どうも、たかしです。

僕は現在大量にコオロギを繁殖させて飼育させています。

これまで数々の失敗や苦難がありはしましたが、それでも順調に数は増えてきており、現在は推定2万匹まで増えてきており、今後もどんどん増えていく予定です。

現在のコオロギ部屋の様子
まだ生まれてきていない産卵床が二つある

さて、これだけのコオロギを飼育していると数々の問題が発生するわけですが、その中でも一番深刻なのは「メンテナンスの手間」と「メンテナンスをサボると発生するコバエ」です。

過去記事でもさんざん話題には出してきましたが、コオロギを大量に繁殖させれば当然大量の糞が発生します。さらに、大量に飼育していれば当然死んでしまう個体も出てきます。その大量の糞と死骸が組み合わさってしまうと何が起きるかと言えばコバエの大量発生です。

3ヶ月掃除をサボったコオロギケージの底。一面の糞と大量の死骸で酷い有様
当然大量のコバエが発生。地獄絵図に

そこで導入し始めたのが、ケージの底を網状にし、二重底にして掃除の手間を減らす「メンテフリーケージ」だったのですが、底の網が水入れやシェルターの重みでたわんでしまった結果接着面に隙間ができてしまい、大量に脱走されてしまうという割と悲惨な状態になってしまいました。

網の隙間からフンが落ちて、掃除の手間が省けるケージを作ったのだが……
網がたわみ、接着面がはがれ、隙間からコオロギが脱走。慌ててコーキング剤で補修する羽目に

あれからコオロギの成虫が全員役割を終えて、小さな幼虫のみになっていたのでメンテフリーケージのリベンジができずにいたのですが、最近第三世代のコオロギの中からもとうとう成虫が出始めまして……。

記念すべき第3世代の初成虫

そこで今回は、前回の反省を生かした改良版のメンテフリーケージを立ち上げましたので、その様子をお伝えしていきたいと思います。

コオロギの糞やコバエにお悩みの方に参考になるような記事を目指して、今回どのような点に気を付けたのかを重点的に書いていきます。

それではやっていきましょう。

①使う道具

今回の改良版メンテフリーケージでは、前回も使用した「鉢底ネット」「プラスチック用ボンド」「プラスチックカッター」に加えて、新たに2つの道具を購入しました。

1.ホットボンド

DCMのホットボンド。 安くて若干チープな作りだが性能は十分

前回、プラスチックボンドだけでは底網がたわんでしまった時に接着剤が剥がれて隙間ができてしまったため、新たにホットボンドも追加して接着をすることにしました。

ただ、注意しなくてはならないのはホットボンドだけではプラスチックに十分接着することはできないということです。プラスチックに接着したホットボンドは、ちょっとした力を加えただけで剥がれてしまうぐらい弱い力しかないため、あくまでプラスチックボンドの補強目的として使用しました。

2.ワイヤーネット

ダイソーで220円で売っているワイヤーネット。安くてサイズもちょうどいい

こちらは、ケージの底網がたわんでしまわないよう、ケージの底網と2重底の間に挟み込む目的で購入しました。

ワイヤーネットだけでは底網に使うには網目が大きすぎるし、しかし鉢底ネットだけでは強度に問題があるので、ならば二つを組み合わせてしまえばうまくいくのではないかという魂胆です。

②ケージ作成

まずは、前回メンテフリーケージを作った時と同じように衣装ケースをプラスチックカッターで底を切り取っていき、間に鉢底ネットを取り付けて二重底にします。

プラスチックカッターと定規で側面を真っ直ぐにカットしていく
四隅の部分はキリで下穴をあけておくときれいにカットできる。
プラスチックボンドで接着した後、側面からホットボンドで隙間を埋めるように追加で接着して強度アップ

ワイヤーネットは、底網と二重底で挟み込むようにしてセットします。

ワイヤーネットの間を縫うようにマジックテープで二重底とケースを接続しておく

こうすることによって、鉢底ネットがシェルターや水入れの重みに耐えられなくても、その下のワイヤーネットが受けてめてくれるのでたわまず、接着がはがれることも起きないはずです。

③引っ越し後

早速コオロギを移動させ、水場・シェルターなどの重みのある物もセットして様子を見てみると……

底網の下のワイヤーネットがしっかりと重量を支え、非常に安定していることが分かります!

ホットボンドもしっかり機能しており、コオロギが脱走できないようしっかり隙間を埋めてくれています。

ケースの二重底には早速ゴミや糞が落ちてきており、メンテフリーケージがしっかり機能していることも分かりました。

④まとめ、補足

今回のメンテフリーケージ作りは、前回の反省を生かした結果大成功となりました!

ですが、一つだけ注意すべき点があるとしたら、このメンテフリーケージはある程度コオロギの体格が大きくなってくる「終齢幼虫前後」からしか使用することができないということです。

どういうことかというと、鉢底ネットの網目の大きさにもよると思いますが、少なくともDCMで1ロール250円ほどで販売しているこの鉢底ネットでは、小さいコオロギの幼虫はあっさりと網目を通過して、二重底の下に落ちてしまうのです。

実はこのメンテフリーケージを一回試そうと思って、まだ終齢幼虫になっていない幼虫を「いけるかな」と思って投入した結果、ほとんどの幼虫が二重底に落ちてしまって大惨事になったことがあったんですよね。

やらかした時の様子。終齢幼虫ぐらいにまでならないとあっさりと網目を幼虫が通過してしまう。

なので、終齢幼虫前後にまで幼虫が成長するまでは、メンテフリーケージを使用することはできません。そのため、大きくなるまでは別のケージで飼育して、ゴミが溜まってきたらそのつどケージを交換するか掃除をするかといった手間は必要になってきます。

オススメなのは、これはわが家でもそうしているのですが、成長に合わせてケージ規模をだんだん大きくして最終的にメンテフリーケージに投入するというやり方です。

ケージの掃除をすると言っても、たとえ小さな幼虫でも大量に繁殖させていればそのゴミの量もとんでもなく多くなってしまいます。そのため、ケージを掃除するのではなく成長に合わせてケージ自体を交換し、段々規模を大きくしてまとめて管理することでメンテナンスの手間を少しでも少なくしています。

若齢~2、3回脱皮するまでのケージ。 ダイソーで1個100円の収納ケースを使用
~終齢幼虫前後までの飼育ケージ。こちらもダイソーで、1個400円のコンテナボックスを使用

コオロギの大量繁殖は、常に手間をどれだけ少なくして楽に管理できるかの勝負になってきます。

なので、水場の形式や産卵床の管理、そしてケージメンテナンスの方法など、あらゆる場面でどうしたら楽にコオロギを飼育することができるのか考えるのが重要だと僕は考えています。

今回の記事が、同じようにコオロギ飼育の手間をどうやったら楽にできるか悩んでいる方の参考になれば幸いです。

以上で今回の記事は終わりです。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。