どうも、たかしです。

今回は、以前ご紹介した「家具・家電を解体する際に大活躍するオススメ工具3選」の番外編としとして、「用途が限定的すぎるニッチ工具3選」をお伝えしていきます。

僕は現在、残置物が大量に残されてた空き家の整備中で、その際処分費を少しでも浮かせるために様々な家具・家電を解体していきました。

タイヤのホイールを取り外したり……

シニアカーを分解したり……

大量の一斗缶の中身を取り出したり……

前回の「オススメ工具3選」では、それら様々な家具・家電などを解体する際、色々な場面で活躍してくれる工具を選出してお伝えしていきました。

ですが、工具の中にはそのような汎用的に使用できる物とは対極的に、とある限定的な用途・場面においてのみ大活躍する言わば「一点特化型」の物も存在します。

今回は僕が空き家の整備をする中で購入したそんな「ニッチ工具」を3選お伝えしていきます。使用してみた感想や注意点なども併せて解説していくので、「購入してみたいけど、役に立たなかったらと思うと不安」といった方のご参考になればと思います。

それではやっていきましょう。

①タイヤレバー ニッチ度:★★☆☆☆

タイヤレバーはタイヤからホイールを取り外すために特化した工具です。

タイヤからホイールを取り外すためには、ビードと呼ばれるホイールとゴム部分が接着している部分を外した後、ホイールとゴム部の間に細い棒状のものを突っ込みつつめくり上げることでゴム部分をホイールの上部に持ち上げる必要があります。その際に活躍するのがこのタイヤレバーです。

ビードを落とした後に……
ゴム部分を持ち上げる!

タイヤレバーは、頑強な鋼鉄製の棒の先がスプーンのように薄く平たく、若干すくい上げるような形状になっており、これがタイヤのゴム部をめくり上げる作業時にこれ以上ないぐらいの効果を発揮します。

同じ作業をマイナスドライバーやバールなどで行うことも不可能ではないと思いますが、確実にやり辛いですし、ホイールに傷が付いたり、ゴムに押されて棒が外れた際に怪我をしてしまったりといった可能性も高まります。

そのため、もしも手作業でホイールの取り外し作業を行いたいという場合にはこのタイヤレバーが必須となるでしょう。

ちなみに僕が購入したタイヤレバーはアストロプロダクツ製の「タイヤレバー グリップ付 TL375」で、Youtubeでオススメされていただけあって持ち手部分がグリップになっていてホイールの取り外し作業はとてもやりやすくなっています。

僕は2本購入したのですが、3本あればより作業がしやすいのは間違いありません。2本でも残り1本をドライバーで代用すれば何とかはなりますが、やり安さは段違いだと思われます。

取り外し作業は、棒が3本あると便利

一つこの手持ちグリップ付きタイヤレバーの難点を揚げるとすると、バールの代わりとして使用するには強度に不安があり、結局タイヤの取り外し以外には使用しなかったという点ですかね。

タイヤレバーの中には、それこそバールのように持ち手から全て鋼鉄製の物もあるのですが……

バールの代わりとしても使用することを見込むのであれば、こちらの方がより手元の方まで強度があり、より太く頑強だと思うので良いのではないかなと感じました。

ただその場合、ホイールの取り外し作業は手持ちグリップ付きの物と比べるとやりやすさは劣るかもしれませんので、一長一短ですね。

②一斗缶カッター ニッチ度:★★★☆☆

こちらは、一斗缶の上部天板を開封するのに特化した工具になります。

丁度一斗缶の縁の部分にフィットするようにカッターが直角に曲がっており、4隅から縁に沿って上から押しあてることで天板を開封することができる画期的な工具です。

一斗缶の中身を全て取り出したかったり、一斗缶をそのままペンキ缶代わりにして一気に塗料を使用したい時などにこちらの一斗缶カッターが大活躍します。

特に大量の一斗缶を開封したい時に有効で、缶切りのようなもので少しずつ開封するのに比べたら格段に手間を抑えることができます。

ただこちら、非常に便利な工具ではあるのですが、カッターが直角に曲がっているという特異な構造をしているだけあって一斗缶の開封以外には使用できる場面が全くありません。完全に一斗缶開封専用の工具となっております。

また、僕が購入した「一斗缶用ガイド付Vカッター」にはガイド兼安全カバーとしてカッターに重なるような形で鉄板が設置されているのですが、その鉄板とカッターの間に固まった塗料などのゴミが溜まってしまい、しっかり奥までカッターが刺さらずに一斗缶が開封しきれないという事態が頻発しました。

一斗缶カッターの中にはガイドが付いていない刃だけの物もあるようですので、少々値は張るようですがそちらの方が安定して開封することができるのかもしれません。

③36mm×38mm メガネレンチ ニッチ度:★★★★★

こちらは、洗濯機の解体の際に、洗濯槽を固定しているナットを回すための工具になります。

洗濯機の種類にもよりますが、洗濯槽は38mmという超巨大サイズのナットを使用してモーターの軸に固定されています。

38mmという超巨大ナットで洗濯槽はモーターと固定されている
一般的なナット(10mm)と比べるとその異常さがよく分かる

この38mmというサイズだけでも、規格の合うレンチはそうそうありません。それに加えて場所が洗濯槽の内部なだけあって、持ち手がかなり短くないとそもそも規格が合っても回すことができないという……しかも洗濯槽内のナットは固着してしまっていてめちゃくちゃ固いという二重苦三重苦っぷりです。

そこで活躍するのがこの36mm×38mmのメガネレンチです。このメガネレンチの素晴らしい点は、38mmというその六角穴の超巨大サイズに加え、通常のメガネレンチと比べ全長が異様に短く、正に洗濯槽内で回すのに特化した形状となっている部分です。

下が通常のメガネレンチ。形状が全く違う。

また、頑丈な鉄製ということもあり、ガチガチに固着したナットでも持ち手側をハンマーで叩くことで無理やりに回すことが可能です。

このメガネレンチ以外にも38mmナットを回せる工具はあるようですが、どれも非常に高価なため、洗濯槽のナットを回すためだけに購入するのは割に合わないと感じます。その点、こちらのメガネレンチは1点1800円ほどで購入できるので、業者を呼ぶのに比べたらずっと割安に済みます。

ただ、注意点があるとすれば2点。

まず、安いなりのチープな作りのためか六角穴が結構ユルユルで、そのままだとハンマーの力が十分にナットに加わりません。そのため、レンチ穴とナットの間に何か物を噛ませて、穴が緩まないようにする必要があります。

適当な薄い金具でOK

もう一つは、ハンマーで叩く際に鉄製のハンマーだとレンチ自体が歪んでしまう可能性があるということです。実際、僕が使用した時にはハンマーで100回近く全力で叩いてやっとナットが外れたのですが、持ち手側のレンチの縁が結構へこんでしまいました。

正直こんな工具はほとんど使い捨てに近いような物だと思うのでそこまで神経質になる必要も無いかとは思いますが、もしも長く使用するつもりであるならばもっと柔らかい素材のハンマーで叩いた方が良いのかもしれません。

あと、言わずもがなこちらのレンチは洗濯槽ナットを外すとき以外に使用機会は全くありません。38mmナットに出会うこと自体まずありませんし、全長が短すぎて回す力が十分に伝わらず普通のメガネレンチのようには使えません。完全に洗濯槽のナット取り外し専用の工具と捉える必要があります。

④まとめ

今回は空き家の片づけ時に活躍したニッチ工具3選をお伝えしてきました。

これらの工具は、役立つ場面においては「これが無いと作業が進まない」というぐらい大活躍してくれるのですが、それ以外の場面では全く使用する機会が無いという、何とも両極端な性能をしているのが特徴です。

そのため、購入する際には「本当にその工具が無いと作業ができないか」「他の工具で代用できないか」「今後使用する機会は十分にあるか」「必要度がその価格と見合っているか」などなど、様々な要素を天秤にかけつつ総合的に採用の判断を下す必要があるのが難しいところです。

正直な話、僕みたいにその場限りでのみでしか使用しないといった感じの者が購入するにはもったいなかった工具だったのではないかなと思います。まあ、全て手持ち工具でそこまで高価なものではないので、めちゃくちゃ後悔しているって程ではありませんが。

やっぱり新しい工具を使うって言うのはそれだけでワクワクしますしね。そういう機会をたくさん得られたというだけでも、空き家の整備を自分で行うことにチャレンジして良かったなと感じています。

今後小屋を作るとなれば、ますます様々な工具を使用する機会にも恵まれると思うので、その時にはまたぜひこのブログでその使用感をレビューしていきたいと思います。

以上で今回の記事は終わりです。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。