どうも、たかしです。

卵から孵化させた第一世代のコオロギ達から成虫が生まれてから、既に2週間近くが経ちました。

もはやケース内のコオロギはほとんどが成虫になり、オスも生まれ、けたたましく鳴き始めました。

いよいよ産卵準備も整ったと思い、産卵床を作って投入してみた結果……。

ぞくぞくと産卵床に集まり、産卵を開始しました!

その勢いはすさまじく、たった一日置いておいただけでタッパーの中ギチギチに卵が詰まっていました。

さて、見てお分かりの通りなのですが、今現在推定1000匹ほどがいると思われるコオロギケージにおいて、タッパーとティッシュペーパーを用いた今までの産卵床では明らかにスペースが不足してしまっています。

産卵床に入りきらないコオロギが、まるで順番待ちでもするかのように周りにうろうろしてしまっていますし、挙句の果てには水飲み場に産卵をし始める奴まで出てくる始末です。

そこで今回は、大量繁殖させるための巨大な産卵床を制作し、実際に設置してみた様子をお伝えしていきたいと思います。

それではやっていきましょう。

①材料の準備

今回巨大産卵床として用いるのは「オアシス」と呼ばれる「吸水性フローラルフォーム」になります。

本来は生け花を挿すのに用いられる園芸用のスポンジで、圧倒的な吸水力と保水力があるのが特徴です。更に、生け花を挿しやすい適度な柔らかさが、コオロギが産卵管を挿すのにも非常に丁度いいという、もはやコオロギの産卵床のためにあるのではないかと思える商品になっております。

ネックとしては、トイレットペーパーを用いる産卵床と比べて費用が嵩む点ですね。きちんとした品質のものだとひとかたまり300円とかしてしまうようなので、100均で購入するか、安く大量に仕入れられるルートを開発する必要があるでしょう。

そしてもう一つ必要なのは、産卵床を入れるタッパーです。

タッパーは、産卵床をシートヒーターで温める際に必要になりますし、蓋は吸水スポンジをケースに設置する時の下皿にもなりますので、丁度いいサイズの物を購入するとよいです。

今回の場合はどちらも同じダイソーで揃えましたので、実際にタッパーとスポンジのサイズ合わせをして丁度いい大きさのものを購入することができました。

また、園芸スポンジは大きさを自由にカットすることができますので、既に家に、ある程度の大きさのタッパーがある方は、スポンジの方のサイズを合わせて使用するのもいいかと思います。

②産卵床の準備

園芸スポンジは、このように大きなひとかたまりの長方形型であることが多いです。

まずは、スポンジを半分に切っていきます。このまま使用しても良いのですが、やっぱり結構お高いものですし、こんなに分厚くてもコオロギの産卵管はどうせ届かないので、より薄くなるように半分に切断します。

スポンジは、乾いている状態ではかなり脆く、包丁で簡単に切ることができます。

使わない方は、ラップでくるむなり袋に入れておくなりして保管しておきましょう。

次に、スポンジに水を浸透させていきます。

水を溜めた入れ物にスポンジを投入すると、物凄い勢いでスポンジが水を吸っていくので、スポンジに水が入っていかなくなるまで給水させていきます。

スポンジが完全に水を吸うと色が一段濃くなるので、これで産卵床の準備は完了です。

③設置

タッパーの蓋を下皿にして、ケースにそのまま投入します。

タッパー自体に入れて投入してもいいのですが、そうしてしまうとタッパーに潜り込んだコオロギが出られずに死んでしまったり、スポンジの側面にコオロギが卵を産みつけられなかったりといった問題が発生しそうだったため、そのまま投入することにしました。

一般的な素材だと、裸で投入するとすぐに乾いてしまうのですが、この園芸スポンジは保水性も抜群なので、このままでも大丈夫だろうと判断しました。

投入してすぐに、大量のコオロギが群がって産卵を始めました。

狙い通り、側面にもたくさんのコオロギが掴まって産卵をしていたので、かなり効率よく採卵ができていると思います。

一つ心配な面として、水を補給する目的でスポンジをかじるコオロギがどうしても出てきてしまうので、それでスポンジがボロボロになってしまうのではないか、という点があります。

とりあえず、このまま様子を見続けることにしました。

④経過観察

設置から3日経ったので、スポンジを引き上げることにしました。

まず目につくのは、大量に開いた穴です。これは全てコオロギが産卵管を挿した後であり、この中全てに卵が埋まっていることになります。凄まじいですね。

そして、周りの下皿部分に大量の糞と、かじられたスポンジの破片と、あとなぜかこぼれおちているコオロギの翅や足、さらには恐らく共食いにあったコオロギの死体など、様々な残骸が散らばっています。非常に汚らしいです。

結構深くまで埋められているのか、ここまで近付いても卵は確認できませんでした。

気になったので一部分をめくってみると、大量の卵が産みつけられているのを確認できました。きちんと産卵床としての役割を果たしてくれているようです。

⑤保温

回収したスポンジは、タッパーに入れて幼虫が孵化してくるまで保温・保湿します。

シートヒーターの上にのせて、フタを半開きにして保管します。この時に蓋を完全に閉じてしまうと、酸素不足になるのか孵化率が大きく下がってしまうそうなので、多少保湿性が落ちますがフタは完全にしないでおきます。

⑥まとめ

今回は、園芸用スポンジを活用した産卵床の作成と設置状況について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。

あとはこのスポンジから幼虫が続々と孵化してきてくれたらいいのですが……とにかく待つしかありません。

上手くいけばこのスポンジからは恐らく5000匹ほどの幼虫が生まれてくる予定ですので、非常に楽しみです。また産まれてきましたら、その時にご報告したいと思います。

今回の記事はこれで終わりです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。また次回の記事でお会いしましょう。