どうも、たかしです。

小屋暮らし予定の土地に付随してきた空き家の整備を進めていくシリーズ、今回はその第54回になります。

今回は空き家の庭に放置されていたボロボロの廃トイレ小屋の解体作業の続きを行っていきます。

前回の作業では小屋周りの瓦礫を撤去したのち、「屋根の取り外し」「内壁のベニヤ剥がし」まで解体を進めていきました。

今回はその続きとして、「外壁の取り外し」を行い小屋を骨組みだけの状態にした後、本格的に小屋を取り壊していく作業に入っていきます。

小屋を本格的に取り壊すとなると、いくら小規模なトイレ小屋と言えどもある程度危険が伴います。どうしたら最も安全に小屋を取り壊すことができるのか、小屋の様子を観察しながら考えつつ作業を進めていきます。

それではやっていきましょう。

①外壁の取り外し

まずは小屋の外壁を取り外して、その後の取り壊しやすいよう骨組みだけにしていきます。

トイレ小屋の外壁は全てトタン波板が張られており、屋根の時と同じく力づくで剥がせるかと思ったのですが……

天井の時と違い建材の劣化がそこまで進んでおらず、またかなり狭い感覚で釘がきちんと打ち付けられていたため、手で引っ張ってもビクともしません。

無理やり引きはがそうとすると、小屋自体がグラグラしだして危険を感じたので、面倒ですが一つ一つ釘を取り外していくほかありませんでした。

ここでもバールが大活躍です。

トタンと木材の隙間にバールを突っ込みテコの力でトタンを押し上げることによって釘ごと抜き取ります。

一カ所ずついちいちバールを突っ込む必要があるため手間はかかりましたが、ブチブチと釘ごとトタンが外れていくのが思いのほか気持ちよく、楽しんで作業を進めることができました。

トタンは6尺サイズ(幅655mm、長さ1,820mm)の物が連なってつけられていました。

写真は最初の一枚を剥がした時の様子ですが、この状態でも既に結構骨組みがグラグラしています。トタン板はあくまで外装ではありますが、それ自体小屋の強度を支える構造材にもなっていたようです。

また、トタンを剥がしている最中またしても大量のテントウムシを発見しました。

※虫画像注意!

もういいかげんこのトイレ小屋で越冬するのは諦めて欲しいんですけどね……だんだん居場所も無くなってきたのか、密集具合が上がってきているような気がします。

この後日が差し始めると、テントウムシはギリギリまだ動くことができたのか、どこかに飛んでいきました。もっと人の手の入ることのない安全な越冬場所を何とか見つけてもらいたいですね。

全ての外装を取り外し、とうとうトイレ小屋が骨組みだけになりました。

②小屋の取り壊し

さあ、いよいよ小屋を取り壊していくわけですが……

取り壊す際に注意したいのは「建物の倒れる方向と位置」です。

手前の柱の傾き具合を見ていただければ分かると思いますが、外壁を剥がし終わった時点で既に小屋はグラグラで、もういつ倒れてきてもおかしくありません。

最も避けたいのは「解体中に自分に向かって倒れてきてしまう」ことです。

こういう廃屋を取り壊す際本当であれが小型のユンボなんかがあるといいのですが、もちろんそんなもの持っていません。なので手作業で解体していくしかないわけですが、既にグラグラしてしまっている小屋を手作業で解体するとなると、解体作業中思わぬタイミングで自分に向かって倒れてきてしまう可能性があります。

また、トイレ小屋は空き家の窓近くに立っているため、そちらの方に倒れてしまって空き家が傷ついてしまうのも避けたいところです。

という訳で、もういっそこの状態から思いっ切り押して、いきなり倒してしまうことにしました。

小屋崩壊動画

もう既にグラグラしているなら、それを利用して力づくで倒してしまおうという訳です。

もっとあっさり倒れるかと思ったのですが、意外と小屋がきそとしっかり結びついていて、グラグラはするものの倒れなくて焦りました。

ですが、体重をかけてグッと押すと小屋が完全に斜めになり……

後は自重で勝手に倒れていきました。

一切の危険を冒すことなく、無事にトイレ小屋を取り壊すことに成功しました!

③取り壊し後の様子観察

こちらは元々大便器があった床下です。よく見ると地面に穴を掘ってあるのではなく、地面にツボのようなものが埋めてあって、底に水が溜まっているのが分かります。水は屋根が崩壊してから溜まってしまった物だと思いますが……。

ということは、小屋を完全に解体した後はこのツボもどうにかして取り出して処分する必要があるということになりますね。そのためには水も抜かなくてはいけませんし、もしかしたら排せつ物が中に残っているかも……いやーきついっす。

小屋の骨組みががなかなか基礎から離れず、思っていたよりも粘ったのが不思議だったので基礎も詳しく観察してみました。

こちら、一見するとただコンクリブロックの上に土台の木材が載っているだけに見えますが……

きちんと杭? 楔? のようなものでコンクリブロックと土台が接合されていました。

一辺につき1カ所、入り口側の辺には無かったので3カ所がっちりこれで固定されていたために、土台がしっかり基礎と結び付けられていたためグラグラはしてもなかなか倒れはしなかったということですね。

また、コンクリブロック自体もモルタルのようなものでしっかり地面にくっつけられていました。

なぜこんな簡素な小屋が、ここまで朽ちてしまっているのに倒壊していないのかが結構疑問だったのですが、基礎だけを見ても意外としっかりした作りになっていることが分かりました。

自力でこの小屋を建てたのだとしたらなかなかのDIY力です。今回初めて空き家の元住人を尊敬しました。

まあ、この小屋を建てたのが空き家の元住人世代でなく、もっと遥か昔の世代という可能性はありますけどね。

④次回予告

今回、何とかトイレ小屋を取り壊すところまで解体作業を進めることができました。

ここまで来たら、後はもう木材を含めた廃材を全て撤去すれば小屋の解体は終わりです。とはいえ、それが実は一番面倒で大変なのですが。

また、木材以外の廃材に関して、特に「石膏ボード」に関しては一般ごみで捨てることはできないようですから、どのように処分するのか考えなくてはいけません。こればっかりはお金を掛けずに処分することは不可能かもしれませんね。

そんな訳で、次回「廃材処分編」に続きます。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。