どうも、たかしです。
前回の記事では、卵を産まなくなってしまったコオロギ約1000匹を飼育しているケージをリセットする様子をお伝えしました。
※コオロギが大量に群れる写真が写ります。ご視聴にはご注意ください。
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小屋根ちゃん
こんなにたくさんのコオロギ、一体どうするの?
たかし
煮干しにしていくよ!
今回の記事ではコオロギを保存食の定番である煮干しにしていき、「コオロギの煮干し」にできるのかどうか、その味や見た目はどんな感じなのかをお伝えしていきます。
それではやっていきましょう。
①冷凍庫で締める
小屋根ちゃん
もう死んじゃってる?
たかし
まだ生きているよ! コオロギを始め昆虫類は
体温が下がると活動を維持できなくなるんだ。
仮死状態ってところかな?
この仮死状態のコオロギ達を冷凍庫に移動させ、今度は完全に締めていきます。
小屋根ちゃん
どうしてわざわざ一回冷蔵保存したの?
すぐに締めちゃえば良くない?
たかし
糞抜きをするためだよ! すぐに締めちゃうと、
糞が内臓に残って味が苦くなっちゃうからね。
糞抜きは、バッタの時は締めた後にお腹を押すことで行っていましたが……
何せコオロギはこの量ですから、一匹一匹お腹を押していたらいくら時間があっても足りません。そのため、糞抜きをするためにはコオロギ達を少なくとも一晩は放置して自然に便を出してもらう必要があります。
ですが、タッパーの中でそのまま一晩放置してしまうと、タッパーの中でギチギチのコオロギ達は体力を消耗して死んでしまったり、共食いを起こしてしまう可能性があります。そのため、冷蔵庫で一晩仮死状態にして糞抜きをする必要があった訳です。
②コオロギを洗う
先ほどの糞抜きの下りから自明ですが、このコオロギ達はめちゃくちゃ汚いです。ただでさえ糞と死骸だらけの環境にいた上に、狭いタッパー内で糞抜きまでさせられていたわけですから、目には見えづらくても汚れがかなり体にまとわりついていることが予想されます。
そのため、何回も水を入れ替えながら、繰り返し揉み洗いをしていきます。
小屋根ちゃん
お米研いでるみたい
たかし
汚さはお米の比じゃないけどね。
写真じゃわかりづらいけど、水にかなり糞が浮いているよ。
③煮る
煮干しを作る時には、読んで字のごとく干す前に煮る工程が入ってきます。
そのためまずは水を沸騰させていくのですが……
煮干しを使う時の水は塩水を使うことが多いです。
理由としては、塩で煮た方がうま味が煮汁の方に逃げにくくなるからというのと、塩水で煮ることによって煮干し自体の保存期間が伸びるからという2点があるようです。
できるだけ海水に近い塩水の方が良いということなので、濃度が3.5%になるよう、水約1Lに塩を35gほど入れていきます。
小屋根ちゃん
だいぶ白いけど大丈夫?
たかし
少し舐めてみたら、海水と同じくらいのしょっぱさ
だったから、大丈夫だと思うよ。
泡が立ってきたら、少し火を弱めてコオロギを投入していきます。
火を強くしないのは、強火で沸騰した状態で煮てしまうと身が崩れてしまうことがあるからだそうです。
まあ、それはあくまで身が脆いカタクチイワシで煮干しを作る場合なので、コオロギはあまり関係無さそうですが……。
五分ほど茹でた後にお湯から引き揚げます。
この時、煮汁の底にも結構汚れが溜まっているので、上澄みだけを攫うようにコオロギを回収します。
④水気を取って、乾燥ネットに入れる
小屋根ちゃん
何か風呂上りみたいなことしてるね
たかし
ここでしっかり水気を取っておかないと、乾かしてる
最中に腐っちゃうかもしれないから、念入りにね
ある程度乾いて熱気も収まったら、コオロギを乾燥ネットに入れていきます。
今回はコオロギを天日干しにして煮干しにしていきます。
天日干し以外にも、オーブンを使ったりフードドライヤーを使ったりといった方法もあるようでしたが、そのどちらも僕は持っていないので一番安上がりで済みそうなこちらの方法にしました。
天日干しにする際には、画像のような乾燥ネットがあると便利です。
棚にキッチンペーパーなどで直置きでも可能だとは思いますが、風で飛んだり、鳥が食べてしまったり虫がたかったりなど様々な問題が想定されます。これ一つでそれら問題がすべて解決するなら、少し値は張りますが長く使えるものですし悪い出費ではないかなと思います。
3段あって結構スペースもあるので、余裕をもってコオロギをネットの中に広げていきます。
ネットは、吊るした状態じゃないと勝手に畳まれてしまうので、吊るしながら作業ができる環境が必要です。わが家は何とかなりましたが、その点は少しめんどくさそうだと感じました。
⑤乾燥開始
1.初日
早速ベランダの物干しざおにぶら下げて乾燥開始です。
カタクチイワシの場合、天日干しだと完全に乾くまで5日ほどかかると他の方の実践例では書いてありました。
コオロギは体が小さいのでもう少し早く済むとは思いますが、天気が持つかどうかが心配です。一応この日から3日間は晴れが続くとの予報でしたが、最近は急な天候の悪化も多いですし、雨が降ってしまったらコオロギを室内に入れなくてはならなくなります。
もう既にコオロギ臭が漂ってきてるくらいには臭いは強めなので、あまり屋内に入れたくはないというのが本音です。
2.二日目
朝に確認したところ、見た目にはもう既に相当乾燥してきているように見えました。少なくとも、腐っているということは無さそうです。
小屋根ちゃん
でもなんか、全然煮干しっぽくはないね……
たかし
イワシとかと比べちゃうと、昆虫類は外殻が頑丈だから
どうしても姿そのままになっちゃうね。
でもちゃんと乾燥はしているよ。
見た目は乾いていても、中までしっか乾燥しているかどうかが気になったので、一匹試食してみることにしました。
小屋根ちゃん
どう?
たかし
うーん、まだもうちょっと水分が残ってるかな。
味は結構いい感じだよ。ポテンシャルを感じるね。
やはりまだ感想はしきっていないようなので、余裕をもってもう2日様子を見ることにしました。
味はと言うと、しっかりとコオロギの味がして驚きました。一匹食べただけでもわずかにうま味が口の中に広がり、食材としての可能性を主張してきています。
3.4日目
たかし
コオロギでも、しっかり煮干しになっているよ!
小屋根ちゃん
おお、やった!
⑥完成
たかし
タッパーに詰めて、コオロギの煮干し完成!
小屋根ちゃん
見た目はあまり美味しくは無さそう……
コオロギでも、きちんと煮干しにすることができることが分かりました。
味はと言うと、一回4匹ほど一気に口に入れてみたのですがかなりはっきりとコオロギの味わいを感じます。結構おいしいです。
どんな味かというと、単に「コオロギ味」と言ってしまいたいぐらい独特な味わいなのですが、例えるなら魚系をベースに昆虫らしいビーフジャーキー的な香ばしさを足した味という感じですかね。
ただ、やはりそこは煮干しなので、あまりそのままで食べて成立するというよりは、調理したり出汁の元にしたりと活用することでその実力を発揮できる食材のような気がします。それこそ、細かく粉砕してコオロギパウダーにするのもいいかもしれません。
⑦まとめ
2記事に渡って、コオロギケージのリセットから煮干しづくりまでの様子をお送りしてきました。
コオロギは、飼育はそこまで難しくなく、大量に繁殖することができて、ヤフオクなどで販売することもできますし、最終的には煮干しにして活用することもできる非常に有用な昆虫です。
こちらの記事を見て興味が湧いた人は、ぜひペットショップでコオロギを飼って繁殖してみてください。新しい世界があなたを待っていますよ。
近々この「コオロギ煮干し」を使った料理を作って、その様子や食べた感想をお伝えする記事を書こうと思っています。どうか楽しみにしていただけたら嬉しいです。
今回の記事はこれで終わりです。
また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。