どうも、たかしです。
引き渡しが完了した空き家への引っ越しが着々と進んでおり、前回の記事では「コオロギ飼育環境」の丸ごと引っ越しが無事終了しました。
このコオロギの引っ越しでさえ、移送中にコオロギが脱走しないようにだとか、中で餌や水がこぼれないようにだとか様々気を遣ってやっとの思いで完了できたのですが、実はまだもう一つ、更に引っ越し難易度の高いものが残っていました。
それがこちら、以前の記事でもご紹介した「タニシ・メダカビオトープ」です。
こちらのビオトープですが、飼育容器に36Lサイズのタライを使用しており、底には床材として「荒木田土」が6L敷き詰められているため、めちゃくちゃ重たくなっております。
どのぐらい重たいかというと、少なくともこの状態で持ち上げることは不可能……というかタライ自体が壊れるレベルです。
なので、この飼育環境を何の工夫もせず丸ごと移送するということは、少なくとも一人では不可能です。
更に、水生の生き物を引っ越しさせるときにはただ単純に生き物だけ移動させて新しい環境にポイするだけでは、新しい環境が上手く働かずあっさり全滅ということもあり得るぐらい、デリケートな問題でもあります。
このようにコオロギの引っ越しよりもはるかに難易度の高いこのビオトープの引っ越しに、今回一人で、それもできるだけ環境を変化させることの無いようにチャレンジしましたので、その一部始終をお伝えしていきます。
それではやっていきましょう。
①引っ越し前準備
先述したように、このビオトープ環境をそのまま丸ごと車で移送するということは不可能ですので、まずはビオトープの環境をできるだけ崩さないよう、それぞれ小分けをして移送するための準備を進めて行きます。
1.水草を分ける
メダカを仕分けする際に邪魔だったので、水草のマツモは小さなケースに飼育水と一緒に分けておきました。
タッパーがあればそれが楽だったのですが生憎既に空き家へ運び入れてしまっていたので、100均の虫かごにラップを巻いて投入しました。
2.メダカを分ける
続いて、メダカを大半の飼育水と一緒に仕分けしていきます。
まずはこのように、蓋のできる衣装ケース+厚手のビニール袋(70L)を被せた物を用意しました。
プロホースを使い、飼育水の3分の2ほどを衣装ケースの方へと移したら……
続いてメダカを網ですくって移動させます。
メダカを全て移送し終えたら……
ビニール袋の口を、空気を巻き込みつつ閉じて、そこに更に衣装ケースの蓋で閉じておきます。
これであれば、万一衣装ケースの中で袋が破けても水が漏れ出ることなく、かつ衣装ケース自体を車内で挟み込んだりして動かなくさせることもできるため、安全に移送させることができます。
3.残ったタニシ+水+床材の土を丸ごと運ぶ
残ったビオトープ環境は、厚手のビニールをテープで止めることで簡易的にフタをしつつ、丸ごと車で運ぶことにしました。
タニシと飼育水だけを回収し、残りの土は破棄してもっと安全に移送する方法も考えたんですけどね。
ですが、タニシ自体かなり小さい幼体も合わせるとかなりの数いるのと、床材の土含めて環境の変化をできるだけ少なくして引っ越ししたかったのもあって、今回はこのように丸ごと移送することにしました。
②引っ越し時の様子
車での移送時には、できるだけ飼育ケージ自体が動かないよう固定しつつ運ぶため、配置には気を配りました。
まず、メダカの入っている衣装ケースに関しては、後部座席の下で運転席と挟み込むようにして固定しました。
そしてビオトープ本体に関しては、最も中の水が溢れてしまう危険性があることから、常に運転席から状態が確認できるよう助手席の下に配置しました。
さあ、いざ運んでみてどうだったかというと……
やはりビオトープ本体の方は、時々飼育水がビニールの蓋にぶつかって若干こぼれてしまうことがありました。
特に、店に入る時の段差が一番ヤバかったですね。途中朝ご飯を食べるため松屋に寄ったのですが、それまで一回も水面が跳ねることが無かったのが、そこでいきなりビチャッと外までこぼれてしまいましたから。
あと、山道の連続カーブに関しても、基本的にはそれ単体で水が溢れるということはなかったのですが、たまたまカーブが連続してビオトープ内の波の波長とそれが合ってしまうと一気にこぼれるということが時々ありました。
後部座席の方のメダカに関しては全く何の問題も無く移送することができましたので、やはり水生生物やその環境を移動させるさいにはしっかり蓋をすることが重要なのだと痛感しましたね。
とはいえ、何とか空き家までビオトープの生き物と飼育環境を移送することができました。
③空き家へビオトープの再設置
何とか移送が完了した生き物と飼育環境を再び合わせて、空き家へのビオトープの再設置をやっていきます。
まず、タニシとビオトープ環境の様子ですが、ご覧の有様で濁りまくっていました。
これは床材に荒木田土を使用している影響で、ちょっとでも水の動きがあるだけであっさり土が水中に舞って混ざってしまうんですよね。
なのでビオトープに荒木田土は適さないという指摘もあったりするんですが、やっぱりタニシにとって中に潜れる床材というのは必要でかつ安いものとなると荒木田土が一番なので難しいところです。
衣装ケース内のメダカたちは全員何の問題も無く元気そうでしたので……
そのまま袋ごとビオトープ内に放流しました。
元々の飼育環境を丸ごと移送することのメリットはここですね。やはり新たな飼育環境の中にメダカを放つ際には水合わせをしてからじゃないといけませんし、それからもしばらくはちゃんとメダカが新しい環境に馴染めるかハラハラする期間が出てきてしまいますから、そういう点では丸ごと引っ越しすれば安心できます。
これだけ濁ってしまった水中にメダカを放って大丈夫なのかという心配はありましたが、ビオトープ立ち上げの際にも濁った水中にメダカを放ってもそれで死んでしまうということはなかったので決行しました。濁りが引くまで衣装ケースの中で放置というのも気が引きましたしね。
最後にマツモを投入して、「メダカ・タニシビオトープ」の引っ越し完了です!
メダカも、特に問題なく泳いでいるように見えます。
元々引っ越しに備えてビオトープの水かかなり減らしてある状態だったので、この場で空き家では初となる水足しをしました。
ちなみにこの水足しようの水ももともとアパートでカルキ抜きをして用意しておき、今回一緒に引っ越してきたものになります。空き家の方で準備しておいても良かったのですが、やっぱり空き家のある土地は山の中ということで気温が低く、水が冷たくなりそうなのが気になったんですよね。
最後に、鳥や獣に襲われないよう鉢底ネットで蓋をしておきました。
アパートではこれで1年近く襲われることはなかったのですが、空き家周辺の獣率はアパートの比ではないので、正直これで大丈夫かというのはかなり不安だったのですが……
こちら、再設置から2日後のビオトープの様子ですが、特に襲われた形跡もなく、濁りも引いてきていて問題は無さそうでした。
これでもう安心……と決めつけるのは早計な気もしますけどね。なんせ空き家周辺の獣が本気になればこんなタライ一発でひっくり返せそうなので。
大型で力の強い獣に見つからないことを祈るばかりです……。
④まとめ
今回は空き家へと「タニシ・メダカビオトープ」を引っ越しさせるまでの様子を一通りお伝えしていきました。
結果としては何とか移送するのに成功したとは言えますが、移送中は本当にハラハラでしたね。いつビオトープの飼育水が漏れ出てしまうか気が気でなかったので、きちんと蓋をできるようにもっと小分けにして運ぶか、そもそも引っ越し先に環境を準備しておいて、ゆっくり水慣らしさせてから引っ越しさせるかの方が安心な気はします。
ただ、そういうのが面倒だったりだとか、そもそもそんな余裕なくすぐに引っ越しさせなければならないという場合は、今回僕がやったようなやり方でも一応引っ越しができることは証明されましたので、もしよろしければご参考にしてみてください。
せっかく空き家にビオトープがやってきたわけですから、今後はこのビオトープを更に発展させていく様子なんかもお伝えできたらと思います。どうかお楽しみに。
以上で今回の記事は終わりです。
ここまでお読みいただきありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。