どうも、たかしです。
小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第94回になります。
前回の空き家整備記事では、3記事に渡ってDIY設置工事の様子をお伝えしていった「浸透桝」が一応完成いたしました。
当初の目標だった「排水能力100L」には残念ながら及ばず、大体60~70Lほどの排水能力の浸透桝にはなってしまいましたが、たとえ溢れそうになったとしてもオーバーフロー用の排水が機能することも実証済みなので、ひとまず空き家の排水事情に関してはまとまったと言えるのではないかと思います。
という訳で今回の記事は、今現在仮設置のままとなっている「キッチン~浸透桝間の排水路」を本格的に設置していく様子をお伝えしていきます。
ただ、資材費を抑えるため各所に廃材を利用してきたツケがここに来て発生してきまして……何かと上手くいかず作業が難航することとなってしまいました。
廃材を利用することで一体どんな苦労が生じるのか、廃材を利用するにはどんなことに気を付けなくてはならないのか。等々についてお伝えしていきます。
それではやっていきましょう。
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①キッチンの排水ホースを設置する
キッチンの排水ホースは現在浴槽へとつながっており、ここで一旦排水を集約して浸透桝へと流れていくようになっているのですが、今のままではホースが長すぎます。
これは、万が一にでもホースが足りないという事態が発生しないよう8mもの長さを購入してしまった僕のミスではあるのですが、そもそも現在は仮設置の状態であり、キッチンから浴槽までほぼ真っ直ぐ繋いでしまっているためホースが余ってしまっているとも言えます。
そのため、ホースが動線を邪魔することの無いよう、また誤って踏んでしまって破損してしまうことのないよう、もっと遠回りに壁に沿うようにしてホースを設置していきたいと思います。
1.壁に沿わせるための部材を廃材DIY……しかし
現在キッチンでは依然僕がDIYで作成した簡易流し台を使用しており、加工難易度の関係から床板にも穴をあけていない関係から、排水ホースは地面を這わせるように配管せざるを得ません。
そのため、上記写真のような通路をまたぐ地点では特に、ホースが動線と干渉しないよう上手く壁に沿わせて配管する必要があります。
今回、排水ホースを固定するための道具を、寝室の床板を張り替えた際の廃材で作成しようと試みてみました。
木工用ボンドを使い、クランプで仮固定しつつ組み上げていき……
排水ホースを引っかけるための道具を作成し、いざ壁に固定しようとビスを打とうとしたのですが……
このように、あっさりと木が割れて壊れてしまいました。
今回、廃材の中でも相当程度の良い物を選んだつもりだったのですが、それでもビス止めの衝撃には耐えられなかったようです。ビスをもっと細く、木材に衝撃の伝わりにくいものを使用すれば少しは違ったのかもしれませんが……。
これまで空き家の整備を進める中で廃材には何度も助けられてきましたが、やはり廃材は脆かったり、反りが強かったりとかなり癖のある素材となりますので、使用できる場所には限りがあるのだと実感しました。
結局、壁に直接ビスを止めてその上にホースを引っかけることで配管することにしました。こういうのでいいんだよ。
2.100均の商品を利用!……しかし
あと、トタン板の壁沿いに配管する用に、100均でマグネットの引っかけ材を購入したのですが……
これがもうてんでダメ。マグネットが弱すぎて排水ホース程度の重さですら支えきれずにずり落ちてしまいました。
いったいどうしようか迷っていたところ、ここで思いがけない救いの手が差し伸べられました。
なんと、学生時代の先輩が職場で廃棄予定だった、高さ20cmほどのコンクリート円柱ブロックを大量に差し入れてくれたのです。
これがなんと、排水ホースの配管をするのにぴったりサイズ! イイ感じに高さを一定に保ったまま、壁沿いにホースを這わせることができました。
こういうブロックって、本当いくらあっても困らないんですよね。トイレ小屋を解体した時に回収したコンクリートブロックも、ちょっとした踏み台やら高さ合わせやら、ハンマーで物を砕くための作業だいやら至る所で大活躍していますし。
ちなみにこのブロック、圧力試験に使われた後の物でヒビが割れる寸前の物らしいので、絶対に小屋の基礎としては使えないものでした。おお恐ろしい。
3.ホースをカット
最後に、浴槽内に飛び出ていた余分なホースをカットし、これまた空き家の廃材から出た部材で穴に固定し、排水ホースの配管が完成しました。
こちらの部材の元は何かというと、キッチンの流し台下部の穴に被せるためのカバーですね。今回簡易流し台にして地表にホースを配管した結果使用する場面が無くなったので、このようなトリッキーな形で利用させてもらいました。意外にも超イイ感じではまっております。
壁沿いに、動線と干渉しないよう遠回りに配管した結果、最終的には余りは1m行かないぐらいに収まりました。
やっぱり念のため8m購入しておいたのは正解だったみたいです。
②浴槽の汚れを落とす→落ちない
前回軽く水洗いをして全く落ちなかった「もらい錆び」の汚れを落とすため、今回はこちらの浴槽用クレンザーを使って磨き洗いをしていきました。
こちらの「おふろのルックみがき洗い」は、「研磨剤50%配合」というかなりの研磨力を誇る洗剤で、これなら流石のもらい錆びの汚れといえど落ちるだろうと思っていたのですが……
全く落ちませんでした。……心なしか薄くはなってきているような?
意地になって、もはや傷が付いてしまっても構わないぐらいの思いで金ダワシを使ってみたりもしたのですが……
それでも全然歯が立ちませんでした。
これはもう、浴槽自体に染み込んでしまっている感じですね。この汚れを取ろうと思ったら、もはやヤスリなんかで表面を削り取るぐらいのことをしないと無理なのかもしれません。
ということで、だいぶ小汚くはあるのですが浴槽の見た目に関してはもう諦めることにしました。一応洗剤で洗ったわけですから、見た目に汚いだけで衛生的には問題ないはずなので。
引っ越したらこの浴槽の中でシャワーを浴びることになるのか……わーい(泣)
③浸透桝への排水ホースを埋めようとしたら……
浴槽から浸透桝へとつながる排水ホースには、もともと洗濯機の排水に使われていたホースを繋げています。
現在仮設置状態で、地上に露出したままになっていたため、踏んでしまったり引っかかったりで破損することの無いよう地面に埋めようと思い、ホースの周りを掘り進めて行ったのですが、地面を掘れば何かが出てくるのがこの土地です。
なぜだか細めの塩ビパイプが家の中に伸びる形で出てきまして……
これがかなり長くつながっていて、キッチンの床下まで伸びていました。
最初は「まさか水道管!?」と思って、慌てて蛇口をひねってみましたが普通に水が出たので、恐らくこれはかつてキッチンの床下に埋まっていた井戸ポンプの配管なのだと思います。
もう床板はビス止めまでしてしまってどうすることもないため、この塩ビ管もどうすることもできません。
そのため、なんとかこの塩ビパイプを除けるようにしてホースを埋めようとして、ホースを動かそうとしたら……
ホースがポッキリと折れてしまいました。/(^o^)\ナンテコッタイ
このホース、長年地面に埋められてい他にもかかわらず劣化はそこまで無くて水漏れも無かったのですが、柔軟性は全く失われてカッチカチになっちゃってたんですよね。
そのため、ちょっとでも折り曲げるように力が加わるとあっさり折れるようになってしまっていたと。もう、本当ショック……。
その後アルミ―テープで補修しようとしたり……
接着剤でくっつけようとしたりもしたのですが、どれも全くうまくいきませんでした。
やっぱり柔軟性が失われているだけあって、どんなに頑張って接合しても割れた隙間から水漏れが起きてしまうんですよね。
これはもうしょうがないかと思って、同じ規格(内径32mm・外径38.5mm)のホースを新しく購入しようともしたのですが
たッッッか……
なんと1mで約2000円です。1mですよ!? 1mでですからね!!!??
実際、浴槽から浸透桝までは5mぐらいの長さが必要なので、つまり排水ホースだけで1万円かかることになります。
これはさすがにちょっと……もしも1万かけて上手くはまらなくて使用不可、とかにでもなったりしたら目も当てられません。
という訳で、悩みに悩んだ結果…………
折れて短くなってしまった部分を、何とかショートカットして浴槽のホースと繋げることで事なきを得ました。
こうすればよかったんだ!
④まとめ
今回は、空き家の排水路を本格的に設置していく様子と、廃材を利用していたが故に作業が難航してしまった理由についても併せてお伝えしていきました。
結果的にはごり押しで何とかしましたが、やっぱり廃材を利用する際には破損のリスクや、さらには破損して廃材が利用できなくなった時のリカバリー策まで想定しておかないと行き詰ってしまうこともあると思うので、注意が必要だと思いました。
特に今回はホースの破損が本当に痛かったですね……全部塩ビ管が悪いよ。
それに、ホース自体が硬化して柔軟性が全く失われてしまっていたとはいえ、ここまで接着剤やテープ類が役に立たないのもかなり痛手でした。
アルミテープ、ゴリラテープ、万能接着剤、防水シリコンボンドなどなど、本当全部ダメでしたからね。建物の補修で接着剤やテープに頼るというのは基本的に思考から外した方が良さそうです。
資材を壊さない。接着剤・テープに頼らない。廃材を過信しない。
これらを「空き家補修の3ない」として、今後もしっかり意識していきたいと思います。
以上で今回の記事は終わりです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。