法で突っ走ってしまうことが割と多いのですが、やっぱり高価な資材を使用して作業をする場合にはそれでは後悔してしまうことが多いですね。もっと慎重に、小出しに小出しにして確証を得てから実践に挑むという方法を今後は重視していく必要があると思いました。
土地の引渡しが済めばいよいよ小屋づくりに挑んでいくわけですが、その時こそ慎重に作業をしていかないと無駄に費用が掛かってしまったり、後々後悔する事態に陥ってしまいますから、今回のことは肝に銘じたいですね。
今回の記事は以上となります。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。