どうも、たかしです。
前回の記事では、卵を産まなくなったコオロギ達を締めて「コオロギ煮干し」を作る様子をお送りしていきました。
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この煮干しを4~5匹試食してみた結果、しっかりとしたコオロギのうま味があり、かなりのポテンシャルを感じました。
ただ、若干食感に難があるのと、あくまで煮干しであるのでなかなかこれ単体でガツガツ食べられるような感じでもありません。そのため、実際に調理してどれだけ食材としての実力を発揮できるのか試してみることにしました。
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小屋根ちゃん
一体何の料理を作るの?
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たかし
色々候補はあるけど、まずは安定して美味しくなりそうな
「コオロギと野草のかき揚げ」を作っていくよ!
コオロギだけで天ぷらにしてしまってもいいのですが、そこはやはりコオロギだけでは味が単調になってしまいますし栄養バランスも偏ります。
なので今回は、夏もそろそろ終わりということで「晩夏に取れる野草」を紹介しつつ、コオロギと野草のかき揚げを作っていきたいと思います。
それではやっていきましょう。
①野草採集
1.河川敷に到着、採集開始
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野草を採集するため、近所の河川敷にやって来ました。
ここには2週間ほど前にバッタの採集をした時にも訪れていて、その時にかなりの範囲草刈りをされてしまっていたのですが、もう既にかなりの植物が繁茂してきていて元の姿に戻りかけていました。自然の頑強さを思い知らされます。
また、良い感じに草刈りをされていたことによって、植物一つ一つが見やすくなっていて、食べられる野草を探しやすくなっていたのも僕には追い風でした。
2.採集その①「ツユクサ」
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ツユクサは、初夏から秋に(6~9月)にかけて透き通った青い小さな花を咲かせる植物です。葉は笹のような縦長の形をしていますが、笹よりも柔らかく嗅ぐと全く青臭くない爽やかな香りがするのが特徴です。
春終わりから夏初め(5~6月)ごろの、花が付く前の新芽が柔らかく食用に向いていますが、花が付くそれ以降の時期でも茎先の方の新しい葉っぱであれば柔らかく食べられます。また、花の付く時期の草は薬用として用いられることもあるそうなので、栄養の面から見た場合にはむしろ花が付いてからの方が良いのかもしれません。
割とどこにでも生えている野草のわりに、クセが無く非常に食べやすいみたいで、茹でればおひたし・和え物・炒め物・酢の物と多岐にわたって活躍し、天ぷらであれば生のままでもいただけるようです。
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今回のかき揚げでは、野草のメインにこのツユクサを据えますので、やわらかそうで虫食いの無い葉っぱを20枚拝借させていただきました。
3.採集その②「シソ」
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料理の香りづけや薬味としてよく利用されるシソですが、河川敷でも採集することができます。
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小屋根ちゃん
シソが生えてるの!?
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たかし
いわゆる「大葉」とは違う種類だけどね。葉っぱが小さくて
ちょっと厚めだけど、香りはしっかりシソだよ!
野生のシソは、水辺近くの湿地になっているところに自生しています。ぱっと見ではなかなか分かりづらいですが、葉っぱをちぎって臭いを嗅いでみれば一発で分かるはずです。というより、シソが群生している場所では既に薄っすらとシソの香りが漂ってきているので分かると思います。
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あくまで香り付け用なので少量でよいのですが、葉一枚一枚が小さいのでこちらも若い芽を中心に20枚拝借していきます。
3.採集その③「ワラビ」
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山菜の代表格であるワラビは、河川敷の開けた斜面に結構集まって生えていることが多いです。春先から初夏にかけての新芽が食用になりますが、今回草刈りされていた場所から新芽が生えてきていたのでついでに採集しました。
ワラビは野草の中でも特に灰汁が強く、基本的に生のままでは食用にならず、しっかりと下茹でをしてアク抜きをするか、油でしっかりと揚げるかしなければ中毒の恐れがあるようです。
ですが、簡単に採集でき、食い出もかなりあるためついついたくさん集めてしまいがちです。例え天ぷらでも大量に食べてしまうと中毒を起こす可能性があるので注意しましょう。
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小さな新芽を10本拝借することにしました。
4.採集完了
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ほんの十数分散策しただけで、これだけの野草を採集することができました!
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たかし
当然食材費は0円! 最高過ぎる……
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小屋根ちゃん
河川敷で野草を食べてれば働かなくてもいいんじゃ?
早速持ち帰って調理していきましょう。
②材料紹介
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- てんぷら粉……80gほど
- コオロギの煮干し……100匹ほど
- ツユクサの葉……20枚
- シソの葉……20枚
- ワラビの新芽……10本
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小屋根ちゃん
調味料はほぼないんだね
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たかし
今回は素材の味で勝負!
③調理
1.野草を洗う
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今回はかき揚げにするので生のままでも大丈夫なのですが、流石に野外で採集してきた物なのでまずは水でしっかり洗います。
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油で揚げるので、洗った後はしっかり水気を切っておきます。
2.葉に切れ目を入れる
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天ぷらにする際に、葉っぱ内の空気が爆発して油が跳ねてしまう可能性があるので、葉っぱには切り込みを入れておきます。
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何枚か重ねて切り込みを入れると時短になります。
3.衣を作る
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市販のてんぷら粉に、少しずつ水を加えながら衣を作っていきます。
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かき揚げの場合は水分少な目の方が良いみたいなので、若干ダマができるぐらいの水分量にしていきます。
4.油を温める
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油は天ぷらとの相性がいいと言われているこめ油を使用します。
こめ油を、具材が半分浸かるぐらいの量、フライパンに敷いて温めていきます。
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以前「バッタのザクザク唐揚げ」調理の際にT先輩に教わったことを活かし、油が高温になり過ぎないよう、落とした衣が若干泡立つぐらいの温度になったら火を緩め、低温をキープして天ぷらを揚げていきます。
低温で衣をつけてあげることで、油跳ねを最小限まで抑える魂胆です。
5.衣を纏わせて揚げていく
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具材を丸ごと衣にくぐらせたら……
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小分けにして油に投入!
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たかし
うおおおお! 全く跳ねない!!
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小屋根ちゃん
T先輩、ありがとう……っ!
今回は水分ほぼ皆無の煮干しを使用したという点も大きかったとは思いますが、T先輩の言う通り低温で衣をつけてあげることで驚くほどに油跳ねは起きませんでした。一体これまでの苦労は何だったのか……。
皆さんも、揚げ物の油跳ねにお困りの方はぜひ低温で衣をつけて揚げてみてください。あまりの差に驚きますよ。
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片面が上がったらひっくり返し、両面にしっかり火を通していきます。
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小屋根ちゃん
これなら油も少なめで済むね!
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たかし
これもまた、T先輩から教わった知恵だよ!
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若干きつね色になるくらいまでしっかり火を通したら、油から上げて……
6.完成
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たかし
お皿に盛り付けて、
「コオロギ煮干しと季節の野草のかき揚げ」完成だ!!
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小屋根ちゃん
これはなかなか美味そう
④実食
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白飯をお供に、塩・マヨネーズを携えていただきます!
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たかし
おおっ、美味しいぞ!
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小屋根ちゃん
やった!
何の味付けもしていませんが、コオロギ煮干しの力によりかき揚げ全体にしっかりとした味が付いています。コオロギの味自体は以前の煮干し作成記事で言った通り魚肉とビーフジャーキーの風味を混ぜ合わせたような独特な味ですが、揚げたことにより外殻の香ばしさが増し、若干エビっぽい風味も混ざってきているような複雑な味になっていました。
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たかし
マヨも美味い!
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小屋根ちゃん
そりゃ美味いでしょ
また、ツユクサは結構鼻に抜けるような爽やかな香りが特徴的で、野草を野草で例えるのもなんですが味自体はヨモギと似ていると感じました。
シソは思ったよりも主張は強くなく、時々香りがしてきて良いアクセントになっている感じです。
ワラビは、若干揚げ過ぎたため結構焦げてしまっている部分が多かったのですが、身がしっかり残っているところはモチっとした食感が合って、これまた野草での例えになってしまいますがクズの天ぷらに似ている食感だと感じました。
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コオロギの煮干しは、味は間違いなく美味しいのですが後味に残る殻や脚の雑味がネックでした。それを天ぷらにしたことで殻まで香ばしく仕上がり、また野草とのかき揚げにしたことで、野草の爽やかな香りでコオロギの雑味が上手く打ち消されていたように感じます。
理想を言えば、今回コオロギ煮干しよりも野草の方が量的に多くなってしまったので、もう少し野草の量を抑えた方がよりコオロギのうま味が目立っておいしいかき揚げになるのではないかなと感じました。
⑤完食→まとめ
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量はそこまで多く作らなかったつもりだったのですが、思ったよりもボリュームが出て大満足の0円ご飯になりました。
コオロギ煮干しも野草も、それ単体だけでは後味に難があったり、食べ応えが足りなかったりします。ですが、組み合わせてかき揚げにすることで味を補い合い、ボリュームも出て大満足のご飯になることがよく分かりました。
今回、コオロギ煮干しの一つの活かし方を見つけた訳ですが、まだまだコオロギ煮干しには活用の可能性が秘められていると感じています。そのため、まだまだコオロギ達は控えている訳ですし、今後もコオロギ煮干しを使った料理をいろいろと試していきたいと思います。
次回のコオロギ煮干しご飯は、「コオロギ煮干しの佃煮」を予定しています。以前「コオロギの佃煮」を作った時には、下茹で後すぐに佃煮したため味が薄めだったのと、量が少なくほとんど昆布の佃煮になってしまっていたなど課題も多かったので、コオロギ煮干しはどのくらい佃煮でその実力を発揮してくれるのか今から楽しみです。
今回の記事はこれで終わりです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。