どうも、たかしです。
つい先日、卵から孵化させたコオロギの第一グループのケージで、とうとう成虫が誕生しました!
いやあ、何せ初齢幼虫のゴマ粒より小さいくらいのサイズの頃からお世話してきている子たちですから、成虫になった喜びもひとしおです。水滴一つで溺れ死んでしまうくらい脆弱だった子たちが、立派になったものです。
さて、コオロギ達が順調に成長してくれているのは嬉しい限りなのですが、コオロギが大きくなると同時にある問題も発生します。
それは餌代のひっ迫です。
今回の記事では、コオロギの餌代が一体どのくらいかかるのか。そして、コオロギの餌代を節約するためにはどうしたら良いのか。
コオロギの餌を節約するために役立つ方法を、実際に餌を作っている様子と合わせてお伝えしていきます。
①餌代のひっ迫具合を計算する
コオロギは雑食性で、食欲旺盛な昆虫ですが、終齢幼虫前後になってくるとその食事量はピークに達します。成虫の体を作るための、人間で言う成長期に当る時期なわけですから、それはもう物凄い食欲です。
具体的に言うと、現在1000匹ほど飼育しているケージでは、約1kg分の餌を2週間で消費しています。
これがどのくらい家計を圧迫するのかというと……。
こちらは、わが家で使用しているコオロギフードです。現在飼育しているコオロギの親世代にも与えていましたし、子供世代の餌も小さいうちはこの餌だけで賄えていました。
こちらのコオロギフードは、近所のペットショップで500円で購入しました。1袋250mml、重量にして150gほどです。
終齢幼虫前後のコオロギは500gを2週間ほどで消費するわけですから、1ヶ月で2kgほどを消費することになります。
先ほど挙げたコオロギフードの1kg当たりの価格を計算すると……
500÷150×1000≒3300
となります。つまり餌代が一ヶ月で6000円以上かかるということになります。
これがどのくらいとんでもない額かと言いますと……。
現在ヤフオクでは大体コオロギ1匹3円、高くて5円で取引されています。6000円回収するためには、コオロギを最低でも1200匹売らなければ回収できない計算です。
つまり、コオロギ1000匹成虫にするのに6000円以上の餌代がかかるのに、そのコオロギを売っても基本的には3000円ほどしか回収できないのです。これでは自転車操業以下の効率です。
まあ、終齢幼虫になる前の小さいサイズの内にある程度コオロギを売れば、餌代がかからずに利益を得ることができるので、必ずしも上記のようになるわけでもないとは思いますが、それでも餌代がかかり過ぎてしまうと利益が縮小してしまうのは間違いありません。
そのため、もっと安くコオロギフードの代用となる餌が無いかどうか考えてみることにしました。
②コオロギに必要な栄養素を考える
代替となる餌を考えるため、まずはコオロギフードの成分表に注目しました。
成分表から読み取るコオロギに必要な栄養素は
- 魚粉、脱脂粉乳、ホエータン白……動物性たんぱく質、脂質
- コーングルテンミール、大豆油かす……植物性たんぱく質、脂質
- トウモロコシ粉末、マイロ、小麦粉末……炭水化物
- 砂糖……糖分
ということになります。
つまり、これら栄養素を含んでいる物ならば、コオロギフードの代替品になり得るということになります。
また、別製品であるコオロギの餌に関する商品ページに、各栄養素の成分割合に関する表が載っていましたので、そちらも参考にすると、やはり注目すべきはたんぱく質含有量の多さでした。
コオロギは雑食性ですが、たんぱく質が不足していると共食いをしてしまいます。そのためにも、たんぱく質の量はそれなりに確保しておく必要があるということだと思います。
②コオロギフードの代替案~成分表と価格帯から考える~
ホームセンターへ行き、色々なペットフードの成分表と価格を見ながら、コオロギフードの代わりになる物を探しました。
ドッグフード
- 価格……〇:1kg当たり約450円とそこそこ安い
- 栄養素……△:成分に問題は無いが、たんぱく質含有量が22%と低い
ドッグフードは、コオロギの餌候補として挙げらることの多いペットフードです。価格がそれなりに安く、成分表にもコオロギに必要な栄養素がほとんど網羅されているのですが、たんぱく質含有量が低いのがネックですね。
キャットフード
- 価格……〇:1kg当たり約500円以下。ドッグフードほどではないが十分安い。
- 栄養素……〇:たんぱく質含有量が30%以上と、安価に手に入るペットフードの中では最も高い。
キャットフードもコオロギの餌候補としてよく挙がるペットフードです。ドッグフードとの最大の差はやはりたんぱく質含有量の高さですね。
犬と比べて猫は肉食傾向が強いので、キャットフードは動物性たんぱく質が豊富に含まれています。その点は素晴らしいのですが、ただその分ドッグフードよりも価格が若干高い傾向にあるのがネックです。
ラビットフード
- 価格……◎:安い。1kg当たり約300円
- 栄養素……×:動物性のたんぱく質が含まれていない
ラビットフードはコオロギの餌を安く抑えたい時に出る候補ナンバー1のペットフードです。価格はなんと1kg当たり約300円と、ドッグフードと比べても100円以上安く抑えることができます。
ですが、やはりネックになるのは「動物性たんぱく質が一切含まれていない」という点です。ウサギが草食動物なのだから当たり前と言えば当たり前なのですが、コオロギに対しこの餌だけを与えてしまうと共食いが発生する可能性が非常に高まります。
なので、コオロギの餌にラビットフードを採用している方は、副食として熱帯魚のフレーク餌や亀の餌などのような、動物性たんぱく質の多く含まれているフードを混ぜて与えている例が多いです。
③結論
純粋にコオロギに必要な栄養素だけを考えれば、キャットフードをそのまま与えるのが無難かなと思います。
キャットフード単体でも、コオロギフードと比べれば相当餌代は安く抑えられます。キャットフードで動物性たんぱく質を十分に与えることができれば、コオロギの共食いをある程度抑えることができるでしょう。
ですが、今回はあえて価格を安く抑えることを第一に考えて、別の選択肢を取ることにしました。
それは、「キャットフードとラビットフードの合い挽き」という選択です。
栄養素の面で最も優れているキャットフードと、価格面で最も優れているラビットフードを混ぜて使用することで、お互いに不足している面を補いつつ、安くコオロギの餌を供給することができるのではと考えました。
キャットフードとラビットフードの合い挽きフードの価格はというと……
キャットフードの1kg当たりの価格……987÷2≒495円
ラビットフードの1kg当たりの価格……767÷2.5≒307円
合い挽きフードの1kg当たりの価格……(495+307)÷2=401円
となり、ドッグフードよりも安く餌代を抑えることができます。
また、コオロギに動物性たんぱく質が必要なのはもちろんなのですが、コオロギは雑食性ですから当然植物性の栄養素も必要になってきます。そういう意味でも、ラビットフードを混ぜるのはコオロギの健康面から考えてもメリットになるのではと考えています。
④次回予告
どいう訳で、次回は実際にキャットフードとラビットフードの合い挽きフードを作った時の様子についてお伝えしていきたいと思います。
二つのフードを合い挽きにするための秘密兵器も登場しますので、どうかご期待ください!
それでは次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。