どうも、たかしです。
みなさん、T先輩のことは覚えていらっしゃいますでしょうか?
小屋根ちゃん
昆虫料理サークル代表の人だったっけ
たかし
色々混ざり過ぎだよ。
虫取りサークルの代表で、趣味で料理を本格的に
取り組んでいる方だよ。
つい先日、おそらく「コオロギバーグ」の記事を見てくださったのだと思われるT先輩から、驚きのラインが届きました。
T先輩
新メニューを考案しました。
アメリカ東海岸発祥の「クラブケーキ」をヒントにした
「コオロギケーキ」です。
T先輩
オリジナル要素として、マヨネーズソースと
グレープフルーツの果肉をトッピングします。
これによって見た目がよりケーキっぽくなり、
グレープフルーツとレモンの酸味でコオロギの雑味も
コントロールできるのではないかと考えています
なんと盛り付け図までつけてくださるというあまりにものガチっぷり。
どう考えても僕以上に昆虫食に対して真剣に向き合っています。T先輩の前ではコオロギですら一つの活かすべき食材にすぎないのでしょう。
小屋根ちゃん
やっぱり昆虫料理サークルの代表なんじゃ……
たかし
T先輩は全ての料理に対して平等に向き合っているんだよ!
というわけで、T先輩のコオロギの未来を思う気持ちに応えるため、今回は僕のもてる全ての料理スキルを発揮してT先輩プロデュース「コオロギケーキ」を作ってみたので、その様子をお伝えしていきたいと思います。
普段全く触れない食材や調理法ばかりでかなり四苦八苦しましたが、出来上がった料理はこれまでの昆虫食に革命を引き起こすものとなりましたので、ぜひ最後まで見守っていただけたらと思います。
それではやっていきましょう。
①レシピ紹介
改めて、「コオロギケーキ」に使用する食材をご紹介します。
食材
- コオロギ煮干し
- はんぺん
- 玉ねぎ
- 卵
- 小麦粉
- グレープフルーツ(飾りつけに使用)
- ベビーリーフ(飾りつけに使用)
- コオロギパウダー(マヨネーズソースに使用)
調味料類
- マヨネーズ
- ウスターソース
- レモン汁
- 塩
- コショウ
レシピや調理法はこちらのページを参考にしています。
小屋根ちゃん
凄い材料の種類だね
たかし
グレープフルーツなんて初めて使うよ……
流石はT先輩考案の料理なだけあって、普段僕が使わないような食材がてんこ盛りです。小麦粉やウスターソースなんか今回のために買い足しました。
これから先使うことあるんだろうか……。
②タネを作る
「コオロギケーキ」のもととなっている「クラブケーキ」は、実はケーキよりどちらかと言えばハンバーグに似た料理です。なので、調理過程は若干前回の「コオロギバーグ」に似ているところがあります。
まずはコオロギケーキのもとになるタネを作っていきます。
1.コオロギとはんぺんのすり身を作る
「クラブケーキ」で言うところの「カニのすり身」にあたる「コオロギとはんぺんのすり身」を作っていきます。
まずはコオロギ煮干しを、フードプロセッサーを使って砕いていきます。
完全にすりきってしまうとコオロギパウダーと変わらなくなってしまうので、若干食感が残るぐらいの細かさ加減で砕きます。
続いてはんぺんをすりつぶしていきます。こちらはフードプロセッサーで上手くできなかったので、こんなこともあろうかと購入しておいた泡だて器ですりつぶしていきます。
すりつぶしたコオロギ煮干しとはんぺんをボウルに入れて混ぜ合わせていきます。
思った以上にコオロギ煮干しがカスカスで、水分量が全く足りなかったため、水足しを様子を見ながら行い、混ぜていきました。
コオロギとはんぺんのすり身、完成です。
小屋根ちゃん
何か変な色……
たかし
こ、ここから良くなってくる……はず!
2.玉ねぎをみじん切りにして炒めて投入する
玉ねぎは、タネに混ぜる前にみじん切りにしてあらかじめ炒めておきます。
たかし
あああぁぁあああっ!?
目があああぁぁぁあああッッ!!?
小屋根ちゃん
対策しろや
目が終わるのは分かっていたのですが、「どうせ一瞬のことだし」とまたも横着してしまいました。
反省。(どうせまたやる)
たかし
おおっ? なんだかいい感じ?
小屋根ちゃん
いける……のか?
3.その他具材を混ぜる
追加で
- 溶き卵……1こ
- 小麦粉……大さじ2
- マヨネーズ……大さじ1
- ウスターソース……小さじ1
- レモン汁……小さじ1
- 塩・コショウ……少量
を投入していきます。
小屋根ちゃん
あれ? マスタードは?
たかし
マスタードは食べ物じゃないでしょ?
マスタード愛好過激派のみなさん、申し訳ありません。
たかし
うおおお! 美味そうっ!!
小屋根ちゃん
もんじゃの素みたい
たかし
もう美味い……
小屋根ちゃん
マジで?
流石はT先輩考案の料理、焼き上げる前の段階から既に勝ち確です。
③ソースを作る
タネを焼き上げる前に、マヨネーズを使ったソースを先に作っておきます。
小屋根ちゃん
マヨネーズにコオロギパウダー……
一体どんな味になってしまうんだ
たかし
この発想はちょっとイカれてるとしか思えないよね
④焼き上げる
フライパンに薄く油を敷いて、タネを焼き上げていきます。
タネが非常に柔らかく、成形してからフライパンに落とすことができないため、とりあえず一握り分をフライパンに落として、焼きながらヘラで成形をしていきます。
片面が焼きあがったらひっくり返していきます。この時のためにフライ返しを購入しておきました。
たかし
圧倒的ひっくり返しやすさ!
やはりフライ返しは料理に必須だね!
小屋根ちゃん
もう一個あれば更に便利なんだけどね
もしも次回「コオロギお好み焼き」を作る機会があったら、もう一個フライ返しを購入しようと思います。
焼きあがったコオロギケーキをお皿に盛り付けます。
たかし
パンケーキみたいに重ねて盛り付けたよ!
小屋根ちゃん
食いづらそう
さて、いつものコオロギ料理であれば「これで完成!」と言ってしまうところなのですが、T先輩考案の料理ですからこんなものではありません。
ここから付け合わせ&盛り付けです。
⑤グレープフルーツとベビーリーフを飾り付ける
1.グレープフルーツカット&盛り付け
まずはグレープフルーツをコオロギケーキの上に盛り付けるためにカットしていきます。
たかし
うおお……グレープフルーツなんて
初めて切るんですけど……
小屋根ちゃん
画面からビビってんのが伝わってくる
まずは頭とお尻の部分をカットします。
たかし
皮ぶ厚っ!!
続いて周りの皮を包丁で向いていきます。
小屋根ちゃん
めちゃくちゃ果肉ごと切っちゃってる!
もったいない!
たかし
激ムズなんです許して
後は中心の果肉部分を包丁でV字に切り出して……
コオロギケーキに盛り付けます。
2.ベビーリーフを盛り付ける
後はもう何か適当にベビーリーフを飾り付けて……(心が折れた)
⑥完成
T先輩プレゼンツ「コオロギケーキ」完成!
小屋根ちゃん
T先輩の盛り付け図と違くない?
たかし
んなもん食べれば一緒でしょ!!(挫折)
という訳で、理想通りとはいきませんでしたがそれでもめちゃくちゃ美味そう!
早速実食していきましょう。
⑦実食
わが家にはナイフが無いので、フォークだけでいただきます!
たかし
おぎゃああああ!! 美味ちゅぎるぅぅぅ!!
小屋根ちゃん
赤ちゃんになっちゃった
まずコオロギケーキ自体ですが、ハンバーグとは違ってまるで普通のスポンジケーキのようにふわっふわしています!
やはり、タネに小麦粉を使用したことによってハンバーグとは違った食感が生まれるようです。これには驚きました。
それに付け加えて、なんとハンバーグのようなジューシーさも感じられます。やはりコオロギを練り込んで焼いているので、肉っぽい感じがありつつ、しかし小麦粉によるふわっとした感触もあるので、とても不思議な感覚を味わえる料理になっています。
そしてコオロギマヨソースですが、こちらもとてもいい感じで味付けのアクセントになっています。マヨネーズとコオロギパウダーと言うなかなか曲者の組み合わせをしているというのに、レモン汁が良い仲介役になっているのか、あっさりしつつも濃厚な味が楽しめるソースになっています。
こちらも最高です!
T先輩の狙い通り、グレープフルーツの酸味とベビーリーフの爽やかな香りが、コオロギケーキと非常にマッチしてさっぱりとした後味に仕上げてくれています。
ちなみに、コオロギ自体の味はどうなったのかというと、まずコオロギ独特の雑味は全く感じられなくなっています。
一体なぜ雑味が気にならなくなっているのかというと、これが結構難しくて、先ほど述べたようにレモン汁やグレープフルーツの酸味のおかげと言えばそうなんですが、もっと根本的に「タネ全体の味付けがベストバランス過ぎて、コオロギの味もその中に完全に組み込まれてしまい、コオロギ単体の味は目立たなくなっている」って感じだと僕は思いました。
「よく分かんないけど美味い」ってやつですね。もはやこの料理は僕の味覚判断の範疇を超えてしまっています。
たかし
何というか、料理スキル味覚スキルどちらをとっても
僕のレベルを遥かに超えている料理だったよ。
小屋根ちゃん
私たちには早すぎたのか……
⑧完食、まとめ
料理自体の完成度が高すぎて、他のおかずも、白飯すら無しで最後まで食べきってしまいました。
この料理はそれ自体に、たんぱく質も炭水化物も、そして野菜もビタミンも含まれている完全食ですから全く問題はありませんね。
僕は今まで、肉にグレープフルーツを盛り付けるような料理を「肉にデザートって、何をおしゃれぶってるんだか」って冷めた目で見ていたので、今回の料理を食べて衝撃と共にこれまでの偏狭さを反省することになりました。
グレープフルーツってすごい。
今回の料理を通して、またまたコオロギ食の未来に希望の光が刺したような気がします。
コオロギパウダーにしなくても、ある程度細かくすり身にして、混ぜ込むタネの味付けや、盛り付けるものとの相性を考えれば、これほどまでにクセの無く美味しい仕上がりになるのはかなりの衝撃でした。
それに加えて、今後はコオロギ自体の締める時の処理の仕方次第でさらにコオロギの味が上がる見込みがある訳なので、さらなるコオロギ食の開拓が望めます。
将来的に、一般的なファミレスにコオロギ食が並ぶ日もそう遠くはない……のかもしれません。
以上で今回の記事は終わりです。
今回レシピの提供をしてくださったT先輩に、深い感謝の意をここに表します。
たかし
T先輩、ありがとう……
小屋根ちゃん
これまでで最高のコオロギ食でした!
みなさんもぜひ、ショップで乾燥コオロギとコオロギパウダーを購入して作ってみてください。新しい世界が開かれるはずです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。