どうも、たかしです。
小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第74回になります。
現在、空き家の寝室を「コオロギ飼育部屋」としての使用に耐えうるまで補修していく企画を進めています。
前回の補修では、まずは床下の様子を確認するため、特に沈みが酷い出入り口側半分の床下をめくっていきました。
その結果、やはりキッチン側の根太を中心として木材の腐食が目立っていたため、床下の構造材から交換して補修をしていくことにしました。
今回の記事では、現在の床下状況の細かい解説と、今後どのように補修を進めていくのかについて考え、補修の計画を立てていきます。
それではやっていきましょう。
①現在の床下を図面化する
※今後長さの表記は記載のない限り基本的にmm単位になります。
まずは、根太まで剥がした現在の床下の状況を、図面図に簡略化して表記していきます。
大前提として、この寝室は「江戸間6畳」です。
「江戸間」とは、東京を中心とした地域圏の和室の規格であり、1畳が「1760・880」となっています。江戸間6畳が「3520・2640」となっていますから、その半分にあたるこの部分の広さは「1760・2640」となります。
床下には構造材として、南北に部屋全体を突き抜けるように大引が3本掛かっています。
ただ、この大引は西側は部屋外にかかっていて、東側は部屋内にかかっているといった風な奇妙な配置になっています。中心の大引も完全に中心位置にかかっているとは言えないし、太さも位置によって違うためそのところはかなり大雑把に捉える必要があります。
こちらは床下各所の高さや板材の厚さを示した断面図になります。
ただ、こちらも地面が凸凹していたり、根太・大引が場所ごとによって厚さが違っていたりしていたため、あくまで大まかな値になります。
以上が寝室床下の現状図面になります。これをとっかかりにして、次の項ではどのように補修を進めていくか計画を立てていきます。
②床下の補修計画図面
1.大引
まずは、床下の基礎となる大引についてどう補修していくか考えていきます。
現状、西側及び中央の大引に関しては十分な強度を保っており、特に交換・補修の必要性は無さそうですが、東側の大引きに関してはキッチン側に向かうにつれて腐食が進んでいる状態となっているため、その部分の補修を行う必要性があります。
補修の方法としては、腐食している部分を手ノコで切断・除去し、空いた部分に2×4材を付け足して元の大引と金具で接合するといった形になります。
ただ、接合部分は金具だけではとても床からの重みに耐えることができないため、その部分に鋼鉄製の束を足すことで強度を保つようにします。
2×4材と元々の大引とでは木材の厚さが全く異なるので、その部分は木材を間にかませることで誤魔化します。
それで強度が保てるのかは微妙なところですが、もともと床板をめくってすぐの根太の状態がそんな感じだったので、恐らく問題は無いんじゃないかと考えています。
2.根太
続いて、大引の上にかかり床板を支える構造材となる根太についてどうしていくか考えていきます。
根太の長さは部屋の東西間と同じく2640が基本となりますが、大引の上に乗りさえすればいいので、多少は長くても問題はありません。
根太には最も安価に調達可能な2×4材の6フィート(1830)を使用します。
中央に大引がかかっているので、普通に考えれば2640の長さの木材を東西に渡すのが基本となるのですが……
しかし、それだけの長さの木材は調達するのが難しいため、1830の2×4材でも足りるようにしなければなりません。
そうなると今度は中央の大引部分を半分として、1320の長さの木材を東西にそれぞれ1枚ずつ渡すという方法が現実的だと考えられます[
3.床板
床板の補修案に関しては非常にシンプルです。
合板を畳のサイズにカットして根太の上に並べる、これだけです・
巨大な合板をきちんとサイズ通りにカットできるかどうかが難しいポイントになりますが、床と壁の間に床板を潜り込ませることができる隙間があるので、若干大きめにカットしても問題なく収まると思います。
③まとめ
今回は寝室の床下補強の計画を図面に起こして考えていきました。
こうして簡単にでも図面に起こして考えてみると、当初自分の中にあったアイデアとはまた違った見方が出てきたり、より効率的に補強を進める方法が見つかったりするので、一回図面に起こしてみるのは結構重要だと思いました。
とはいえ、これはまだまだ机上の空論にすぎません。実際に木材を裁断し、現場に並べてみるとまた思いもしないような設計ミスやズレが生じて来るでしょう。
何と言ってもDIYでの建物補修何て初めてなので、右も左も分からない中での作業になりますから、稚拙な部分も目立ってくるとは思います。
ですが、何事も経験です。自分で床下を補強して使用に耐えうるレベルまで持っていくのがどのぐらい大変なのか、実践の中でしか分からないこともあると思うので、恐れずやっていきたいところです。
以上で今回の記事は終わりです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。