どうも、たかしです。

前回の記事に引き続き、捕獲したセミを下処理する様子をお伝えしていきます。

前回の記事では2時間ほどかけて31匹のセミを捕獲することに成功しました。

今回の記事ではまずこれらのセミを解体し、「セミマヨ」の身となる部分と、あら汁に用いる殻の部分に分けていきます。

それではやっていきましょう。

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動画も制作しました。よろしければ合わせてご覧ください!

①冷凍して締める

捕まえてきたセミは、虫かごごと冷凍庫にぶち込み、冷凍して締めます。

セミの食糧は樹液であり、液体状の物しか食べていないため、固形の糞はしません。そのため糞抜きのような下処理をする必要もなく、捕まえてすぐに締めてしまっても問題はありません。

冷凍庫に入れて数分は中から必死でもがくセミの音が聞こえてきます。発音器の処理が不十分だった場合は鳴き声も響いてきて、なかなかおどろおどろしいものがあります。

手を合わせて、セミのご冥福を祈りましょう。

②セミの下茹でをする

十数分もすればセミはカチコチに固まって締まります。取り出してボウルにあけ、何か異常が無いか確認しましょう。

特に異常が無ければ、下茹での前に水洗いをしておきます。その間にお湯を茹でておくと効率がいいです。

セミは木から木に飛び、地面を歩行することはない昆虫なので汚れは基本的についていません。ですが捕獲する際に網を地面に押さえつけるため、その際に汚れがついたり、セミ自身飛ぶときにおしっこを出すことがあるので、しっかり水洗いをしておきましょう。

栄養を逃がさないよう、塩ゆでにしていきます。

中の身にしっかり火が通るよう、沸騰したお湯で5分ほど下茹でします。

セミはバッタと違い、見た目に変化がないため火の通り具合が分かりづらいですが、全体的に色が落ち込み黒ずんできて、軽く出汁が出てきたような香りがして来たら十分です。長く下茹でしてはいけないということは無いので、不安な場合は10分でも15分でもしっかり茹でればより安心だと思います。

お湯からあげたセミは、この後すぐに解体して身を取り出す作業に入るので、水である程度火照りを治めておきましょう。

③解体して身を取り出す

茹で上がったセミを、一匹ずつ解体し身を取り出していきます。

※この先セミの解体画像が映ります。苦手な方はご注意ください。

まずは、翅が邪魔なのでむしっていきます。

セミの翅は、かなり強固に胸部の外殻にくっついていますので、根元を掴んでねじ切るようにしてちぎります。

続いて胴体の解体に入ります。

昆虫の体は、頭・胸・腹の3つの節に分かれています。外殻は非常に硬く、包丁でさえなかなか刃が通りませんが、節は非常に脆く、取り外しやすいため、節に沿って解体していきます。

まず頭を取り外します。背中にある溝に爪を立てて、めくるようにするとポロっと取ることができます。

頭の部分には、ほんの少しではありますが身がついているので、今回はあら汁の材料にします。そのため、食べるのに邪魔な足が1対ついているので、それを取り外します。

解体が済んだ頭は、あらかじめ用意しておいたあら汁の鍋に放り込み、煮込み始めてしまいましょう。

続いて、胸部の解体に入ります。胸部は、飛ぶために必要な「飛翔筋」と脚部の筋肉が集まり、最も身が取れる部分なので、きれに解体することができればより可食部を多くとることができる重要な部分です。

まずは、頭部の時と同じく、節に沿って腹部と胸部を切り離します。

そうすると、ほとんどの場合残りの脚部が胸部と一緒に撮れますので、邪魔な脚部をむしり取ります。この時、脚部と一緒に胸部の中の身が取れてしまわないよう、足だけをきれいに取り外すようにしましょう。

硬い胸部の外殻の中に詰まっている部分が、飛翔筋を含む可食部になります。この部分を爪楊枝でほじくり出していきます。

きれいにくり抜けると、身がごっそり取れるので気持ちいです。セミの解体の中で一番楽しい時間です。

身を取り終わってしまった胸部は、硬い殻が残っているのみになってしまうので廃棄します。

続いて腹部ですが、ここにもわずかではありますが可食部になる筋肉がついている部分があるので、そこも爪楊枝でほじくり出していきます。

オスの腹部には、上記でも説明した「発音筋」が付いています。胸部の身と比べたらごくわずかではありますが、セミから取れる身は貴重ですから忘れずにとっておきましょう。

ちなみに、発音筋はオスにしかなく、メスの腹部は苦い内臓が詰まっているだけで身は取れませんので、間違えてほじくり出さないように気を付けてください。

残った腹部も、あら汁の材料にするので鍋に放り込んで煮込んでおきましょう。

④下処理完了

こちらが、31匹分のセミの身になります。合計量としては70g行かないくらいでしょうか。

量としては、一般的なツナ缶一個の内容量である80gにも満たないぐらいですね。これだけの量をほじくり出すのでも1匹1分としても30分はかかっている計算ですから、労力の割に得られる量は非常に僅かだと感じます。

しかし、その分味は絶品のはず。いよいよ次回は、このセミの身を用いて「セミマヨチーズのピーマン包み焼き」を作っていきます!

それと、余った殻の部分であら汁も同時に作っていきます。

今回の記事はこれで終わりです。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。