どうも、たかしです。

今回はずいぶん久しぶりのコオロギ食企画になります。

何だか最近色々な方から差し入れを貰うことがありまして。

まず以前の記事でもお伝えしたように、小屋暮らし予定地のある集落のおじいさんから「原木から収穫したばかりのなめこ」をいただきましたし。

獲れたてほやほやヌルヌルのなめこ

当ブログのヘビーリーダーであり、ネタを常に供給してくれるM先輩からはある日突然サツマイモをいただきましたし。

ある日突然やって来るM先輩

やはりこれだけの秋の味覚をいただいたのなら、美味しくいただくのはもらった者の義務ですよね。なのでいただいた秋の味覚と、わが家秋の味覚である「コオロギ」を使って、最高の「コオロギ汁」を作ることにしました。

今回はコオロギ煮干しをより美味しくいただくための新兵器もご用意しましたので、ぜひコオロギ食をする際のご参考にしていただけたらと思います。

それではやっていきましょう。

①食材紹介

食材

  • コオロギ煮干し
  • なめこ
  • さつまいも
  • かんそうわかめ

調味料など

  • コオロギパウダー
  • 味噌
  • 顆粒出汁(こんぶ)
  • サラダ油

今回調理する「コオロギ汁」は、簡単に言うと「豚汁」のコオロギ版です。

サッと炒めた具材をコオロギ出汁で煮込み、その後顆粒出汁と味噌で味を調えるシンプルな汁物です。コオロギ出汁に加えて昆布の顆粒出汁と、さつまいも・なめこからもうま味が染み出してくると思うので、かなり濃厚な味わいになるのではないかと思います。

②下ごしらえ

1.コオロギ煮干しの脚・触角を取る

これまで何回もコオロギ煮干しを食べてきましたが、その度に気になるのは「食感の悪さ」と「雑味の強さ」でした。

「雑味の強さ」に関しては、糞抜き期間を多くとることでだいぶマシになりましたが、「食感の悪さ」についてがネックでした。恐らく硬くて細い脚や触角の部分が悪さをしているとは思うので、それさえ除去すれば何とかなるとは思うのですが……大量のコオロギ煮干しの脚や触角を一つ一つ除去していてはとてつもない時間と労力がかかってしまいます。

そこで、何とか簡単にコオロギ煮干しから脚と触角を取り除く方法は無いかと考えに考えを重ねた結果……こんな商品を発見したのです。

こちら、DCMの「野菜水切り器」です。

この商品、中のザル部分が回転することで野菜の水切りが簡単にできるようになっているのですが、これを使えばコオロギ煮干しから脚と触角を簡単に分離できるのではと閃いたのです。

まずは水切り器の中にコオロギ煮干しを入れて、激しくシェイクします。

すると中でコオロギ煮干しの脚と触角が砕けて取れるので……

すかさず中のザルを回転させます!

するとあら不思議

遠心力で飛ばされた脚と触角だけがザルの外側に分離され、きれいに胴体と脚・触角を分離することができました。

完璧すぎます。これはちょっと特許を取得する必要があるかもしれません。

2.コオロギ出汁を取る

コオロギパウダーを出汁パックに入れて、予めコオロギ出汁をとっておきます。

カタクチイワシの煮干し出汁をとるときは沸騰させないようにしない方が良いとされていますが、コオロギ出汁をとる際にはむしろ激しく沸騰させた方が良いと僕は考えています。

激しく泡立ってくると割とアクが出てくるので時々アク取りをしつつ、しっかり出汁をとっておきます。

3.なめこ・さつまいもをカットする

さつまいもは、薄すぎず厚すぎない一口大に切っていきます。

なめこは石づきを除去しつつ、一口大に房を切り分けていきます。

これにて全ての下ごしらえが終わりました。

③調理行程

1.さつまいも、コオロギを炒める

フライパンに油を敷き、コオロギとサツマイモを油が馴染むまで炒めていきます。

油で炒めることでコオロギに香ばしさをプラスし、さつまいも焦げ目を軽くつけてさつまいもの身崩れを防ぐ狙いがあります。

2.コオロギ出汁となめこを入れ、煮ていく

別で煮出しておいたコオロギ出汁となめこを投入し、7~8分ほど中火でぐつぐつと煮ていきます。

途中結構アクが出るので、随時取り除いていきます。この時結構コオロギの頭が取れてアク取りに絡みついてくるのですが、頭は固くてそこまで美味しくは無いのでついでに取り除いてしまいましょう。

元々のコオロギ出汁に加え、なめこの出汁もにじみ出てきてめちゃくちゃ美味しそうになってきました。

3.味噌汁を半量と、顆粒出汁を投入する

このタイミングで、一旦火を止めて味噌汁を全体量の半分ほど溶かします。先に半分の量の味噌汁を投入し、継続して煮込むことで具材に味噌の味をしみ込ませます。

この時同時に顆粒出汁も投入します。これにより「コオロギ出汁」「なめこ出汁」「味噌」「昆布出汁」の4種の味がしみ込んだ汁で5~6分煮込むことで、ガンガン具材に味を染み込ませていきます。

4.ワカメを投入、追加味噌で味を調える

完成間近になったら乾燥ワカメを投入し、追加の味噌で味を調えます。

乾燥ワカメは直接の投入でも問題はありませんが、味噌にコオロギ煮干しにでただでさえ汁の塩分は高めなので、気になる場合には先に水戻しをした方が良いと思われます。

5.一時間ほど寝かせる→完成

すぐに頂いてもいいですが、フタを落としてしばらく寝かしてから食べると、より具材に味がしみ込んで美味しくなります。

これで「なめことさつまいものコオロギ汁」完成です!

豚汁に倣って、丼ぶり一杯によそっていただきます!

④実食

まずはコオロギ単体でいただきます。

今回初めて脚と触角を取り除いたコオロギ煮干しを食べてみましたが、やはり段違いに食べやすいです。これまでモソモソとして口の中にどうしても残りがちだった殻の感じが相当少なくなり、コオロギの独特な風味がよりはっきりと感じられます。

後問題なのは翅ですね。成虫のコオロギだとどうしても身に強固にくっついている翅が食感を悪くしてしまっています。翅を解体するのは難しいので、やはり完全に食感から殻の感じを無くすには成虫の一歩手前である終齢幼虫を煮干しにする必要がありそうです。

なめこは文句なしに美味しいです。ぬるぬるしている外皮とは対照的に、食感は非常にシャキッとしていて歯ごたえがあり、噛むほどに染み込んだ汁となめこ本来のうま味がにじみ出てきます。

今回豚汁のコオロギバージョンとして「コオロギ汁」を作った訳ですが、ちょっとなめこの主張が強すぎて、なめこ汁にコオロギがお邪魔しているような感じになってしまいましたね。なめこをたくさん入れすぎて汁もぬるぬるです。

さつまいもは、コクの強いだし汁の中にほろりとした甘みがあり、まさに秋の味覚と言った感じです。おいしいです。

煮加減はかなりいいかげんでしたが、全く身が崩れることなくイイ感じの食感に仕上げることができました。

汁は、様々な出汁を合わせた出汁なのでもっと複雑な味になるかと思ったのですが、実際はかなりマイルドな仕上がりになりました。

やはりコオロギ出汁の主張が強かったのですが、そこに昆布出汁となめこ出汁が合わさることによってほとんどクセのない、食べやすい味噌汁になっていました。

あっという間に完食しまいました。ごちそうさまでした!

⑤感想・まとめ

今回は、色々な方からいただいた秋の味覚を使って「なめことさつまいものコオロギ汁」を作り食べていきました。

最近寒くなってきたことですし、体の芯から温まる汁物が恋しくなってくることか思います。そんな時には栄養バランスもバッチリで秋の味覚を楽しむことのできる「コオロギ汁」を試してみてはいかがでしょうか?

さつまいもによって「炭水化物」を、なめこによって「食物繊維」を、コオロギによって「たんぱく質」を補給することができるコオロギ汁は正に今流行りの「完全食」と言えますし、作り方も切って・炒めて・煮込むだけといたって簡単! 細かい分量調整なんかも特に必要なく美味しい汁物を食べることができます。

コオロギだけはこれだけ寒くなってきてしまうと調達するのが難しいとは思いますが、その場合は代用品に豚肉を使用すれば何の問題も無く美味しいと思います。別にたんぱく質だったら何でもいいですからね。

今回の記事は以上となります。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。