どうも、たかしです。

小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第103回になります。

前回の記事で空き家の獣侵入騒動も一区切りがつき、いよいよ空き家の整備も全てが完了……かとおもいきや。

実は後もう一つだけ、引っ越し前にどうにかしておきたい部分が残っていました。

それがこちら、居間とキッチンを隔てる引き戸の戸車レールです。

なぜこちらの戸車レールを修復したいのかというと、靴を脱いで住む「生活空間」と、土足で資材を加工したり運搬したりする「作業スペース」との境目にきちんと引き戸を設置したいからです。

今現在、空き家の補修はコオロギを飼育するための「寝室」と、仮の生活拠点とするための「キッチン」までが済んでおいますが、まだ「居間」やそれに連なる「納戸」に関しては床の張替えが済んでおらず、未だ土足で移動をしている状態です。

空き家の間取り図。車線部分は補修済み

このまま廊下と居間を仕切る扉が無く開きっぱなしの状態だと、居間から発生した土ぼこりなどの細かいゴミが生活空間であるキッチン側に飛んで行ってしまうんですよね。

なので今回は、現在外している居間とキッチンを仕切る引き戸を再び設置するため、ボロボロに錆びて取れかかってしまっている戸車レールを補修し、再度引き戸が設置できるようにしていきます。

簡単に補修できるかと思いきや、レールの交換・戸車の交換・引き戸の加工と、こまごまとした部分で手を加えなくてはならない場面も多く以外にも大変でしたので、それらを合わせてお伝えしていきます。

それではやっていきましょう。

①古いレール・戸車の撤去

まずは錆びてボロボロになってしまっている古いレール戸車を撤去していきます。

1.レールの撤去

錆びているためかそれとも他に原因があるのかは分かりませんが、端っこの方が浮いてきてしまっています。

こちらのレールが再利用できそうであれば、費用を節約するためにそうしたかったのですが、レールの端っこの方にある固定するための「釘穴」の部分が折れてしまっているのでそれはどうやら無理そうな感じでした。

こちらの写真から分かるように、戸車レールは間隔を空け備えられている「釘穴」に戸車レール用の細い釘を刺して固定するのですが、手前側のレールの端っこの方がその部分から折れてしまっていたんですよね。

端の釘穴から折れてしまっていると、押さえつけて固定することができず交換するほかありません。奥の方のレールはギリギリ再利用できそうではあったのですが、途中で歪んでいたり錆で凸凹になってしまっていたりしていたので、一緒に交換してしまうことにしました。

レールを外す際には、何かしら平たい頑丈な素材をレールと床面の間に打ち込んで、てこの原理を利用しつつちょっとずつ釘が抜けるようにしていきます。

無理やり引っ張って取ろうとすると、特に今回のように錆びてボロボロになってしまっているパターンの場合、レールが折れてしまったり釘が中折れしてしまったりするので注意が必要です。

実際、結構気を遣って引き抜いたにもかかわらず釘が一本刺さったままになってしまい、後からペンチで抜くのも不可能だったので、結局途中で切断して床面に一部が埋まったままにせざるを得なくなってしまいました。

無事2本とも撤去することができました。

一本の長さが大体1mとちょっとといった感じでそれなりに重たいので、一旦取っておいてその内鉄くず業者に持ち込んで売りたいと思います。

撤去した後の床面は、サンダーで磨いてちょっときれいにしておきました。

そしたら上記で触れた床内に残っていた釘が引っかかり、サンダーのペーパーが破れてしまいました。おお怖い怖い。

2.錆びて回らない戸車を外す

2つの引き戸の内、一方の戸車が完全に錆びて回らなくなってしまっていたため、そちらも交換することにしました。

ゴミが詰まっているとかではなく、車輪ごと錆びて固着し完全に回らなくなっていました。

恐らくですが、2つの引き戸の内こちらの戸は棚を背にしていたため基本動かさない戸となっていて、車輪が回る機会もなく水分などが滞留してしまって錆びてしまった物と思われます。

2.補修資材の購入

補修に必要な交換用のレール・戸車、それとレール固定用の釘を購入します。

交換用のレールは普通にホームセンターに置いてあったので入手は容易だったのですが、いろいろ種類があってどれにしようか迷いました。

レールの種類は、一番安いのから順に

  • ビニ鉄甲丸レール……1298円
  • シルバー甲丸レール……1518円
  • 真鍮甲丸レール……1518円
  • ステンレス鋼丸レール……1958円

とあったんですけど、ネットで調べてみても「どの素材にどのようなメリット・デメリットがある」みたいなことが全然出てこなかったんですよね。

予想するに、安い物から順に「錆びやすい・劣化しやすい」という感じではあると思うんですけどね。あくまで予想なので、あまりいい加減なことは書けませんが。

誰か詳しい方いらっしゃいましたら詳細キボンヌ!!

結局、「錆びづらそう・劣化しづらそう」かつ値段的に中間グレードな「真鍮甲丸レール」を選択しました。

あと、もう一つ理由としては「将来的に撤去する際に高く売れそうな金属だから」というのもあります。何と言っても真鍮は銅の合金ですからね。

1本が長さ182㎝ということで、残念ながら1本だけの購入ではカバーしきることができなかったので2本購入しました。

戸車も、元の戸車と同サイズの物をホームセンターで購入してきました。

ちなみにこちらの戸車は車輪含め鉄製で、同じサイズの戸車で他に「ウレタン製」の物がありどちらにするのかはこちらもちょっと迷いました。

値段はウレタン製の方が2倍近く安い(鉄:500円ほど ウレタン:250円ほど)ので、ウレタンにしようかとも思ったのですが、ウレタンは耐荷重・耐久性などに難ありの感じだったので、元の材質にも合わせて鉄にしておきました。

素材が全部鉄なら、撤去時に鉄くずとして売れますしね! もうなんか、基本の思考がそうなっちゃってますね最近。

レール用釘と合わせて、購入した資材費の合計は4160円です。

③レール交換からドア設置完了まで

1.レールの設置

まずはレールを床長さに合わせディスクグラインダーでカットし、仮置きしてみます。

特に問題は無さそうですが、このまま目分量だけで固定位置を決めてしまうのは流石に怖かったので、引き戸を仮設置してきちんと合いそうな場所を床に印付けすることにしました。

水平器で垂直を見つつ、良さそうな場所に引き戸を仮設置したら……

レールを切り出した際の端材を置き、戸の溝に合わせることでレールの大体の位置を決め、その部分に鉛筆でマークをしておきます。

後は引き戸を外して、マークした位置にレールを置いて釘で固定すれば、レールの交換完了です。

釘の頭ですが、金づちで叩いただけだと頭が微妙に飛び出てレールの移動時にガタガタ引っかかりがあったので、上からタガネで打ち付けてレールの形状に馴染ませておきました。

2.戸車の交換

新しい戸車を、元の古い戸車を外した部分に当てはめていきます。

この時、微妙に溝と新しい戸車の端が干渉して上手くはまらなかったので、タガネを使ってちょっとだけ溝を広く加工しています。

戸車に付属している釘を使って止めて行ったのですが、見て分かる通り窪んでいる所に打ち付けなくてはならないため、最奥まで打ち込もうとすると周りの木が邪魔になってしまってちょっとだけ難しかったです。

カナヅチの角度を少しだけ斜めにしつつ打ち付けることで何とかなりましたが、僕のように補修という形でなく、新品の戸に設置したいという場合には戸を傷つけないようにしなくてはならないので大変だと感じました。その場合、付属の釘で無く同サイズ位のビスを使ってネジ止めした方がイイかもしれませんね。

2つとも取り付けて、戸車の交換も完了です。

3.引き戸上部の突起加工

引き戸を設置しようとしたのですが、どれだけ戸を持ち上げて入れ込もうとしても上手く入ってくれなかったので、引き戸の鴨居に挟まる上部の突起部分(名称不明、どれだけ調べても分からなかった)を加工することにしました。

この部分ですが、現状だと上部の凹みが少なく、どれだけ力いっぱい持ち上げても下のレールにハマるまでの隙間を作ることができませんでした。

もともと収まっていたんだから、ハマらないわけがないんですけどね……もしかしたら新しく交換したレールの高さが元より高いのかもしれません。

なので、溝がもっと深くなるようディスクグラインダーやノコギリで削った結果……

何とか収めることができました!

戸車も問題なく回り、キッチンと居間をちゃんと仕切ることができます。

これにて本当に、空き家の補修でやりたいことは一旦終了となりました。

④まとめ

今回は、空き家のキッチンと居間を隔てる引き戸のボロボロに錆びていたレールと戸車を交換して補修する様子をお伝えしていきました。

戸車レールの交換自体は特に難しい手順なんかは何もなく、僕は今回レールの切断にディスクグラインダーを使用しましたが金切り鋸でも十分切断は可能だと思うので、手工具のみで補修を全て完了することができるためとても手軽に補修することができます。

もしもお住まいの引き戸の立て付けが悪かったり、レールが錆びてボロボロになってしまっていたりする方がいらっしゃいましたら、割と簡単に交換は可能なので、ぜひDIYでの補修にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ただ、作業中に床や引き戸に傷が付いたり、ガラス戸だったりしたらそれが割れてしまったりする可能性はあるので、底の所は気を付ける必要がある点には注意してくださいね。

以上で今回の記事は終わりです。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。