どうも、たかしです。

今現在、僕は大体1万匹ほどのコオロギの幼虫を飼育しているのですが……

1~2回ほど脱皮したグループ
生まれて間もないグループ

これまで基本的には順調に飼育できていたのですが、ある日突然一部のケースの若齢幼虫が一斉に突然死するという、不可解な事件が起きたのです。

実はこの子達の親世代のコオロギでも、若齢幼虫の時に一部ケースの子達が一斉に突然死するということがあったので、「またか」と言った感じで特段驚きはなかったのですが、全く原因は分かっていませんでした。

画像では分かりづらいが、コオロギの幼虫がもがきながらどんどんひっくり返っていっている
奇跡的に残っていた当時の動画もがき苦しむコオロギ達の様子が分かる

小屋根ちゃん

凄い勢いで死んでいってる……

たかし

最初に見つけた時はマジで怖かったよ

当時ネットで調べてもこれといって当てはまるような記事も見つからず、「まあ、ほとんどはちゃんと成長しているからいいか」と思っていたのですが、今回は数千匹単位でコオロギが死んでしまったので流石にそのままという訳にもいきません。

そこで色々試行錯誤しているうちに、確定ではないのですが「ああ! そういうことか!」と自分の中で腑に落ちた結論が出ましたので、記録がてら、もしかしたら自分と同じような現象に悩まされている人もいるかもと思いつつ今回記事にしていこうと思います。

原因不明のコオロギ幼虫大量死にお悩みの方は、ひょっとしたら僕の状況と似通った部分があるかもしれませんので、ご参考になればと思います。

それではやっていきましょう。

①原因考察

1.遺伝子異常?

まず最初に疑ったのは、「死んだコオロギが元々遺伝子に異常があったのでは?」ということでした。

いわば原因を全てコオロギに丸投げして、コオロギのせいにしてしまっているかなり乱暴な推測なのですが、そう考えたのには理由がありまして……。

コオロギの大量死が起きたのは、コオロギ繁殖が上手くいって、ほとんどのコオロギが順調に成長して言っている矢先のことだったんですよね。だから、飼育の方法に原因があるとはどうしても思えなかったんです。

例えば、自分が3人兄弟の親だったとして、長男次男がきちんと成長できたのと同じ方法で三男だけニート引きこもりになったら、「自分の育児に問題はない、三男がおかしい」ってなるじゃないですか。それと同じです。

ですが、この推測だと説明がつかないのが、一斉に大量死してしまっているという点だったんですよね。

一部のコオロギだけが遺伝子異常なのだとしたら、それがいきなり一つのケースに大量に発生するのはおかしい訳で、初めは「コオロギが共食いして、悪い遺伝子の奴を食べちゃった奴も連鎖的に死んでいるのかな」と考えたのですが、上で載せた動画を見て分かる通り共食いなんてする間もなく続々と死んでいっている状態なんです。

なので、大量死の原因は一部コオロギの遺伝子異常ではないだろうという結果に至りました。

2.殺虫剤のせい?

上の動画を見てピンときた方もいるかと思うのですが、コオロギ達のもがき苦しんで死んでいる感じ、殺虫剤や毒餌によって駆除される虫の感じと凄く似ていると思いませんか?

ですが、当然ですが僕はコオロギ達に対して殺虫剤などかけていませんし、餌は他のコオロギ達も普通に食べている餌を同様に与えていました。なので、コオロギ達に殺虫成分が行き渡ってしまうことなんて起こり得ないと思っていたのですが……。

一つだけ思い当たる節がありました。それが、その日の朝方に隣の部屋で噴射式のコバエ駆除スプレーを使用していたということです。

部屋に噴射する方式のコバエ駆除スプレー。正直あまり効果は無いのだが……

わが家は夏になるとコバエが結構ひどくて、ただでさえ周囲のお宅が草ボーボーで虫が侵入してきやすいのに、コオロギを大量繁殖させるようになってからは産卵床にウジが湧いてしまったり、飼育ケージにコバエがたかってしまったりと日々コバエの被害に悩まされるようになっていました。

コバエ落としも5台体制で稼働するような状況

コオロギを飼っているような状況で、部屋に殺虫剤を噴射するのは良くないとは思いつつも、コバエ落としを設置しても一向に改善されないコバエの状況にいよいよ僕も我慢しきれず、「扉を隔てた隣の部屋で、噴射する方向にも気を付ければ大丈夫だろう」ということで使用してしまったわけです。

わが家の間取りと、スプレー噴射の状況図

実際、その日はコオロギ達に異常は見られず、それからも何度か使用したのですがコオロギが死ぬことは無かったので、自分の中では「隣の部屋なら大丈夫」ということになってしまっていたのです。

その前提があっての大量死だったので、殺虫スプレーのせいっぽいとは思いつつも、心のどこかではどうしても腑に落ちない部分があったのです。

殺虫剤のせいならば、他のケースのコオロギも一斉に死んでないとおかしいはずです。しかし、実際に死んでいるのは一部のケースのコオロギのみ。しかもスプレーを噴射してから相当なタイムラグがあります。

隣の部屋との距離が関係しているのかとも思ったのですが、大量死が起きたケースよりも隣の部屋に近いケースのコオロギ達には何も起きていないこともあり、どうやらそういうことでもなさそうです。

小屋根ちゃん

考えれば考えるほど分からない……

一体どういうことなの!?

たかし

みなさんは原因に見当が付きますか?

ここでもう一つだけ、ヒントになる出来事をお伝えするよ

②対処法……ケースを移動させると死ななくなる!?

最初にコオロギの大量死を見かけた時は、まだ何匹かは生きている子がいたため、「死んでいる奴らを共食いしちゃったら大変だから引き離さないと」といった考えから、生きているコオロギを別ケースに移動させました。

そうやってからしばらく様子を見ていたのですが、移動させてからも何匹かは死んでしまう個体は出てしまったのですが、そのほとんどは生き残り、そのまま成虫まで成長することができたのです。

小屋根ちゃん

ケースが原因だったってこと?

たかし

それが一概にそうとも言えなくて……

その事実だけを考えると、飼育ケースに何かしらの原因があるように思えますが、しかしその飼育ケージだって今まで何匹もコオロギを問題なく成長させてきている、使いまわしている飼育ケージだった訳です。

もしその飼育ケージ自体に問題があったのだとしたら、その前のコオロギ達にも影響が出ていないとおかしいことになります。

さらに言えば、僕は基本的に同じ店で購入した同じ形式のケースをいくつも使って幼虫を飼育しているのですが、他のケースではそのような大量死は起きていません。

小屋根ちゃん

えー……ますます分かんない

結局原因は不明ってこと?

たかし

いいや、実は答えはこれまで書いてきた事の中に

全て詰まっていたんだ。

皆さんは大量死の原因に見当は付きましたでしょうか?

それではいよいよ次の項が解決編になります!

③死因推察「ケースにこびりついた殺虫剤による服毒死」

小屋根ちゃん

ケースに殺虫剤がこびりついてたの!?

たかし

そうなんだ。上で載せたわが家の間取り図を

もう一度見て欲しいんだけど……

こちらの図を見てお分かりの通り、わが家はリビングとキッチンが地続きに併設されている1LDKになっています。そして、スプレーはキッチン方向に向けて噴射されており、更に飼育ケースを洗浄する際にはキッチンを使用しています。

そうなのです。つまり、「一度使用した飼育ケースをキッチンで洗浄して乾かしている間に噴射した殺虫スプレーの成分がケースにこびりついてしまっていて、それが残ったまま幼虫を投入した結果その殺虫成分により大量死が発生した」というのが真相だと考えられるのです。

そう考えると、コオロギの死に方が殺虫剤による駆除の雰囲気に似ていたことも、スプレー噴射から大量死までタイムラグがあったことも、飼育ケースごとに大量死が起きて、他のケースのコオロギは無事で、ケースを移動すると死ななくなるのも全て説明が付きます!

たかし

どうよ!? この名推理!!

小屋根ちゃん

ていうか普通に馬鹿じゃん

はい。二度とケースを洗浄している状態で殺虫スプレーは使いません。

ていうか、使用自体をやっぱり控えなきゃですね。いやー、でも本当にコバエが酷いんだよなぁ……どうしよ。

④まとめ

今回は、コオロギの若齢幼虫が大量死してしまったことを、ミステリー風にお送りいたしましたがいかがでしたでしょうか。

コオロギの若齢幼虫は非常に脆弱なので、今回の例に限らずありとあらゆる原因で死亡する可能性があります。

その原因がすぐに判明して正しく対処できるようなものであれば良いのですが、今回のように原因がパッとすぐに分からないような事態に陥ってしまうと、あらゆるものが原因のような気がしてきてすっかり委縮してしまい、安心してコオロギの繁殖をすることができなくなってしまうことにつながりかねません。

実際僕はそうなりかけてしまったので、少しでもコオロギを大量繁殖していて不安な思いをしている人がいなくなればと思い今回の記事を投稿させていただきました。

この記事が、少しでもコオロギ繁殖をしている人の助けになれば幸いです。

今回の記事はこれで終わりです。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。