どうも、たかしです。
小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第44回になります。
この記事は前回記事の続きになります。まだご覧になっていない方はぜひそちらも合わせてご覧ください。
前回の記事では、洗濯機のフタを取り外し、洗濯槽の底にある「パルセーター」というパーツを取り外すところまで進みました。
しかし、いざ洗濯槽をモーターの芯から取り外そうとしたところ、38mmというあまりにもデカすぎるナットに阻まれてしまったのです。
今回はこの超巨大ナットを外し、洗濯機を完全分解するまでの様子をお伝えしていきます。
それではやっていきましょう。
①洗濯槽用38mmメガネレンチを購入
洗濯槽の巨大なナットをどうやって取り外せばよいか色々調べたのですが、一番安上がりで済むのは洗濯槽用の38mmメガネレンチを使用するやり方のようでした。
こちら大変ニッチな工具となっていまして、一般の人はまず使う機会が無いし、専門の業者だったらもっと高くてしっかりしたレンチを使用します。そのため基本的にホームセンターや工具店にも置いておらず、ネット購入する以外の入手方法がありません。
僕も思い立ってすぐ楽天市場で注文したのですが、発送までに2~3日、届くまでには4日から5日はかかるので非常にやきもきしました。ちなみにお値段は1800円ほどです。
実際に届いた洗濯槽用メガネレンチです。
質感はかなり安っぽいです。実際安いんですけどね。届いた時には既に細かい傷のようないくつもの線が表面に走っていましたし、触った感じも「鉄」丸出し。何というか、「自分で組み立てる系の家具についている簡易工具」っぽい見た目をしています。
こちらは僕が持っている中でも最もサイズの大きい24mm・22mmのモンキーレンチと並べた様子ですが、洗濯槽用38mmレンチの異様さが良く分かると思います。
洗濯槽用レンチの最も特異な点はその短さです。
洗濯槽内は狭く、持ち手が長いと引っかけて回せません。そのため洗濯槽用レンチは持ち手が異様に短くなっており、洗濯槽内にも収まるようになっています。
②洗濯機解体の続き
1.38mmナットを洗濯槽用レンチを使って取り外す
早速購入した洗濯槽用レンチを使って38mmナットを取り外していきたいところなのですが……
実際の所は、この洗濯槽用メガネレンチを使用したからといって、38mmナットはそうそう簡単には取れません。
上記で、このメガネレンチは洗濯槽内に収まるよう持ち手が短くなっているのが特徴と言いましたが、それはつまり「てこの原理を利用できず、回す力を込めにくい」ということを意味しています。
レンチというものはサイズが上がるほど持ち手も長くなるのが普通です。持ち手を長くすることで作用点・支点から離れた位置に力点を置くことで、ナットにかかる力を増幅するためです。
ですが、このレンチはその常識から逸脱した構造をしています。そのため作用点に十分な力を働かせるためには、持ち手が短い分力点にかかる力をより大きくする必要があるのです。
そのため、洗濯槽用レンチでナットを開けるためには、反対側の六角穴の側面をハンマーで打ち付けつつ回す必要があります。
それはもう、めちゃくちゃに叩きます。ハンマーで打ち付けられている側の六角穴がつぶれてしまうのではないかと心配になってしまうぐらいです。
実際、使用後ちょっと潰れていました。
しかし、これでも38mmナットは外れません。なぜならば、この洗濯槽用レンチの六角穴がなぜかユルユルだからです。
こちらの画像をご覧ください、六角穴とナットの間に割と集めのゴムパッキンが挟み込めてしまう程度には隙間が空いてしまっています。
なぜこんなにユルユルなのかは不明です。同じようにこの洗濯槽用レンチを使用して解体している人のブログ記事を見ても同じようにユルユルだったので、僕の購入したレンチだけが不良品だったということでは無いと思うのですが……。
穴がユルユルだと、ハンマー打撃による力が上手くナットまで伝わりません。そのため、上記ブログ記事を参考にして空き家に転がっていた適当な金具を挟み込んで固定してから回すことにしました。
しかし、ここまでしても38mmナットは簡単には外れてくれません。洗濯槽内が狭いため、ハンマーを振りかぶって叩くこともできず、小刻みかつ正確にナットが回る方向への打撃を加える必要があり、本当に大変な作業でした。
そして、数十回(下手したら100回以上?)にも及ぶ打撃を繰り返した結果……
とうとう38mm馬鹿デカナットを取り外すことができました!!!!
一般的な家具に使われるナット(13mm)と比べてみるとその異様さがよく分かります。
このナットももちろん鉄くずに回します。
2.洗濯槽の解体
早速洗濯槽の外側と内側を貫いていたモーターの芯を取り外します。
左が洗濯槽外側のカバー、右側が洗濯槽内側のステンレス層になります。
ステンレス層についているプラスチック部品は全てビス止めされているので、それを全て取り外していきます。
家電を解体していると時々見かける+穴と六角ボルトがミックスされたネジです。
この形式のネジは、大概+ドライバーで開けようとしても固すぎてネジをナメてしまうのが落ちなので、レンチで開けるのがおススメです。
ホットプレートを解体した時にも使った8mmの六角ソケットにプラスドライバーを突っ込んで回していきます。
洗濯槽の底のパーツがアルミ製でした。これは嬉しい。
これにて洗濯槽の解体は完了です。
3.洗濯槽外側カバーを半分に割る
解体は人通り終わったのですが、もう一つだけやることが残っています。それが「洗濯槽外カバーの処分」です。
洗濯槽の外カバーはプラスチック製となっているため、燃えるごみで処分する以外の方法はありません。ですがサイズが大きいためそのままでは40Lのゴミ袋に収まりません。そのため無理やり半分に割って、小さくして処分する必要があります。
まずは金切り鋸で縦に切り込んでいきます。
外カバーのプラスチックはかなり分厚く,ただ縦に切り込んでいくだけでもかなりの労力と時間がかかります。
一つ切り込みを入れたら、反対側にも切り込みを入れます。
きれいに割れるように底穴にも切り込みを入れたら、後は思いっ切り押し開くように半分に割ります。
かなり固いし破片が飛ぶと絶対に危ないので、できるだけ自分の方に飛んでくることの無いよう気を付けつつ、防護メガネは忘れないようにしましょう。
何とか半分に割ることでゴミ袋に収まる大きさになりました。
これにて本当に洗濯機の解体が全て終了しました!
③解体結果、感想
洗濯機を解体した結果、洗濯槽・外側カバー含め10kg以上はある鉄くずと、少量のアルミ・モータークズ・コード類・基盤などが回収できました。
解体してみた感想としては、それなりの量の鉄くずが手に入るためオススメではあるのですが、なかなか個人で解体するのはハードルが高いと思いました。
やはり一番のネックになるのは洗濯槽底にある38mmの超巨大ナットですね。外すためには最低でも今回僕が使った1800円の洗濯槽用レンチが必要になるので、それだけでもうお手軽感は全く無いです。
洗濯機の中には38mmナットが使われていない物もあるみたいなので、その場合は挑戦ハードルはかなり下がります。それぐらい38mmナットを取り外すのが今回の解体では一番しんどかったです。
ちなみに、解体した後のプラスチック部品は全て燃えるごみで処分することができました。
ひょっとしたら洗濯機の部品は燃えるごみでは回収してもらえないかもと若干怯えていたのですが、そんなことはなく普通にゴミ捨て場に置いておいたら回収してもらえました。
洗濯機自体は粗大ゴミとして回収してもらうことはできませんが、解体してバラバラになったパーツであれば普通ゴミで処分することが可能であることがこれで分かりました。
もしも引っ越しなんかで洗濯機が不要になり、リサイクル券代を払って処分するのが嫌でたまらないという方がいらっしゃいましたら、自分で分解して処分することも検討してみてはいかがでしょうか。
その助けにこの記事がなれば幸いと思います。
次回、「液晶テレビ解体編」に続きます。お楽しみに!
ここまでお読みいただきありがとうございました。