どうも、たかしです。

ホース+バスポンプを使って水を循環させて太陽熱でお湯を沸かせる装置を試す計画、今回はその第3回になります。

前回、改良した太陽熱温水装置をバスポンプを使って稼働させようとした結果、ポンプの揚程力が足りず、どれだけ工夫してもどうにもならなくて断念した様子をお伝えしてきました。

黒ホース部分を屋根にあげて循環させようとしたが……
どれだけ水の位置を高くしてもバスポンプから水が汲み上げられることは無かった。

頂いたブログコメントで「全揚程には垂直方向だけでなく、横方向にも10分の1で換算される」というご指摘をいただきまして、黒ホース内のグルグル50mでもかなりポンプの負荷になっているため、もっと高出力のポンプが必要ということが分かりました。

そこで今回新たに導入したのがこちら、ナカトミ「水中ポンプPSP-70NS」です。

スペック表を見ると、「全揚程 50Hz:6m 60Hz:8m」とありました。

実はこれ、前回記事のコメントを頂く前にもう注文してしまっていた物なので、50mの黒ホースを5m分の揚程と捉えると、このポンプで果たして出力が足りるのかというのが非常に不安になってくるんですよね……やっちまったか?

とはいえ、これ以上の出力の水中ポンプってなると2万円代とか、もう際限なく出費が嵩んで行っちゃってどうにもならないですし……これで何とかなって欲しい。

内容物はこんな感じ。ホースを取り付けるタケノコ(接続アタッチメントをこう呼ぶらしい)と、固定バンド、後水漏れ防止のOリングですね。

内径15mm・19mm・25mmに対応ということで、それぞれ専用のパーツが付いていました。

今回こそ、この新ポンプと黒ホースで作った太陽熱温水装置を使って、100Lの水を沸かしていきたいと思います。

それではやっていきましょう。

①実験準備

まず最も懸念していたポンプの出力ですが、無事水が汲み上げられて循環されました。

今回の実験条件は以下の通りとなっています

  • 水量……100L
  • 開始時刻……午前8時
  • 目標水温……40度
  • 実験終了条件……40度に到達するor日が落ちるor水温が低下し始める

水量は以前動画でも行った実験と同様100Lで行います。

開始時刻は前回は午前10時だったのに対し、2時間早めて午前8時から。これは前回日照時間の短さが課題だったので、少しでも日を浴びる時間を長く取るため、日光がしっかり差し始める時間で最も早い時刻に設定しました。

目標水温は前回と同じ40度。これはやはりお風呂として入る際に最低限これ位は欲しいというのと、それに加えてポンプの最高仕様水温が40度とスペック表に書いてあるというのも理由の一つです。

終了条件としては、目標温度である40度に到達したら、ポンプの故障防止の意味も込めてその時点でストップさせるというのと、そもそも日が落ちたら実験続行不可能だし、更には水温が下がり始めてしまったらやはりもう実験を継続する意味が無いということで3パターン設定しています。

理想は何の問題も無く温度が上昇し続け、午後1時~3時ぐらいには40度に到達して実験が終了してほしいところですが、果たして……。

②実験の様子

午前8時:実験開始

山から日が昇り、ある程度高さも出て温かみが増してくる午前8時、実験を開始しました。

ちなみにこの日は「午後2時~3時頃から曇り」という微妙な転機でした。本当はもっと一日中快晴の日にやりたかったのですが、やはり6月ということでもうしばらくは気持ち良く晴れる日がこなさそうだったので妥協しました。

開始水温は19.5度でスタート。

目標水温の40度はこの2倍以上になる訳ですが、果たしてそこまで水温は上がるのか?

午前9時、1時間経過

1時間が経過。天気は変わらず快晴です。

気になる水温はというと……

23.5度! 何といきなり4度も上昇しました。

前回の実験ではどれだけ水温が上昇した時間帯でも3.4度上昇が限界だったのに対してこれは……イケるか?

ちなみに循環した水温は24.2度。そこまで温度が上昇しているという訳でもないのがちょっと意外でした。

ポンプの勢いが強く、その分水の流れも速いので温まり切らずに出てきてしまっているのでしょうか? でもその分水の巡りは良いので、温度上昇には影響はないのかも。

午前10時、2時間経過

日もだんだん高くなって、伝わってくる熱も強くなってきました。

水温はというと……

26.3度。若干上昇は緩やかになっていますが、着実に温度は上がってきています。

循環した水は27.3度。大体+1度ぐらいが通常と言った感じでしょうか。

午前11時、3時間経過

早くも実験開始から3時間が経過。日差しはかなり高く強くなってきていますが、水温は……?

31.6度! かなり上昇しました! 1時間で+5.3度です。

循環水は33.1度。やはり日が高く強くなると循環水の温度も高くなる傾向にあります。日の光をバチバチに吸収している証拠ですね。

ここまでくると、手で触れても明確に温かく、「お湯」になってきているのが分かります。

この調子で一気に40度まで行きたい……!

正午、4時間経過

最も太陽が高くなる正。雲も全然なく快晴で、日光熱をガンガン感じます。

これは水温にも期待が持てそうですが……

35.8度。思ったよりは上昇していませんが、変わらず温まり続けています。

循環した水は37.2度。

きちんと太陽熱を得て温められてはいるようですので、残りあと5度ほど、ゴールまでこのまま突っ走ってもらいたいところです。

午後1時、5時間経過

ここに来て、天気予報の通り若干雲が出てきて日が弱くなってきてしまいました。これが一体どう影響してくるか……。

水温はどうなっているかというと

37.9度! 40度までもう少し……。

循環した水は38度……ほとんど水温が上がっていません。

ちょっと雲がかかるだけでここまで変わってしまうとは……これはヤバいかもしれません。

何とか耐えて欲しい。

午後2時、6時間経過

雲は中々晴れず、後もうちょっとで日が隠れてしまうというところまで来ました。

日が差さなくなってしまう前に40度まで到達してほしいところですが……?

水温は38度。ほとんど変化していませんでした。ヤバい。

循環した水も38度。下がってこそいませんが、変化が無いというのは……もうだめかもしれません。

午後3時、7時間経過

もうほとんど日が落ちてしまいそうなところまで来てしまいました。

これがラストチャンスになりそうですが、水温はというと……

37.2度……。下がってしまいました。

循環した水温も下がっています。これはもう完全に放熱が太陽熱の急襲を上回ってしまっていますね。

ここで実験はストップとなってしまいました。残念過ぎる……。

③失敗の原因考察

水温が下がっていってしまった時も、ギリギリに差しは黒ホースの部分まで届いてはいました。なので、黒ホース部分では確かに熱が吸収されていたはずです。

なのに水温が下がってしまったというのはどういうことだろうと考えた時に思い当たるのが……

こちらのホースリールの部分ですね。

今回、黒ホースの部分だけだと水が循環させられなかったので、中継ぎとして30mのホースリールを使ったのですが、後半はここが完全に日陰になってしまって、恐らく黒ホースで温められてしまってもこのホースリールの部分で放熱してしまって結果水温が下がったということなんじゃないかなと。

なので、もしもまた次回再々チャレンジをすることになったら、循環部分は全て黒ホース+ビニールによる保温処理をしてやれば、今度こそ40度に到達できるのではないかなと感じました。実際午後に入るまではかなりいい調子だったので。

④まとめ

今回は改良版循環式太陽熱温水装置を使ってお湯を沸かせないか実験した時の様子をお伝えしていきます。

結果としては途中までかなりいい感じだったのですが。午後になって雲が出てきたとともに、ちゃんと熱が吸収できていないホースリールの部分からの放熱が大きくなってしまって途中から温度上昇が止まってしまい、目標温度には到達できませんでした。

正直滅茶苦茶悔しいので、今度はホースリール部分をまた更に改良して、今度こそ盤石な太陽熱温水装置を作って40度のお湯を沸かしたいと思います。

今回の記事は以上です。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。

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