どうも、たかしです。

小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第32回になります。

前回の記事では、空き家の庭に放置されていたシニアカーの外装を解体していきました。

ネジが錆びてしまっていて回らなかったため、外装パーツをバールで破壊することに
本体から外装パーツを全て取り外すことに成功

今回の記事では、前回の記事に引き続き内部部品の分解・回収の場面をお送りしていきます。

シニアカーには本体の大部分を占める「鉄フレーム」の他に「モーター」「バッテリー」「コード」などの、鉄くず業者へ持ち込めば高価買取が期待できる部品が多々ありますので、それらをどのように回収していったのかをお伝えしていきます。

それではやっていきましょう。

①解体の様子

1.バッテリーの取り外し

シート下の外装パーツを剥がすと、なんと中からは2つ繋ぎのバッテリーが出てきました。

バッテリーが2つも付いているのは予想外でしたが、やはりシニアカーは車と違ってバッテリーのみをエネルギー源として駆動するわけですから、2個ぐらい付いていないと力が足りないということなのでしょう。

バッテリーはビスなどで止められている訳ではなく、簡単なマジックテープで固定されていただけだったのでまずはそれを剥がします。

後は本体から伸びているコードを取り外せばバッテリーを回収することができるのですが……

絶縁カバーを外すと、バッテリーは六角ナットで固定されていましたので、スパナを使えば簡単に取り外すことができそうです。

しかしここで注意が必要で、もしも手順を誤りかつこのバッテリーがまだ通電している状態だった場合、感電してしまう恐れがあります。

バッテリーを外す場合にはまずー端子側から取り外します。

なぜマイナス端子側からか気になったので調べてみたのですが、どうやら車の場合バッテリーの-端子はボディと接続されており、車内の電気回路はボディを-コード代わりにして繋がっている(ボディアース)ため、もし+端子だけ外す際にスパナとボディが触れてしまったりするとショートを引き起こしてしまうから、らしいです。

参考記事→LEDの学校「ボディアースってなに?」

まあ、これはあくまで車の話ですから、シニアカーはその限りではありませんけどね、シニアカーの外装は思いっ切りプラスチックでしたし、-コードは普通にコードとして各電気部品につながっているように見えましたし。

ただ大事なのは、「スパナなど金属製の工具で+端子と-端子を繋いでしまうとショートを起こす」ということです。

そのため、+端子を取り外す際には間違ってもスパナが-端子に触れないよう、-端子にカバーをしておきます。

本来であれば絶縁テープがあれば良いのですが、そんなもの無いのでバッテリーを取り付けてあったマジックテープで覆い隠しつつ、+端子の取り外しを行いました。

何とか問題が起きることなくバッテリーを2つとも取り外すことができました。

運搬中に万が一にも+端子と-端子がつながることの無いよう、+端子にはもともと付いていたカバーを付けておきます。

このバッテリーがめちゃくちゃ重たいです。持ち運ぶときに買い物かごの持ち手がちぎれるんじゃないかと思ったぐらいで、体感としては10kgはゆうに超えていて、20kg近くはあるんじゃないかと言うほどでした。

これは期待が高まります。何と言っても前回空き家に残っていた重量8kgバッテリーを売却した際には、1kg90円買取で合計720円だったわけですから、もしこれがそのままの買取額で20kgあれば1800円ですからね。

果たして買取はどうなるでしょうか、楽しみです。

2.モーターの取り外し

シート下の外装の中には、バッテリーの他にも動力の要となるモーターも内蔵されていましたので、こちらの方も解体し、回収していきます。

やはり人一人+車体を運ぶためのモーターということで、これまで僕が見てきた家電のモーターとはけた違いに大きく、重いです。これは買取額にも期待大ですね。

シニアカーは後輪駆動のようで、前輪にはモーターは付いていませんでした。残念。

まずはモーターを車体から取り外しました。

タイヤが付いたままだと、不純物アリとなり買取されなくなってしまいますので取り外していきます。

タイヤはボルト一本でつながっているだけだったのですが、この部分がめちゃくちゃ固くて取り外すのにだいぶ時間がかかってしまいました。

タイヤを取り付けている部分のボルト自体、走行中に取れてしまったら大変ですからきつく締めてあるはずだし、それに加えて錆による固着まで合わさってしまっていて本当に硬かったです。更に更に、ボルトを外そうとしてもタイヤの軸が回転してしまって上手くいかなかったりと、とにかくタイヤを外すのは大変でした。

これだけの苦労の末に回収したモーターですので、ぜひとも高額買取を期待したいところです。

3.ホイールの取り外し

取り外したタイヤについているホイールも金属製ですので、取り外せば買取の方に回すことができます。

そのため以前空き家に放置されていたタイヤを処分した時に使用したタイヤレバーで取り外そうとしたのですが、タイヤのゴムが全然伸びずに取り外すことができませんでした。

ホイールをよく見るとボルトが4本取り付けられていたので、それを取ったらホイールが二つに分かれてタイヤから外すことができました。

タイヤが車のタイヤと異なるチューブタイヤのためなのか、取り外し方の手順が違っていたようです。無理に外そうとしたらタイヤレバーが折れてしまう所でした。

ホイール部分は、シニアカーの外側に当たる方がアルミ製で、内側部分が鉄製になっていました。

どうしてこんな中途半端な素材構成になっているのかは謎ですが、少しでも軽量化を図るためか、外側だけでも錆びづらいアルミ製にして見た目を良くしようとしたのか……恐らく後者ですかね。

何にせよ、アルミは鉄よりもはるかに買取額が高いのでこれは有難いことです。

前後輪合わせて4本の廃タイヤが出ました。

もしもこれが車のタイヤだったら処分費が別でかかるところでしたが、このタイヤはチューブタイヤなので燃えるゴミでの処分で問題なさそうです。(自治体によっては不燃ごみの場合もあり)

詳しくは以前の記事でも説明していますが、車のように内部にワイヤーが入っているということも無さそうなので、一般ごみで処分することができます。

4.コード類の取り外し

コード類は、1kg300円という超高額買取の対象となる貴重な資源ですので、シニアカーからできるだけ無駄なく取り外していきます。

特に、バッテリーから伸びているコードは重量もあり、なんとこのコードは後輪から前輪のハンドル部にまで延びていましたのでかなりの量を回収することができました。

取り外しの際に面倒だったのは結束バンドの量でした。

コードのいたるところに、15cmごと位の頻度で大量に取り付けてあったので取り外すのが大変でした。全て地道に万能ばさみでチョキチョキとちょん切っていきました。

回収できたコードです。

ずっしりと重たく、これだけで重さ2kgくらいはありそうです。後輪から前輪に伸びているコードが非常にいい仕事をしてくれましたね。

②回収できた鉄くず確認+運搬

本体フレーム・タイヤホイール・バッテリー・モーターなど、様々な金属部品を回収することができました

どれぐらいの重量があるのかは分かりませんが、外側フレームやシートの布・スポンジ部品・タイヤなど、廃棄する部分の総重量がそこまででもないことを考えると、結構な重さになってくるような気がします。

今回、シニアカーだけを解体するのにかなりの時間と労力がかかりました。当初の予想ではそこまで苦労せずに解体できると思っていたのですが、錆によるボルト類の固着や、解体工程の多さ、部品自体の重量など様々な要因が重なって、合計解体時間は5時間近くにもなってしまいました。

作業台代わりのコタツの上は工具でいっぱいです。シニアカーを解体するだけでも「バール」「レンチ各種」「ドライバー」「ペンチ」「ハサミ」などなど、実に様々な工具が必要だったということが表れています。この苦労が報われるといいのですが……。

ゴミ袋と共に、金属部品を運び込んで鉄くず業者へ向かいます!

③買取結果

さあ、気になる鉄くず業者への持ち込みの結果は……!?

2950円買取……! うーん、安くはないですけど、思っていたより額が伸びませんでしたね。

買取額が伸びなかった要因としては

  • モーターの付属鉄部品が多く、モーターでなく鉄くずとしての買取になってしまった
  • バッテリーが車用の物でなかったため、1kg50円という低価格での買取となってしまった

この2点がやはり大きかったですね。

モーターに関しては、正直あれ以上解体するとなると手持ちの工具ではかなり無理がある感じだったのでしょうがないのですが……でも重量のほとんどが内部の銅線によるもののはずですから、鉄くずと同額での買取と言うのはちょっと不満ですね。

バッテリーに関しても、車用の物じゃないと低価格になるって理由がよく分からなかったですね。むしろ車用のバッテリーと違ってそれ単体で駆動部を支えるエネルギー源となっているバッテリーだった訳ですから、そこらの車用バッテリーよりはよっぽど高品質なんじゃないかと思うんですけど……買取ルートが限られるとかそういう理由なんですかね?

なんか今回は全体的にちょっと辛めの査定だったような気がします。受付がいつもの中国系の女性工員じゃなくて、日本語の堪能な若めの工員だったのが影響しているのでしょうか……オフハウスの事例もあることですし、今回は運が悪かったのかもしれませんね。残念です。

④まとめ

今回は放置されていたボロボロのシニアカーを解体して、鉄くず業者に持ち込んで買取してもらうまでの様子をお伝えしていきました。

ボロボロで使い道のないシニアカーだとしても、きちんと解体して鉄くず業者に持ちこめばそれなりの値段で買い取ってもらえて、かつ処分もできるということがお分かりいただけたと思います。

金属製以外の部品も全て問題なく家庭ごみで処分できる範囲に収まりましたので、これにてシニアカーは完全に0円……どころか大幅に得をして処分することができました。

今後も空き家に残っている物にはまだまだ鉄くずとして買取してもらいつつ処分できるものが眠っているはずなので、今後もまだまだ鉄くず業者さんにはお世話になることと思います。できれば次査定してもらう時にはいつもの女性工員に対応してもらいたいところです。

今回の記事はこれで終わりです。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。

シリーズ記事

【土地整備】空き家の整備 ①:納戸の片づけBefore・After

【土地整備】空き家の整備 ②:納戸を片付けて出てきた物を売ってみたら○○円になった

【土地整備】空き家の整備 ③:寝室の片づけBefore・After

【土地整備】空き家の整備 ④:空き家から出てきた衣服を売ったら○○円になった

【土地整備・検証】空き家の整備 ⑤:寝室から出てきた雑貨を売ったら○○円になった

【土地整備】空き家の整備 ⑥:キッチンの片づけ(前半)

【土地整備・検証】空き家の整備 ⑦:オフハウスの店舗間の格差がとんでもなかった話

【土地整備・検証】空き家の整備 ⑧:キッチン(後半)+風呂場の片づけ+とんでもない事態発生

【土地整備・検証】空き家の整備 ⑨:オフハウスの店員間の格差がとんでもなかった話

【土地整備・検証】空き家の整備 ⑩:空き家の使えそうな家具を売ったら○○円になった

【土地整備】空き家の整備 ⑪:空き家から出た粗大ごみを解体する……座椅子・布団編

【土地整備】空き家の整備 ⑫:空き家から出た粗大ごみを解体する……ソファベッド編

【土地整備】空き家の整備 ⑬:空き家から出た粗大ごみを解体する……棚・クローゼット編

【土地整備】空き家の整備 ⑭:空き家から出た粗大ごみを解体する……こたつ・食器棚・竹カーペット編

【土地整備】空き家の整備 ⑮:空き家の蛇口を修理する……蛇口の先からの水漏れの場合

【土地整備】空き家の整備 ⑯:空き家から出たタイヤをどうしたら安く処分できるか考える

【土地整備】空き家の整備 ⑰:空き家から出た廃タイヤのホイールを自分で取り外してみる

【土地整備・検証】空き家の整備 ⑱:廃タイヤ・ホイール処分&売却したら差し引き〇〇円になった

【土地整備】空き家の整備 ⑲:空き家の蛇口を修理する……蛇口の継ぎ目からの水漏れの場合

【土地整備】空き家の整備 ⑳:居間の片づけBefore・After

【土地整備・検証】 ㉑:ガチンコ買取比較!セカンドストリートvs買取王国(衝撃のラスト)

【土地整備】空き家の整備 ㉒:空き家から出た廃家電を解体して鉄くず業者に売る

【土地整備】空き家の整備 ㉓:物置の片づけBefore・After(ラストにとんでもない品が!?)

【土地整備・検証】 ㉔:空き家から出たお宝(?) を査定してもらったら○○円になった

【土地整備・検証】 ㉕:オフハウスの店員間の格差に直面しました~「居間・物置」から出た雑貨の買取~

【土地整備】空き家の整備㉖:空き家から出た廃家電を解体して鉄くず業者に売る②

【土地整備】空き家の整備㉗:マットレスを解体し、鉄くず業者に持ち込んで処分する

【土地整備】空き家の整備㉘:空き家に残された大量のペンキ一斗缶を処分・売却する

【土地整備】空き家の整備㉙:居間に残った大量の家具を全て解体していった3日間

【土地整備】空き家の整備㉚:空き家のスチール系家具を解体して鉄くず業者へ持ち込む

【土地整備】空き家の整備㉛:放置されていたシニアカーを分解して売ったら○○円になった 前編(前回)

【土地整備】空き家の整備㉜:放置されていたシニアカーを分解して売ったら○○円になった 後編←今ここ