どうも、たかしです。

何かまた最近急に寒くなってきました。「寒さも厚さも彼岸まで」と言いますが、彼岸どころか今年は10月の頭ぐらいまで暑い日が続きましたし、つい最近まで湿気の籠った暖かい空気が根強かったし、本当に平均的に気温の高い年だったなと感じます。

さて、気温の急な変化という物は小屋暮らし生活においては割と影響の大きい問題で、室内空間の狭い小屋は外気温変化の影響を大きく受けるためです。

11月の頭ぐらいにも急に最低気温が一けた台前半ぐらいまで落ちたことがありましたが、その時も小屋内はかなり冷えて、これはいよいよ暖房をどうするか考えなくてはと危機感を覚えました。

さて、そこで小屋内で使用する暖房器具をどうしようか色々考えたのですが、いろいろ検討する中でとある神暖房器具と出会い、以来現在までそれを使用して寒さをしのいでいるところです。

その名は湯たんぽ。

こちら、元々空き家の残置物だった者を「ワンチャン使うかも……」と思って取っておいたものになるのですが、今現在めちゃくちゃ活躍してくれています。

と言う訳で今回の記事では、僕が湯たんぽをどのように使用しているのか、そして湯たんぽの素晴らしい点とはどのような所なのかについてお伝えしていきます。

それではやっていきましょう。

湯たんぽの使い方

湯たんぽの使い方と言えば、何といっても「布団の中に潜り込ませる」ということでしょう。

布団の中に湯たんぽを入れることで布団が温まり、こたつに入っているのとほとんど全く変わらないぐらいの暖房効果を得ることができます。

というか、何ならもしかしたらこたつよりも暖かいかもしれません。というのも、こたつは地べたで使用する必要があるため、床から上がってくる寒気と相殺してしまいなかなか温かみを感じるまでに時間がかかることが多かったんですよね。

やはり寒さと言うのは足元から上がってくるもので、元々住んでいた安アパートは断熱がそこまでしっかりされていなかったということもあり、地べたに座って使用せざるを得ないこたつはいくらカーペットを重ねてもさ寒さを感じる瞬間がありました。

それが現在の小屋環境では、デスクチェアーに座りつつベッド方向に足を投げ出し、その部分を布団と湯たんぽで温めることで相当な暖を取ることができています。

ベッドを置くことで小屋の中はかなり狭くなってしまいましたが、かなり気温の落ち込む日は断熱材を敷いている小屋の床でもかなり冷たくなってしまっていることから、床から距離を取ることができるベッドを設置して良かったなと感じています。

湯たんぽの中に入れるお湯は、空き家の電気ケトルで用意した熱湯を入れています。

湯たんぽの容量は2.3Lで、電気ケトルは一回の沸騰で1L までお湯を用意できないので、2回沸騰させて残り水を足すことで大体70~80度ぐらいの湯たんぽをいつも準備しています。

1回沸騰させるのに4~5分は掛かるので、その点は少し面倒ですね。

②湯たんぽの素晴らしい点

1.かなり暖かい&持続する

僕は正直この歳(31歳)になるまで湯たんぽを使ったことが無かったのですが、意外なまでの暖かさに驚きました。

上記で”こたつぐらい暖かい”と表しましたが、下手したらそれ以上です。熱湯を入れたての湯たんぽは温度が70~80度ぐらいはありますから、うっかり直に触り続けていたら火傷するレベルです。そんな熱の固まりが布団の中にある訳ですから、暖かくない訳がありません。

そして、湯たんぽの暖かさはビックリするぐらい持続します。

これは「布団の中にいれっぱにしておけば」という条件付きではありますが、小屋内温度18度ぐらいの環境下では、夕方5時頃に熱湯を投入した湯たんぽが、夜10時になっても体感50度前後は温度を保っています。

布団の中に入れずにただ置いてあるだけだと、熱が空気中に拡散していってしまうのか4~5時間もしたら30度以下ほどにまで下がってしまっていますが、布団の中にくるんでおけば熱が拡散しないためか8時間は確実に暖かさが持続します。

ちなみに、熱湯を入れた湯たんぽをただ置いておくだけだと、その分小屋内が普段より1~2度上昇するような気がしています。そういう使い方もアリか……?

2.電気が要らない、自由度が高い

僕は湯たんぽに入れる熱湯を準備するのに電気ケトルを使用しているので電気は使っていますが、熱湯を準備さえできれば湯たんぽは使えますから、ガスコンロ&ヤカンとかでも良いため湯たんぽは「電気を必要としない暖房器具」と言えます。

小屋内でも使用できる電気を使わない暖房器具と言うとかなり限定される(薪ストーブとか)ので、そういう意味で湯たんぽは「小屋暮らしにピッタリ」なのではないかと思います。山小屋とかでも使えるという意味で。

かくいう僕は小屋内に電気を引いているため、そういう意味では恩恵は少ないですが、それでもコンセントの位置とかコード配線とかを意識しなくても使えるという点で、湯たんぽは自由度がとても高い暖房器具としても利点が大きいです。

湯たんぽと同じ役割を果たす暖房器具に「電気あんか」がありますが、そちらはどうしてもコンセント配線を意識して使用する必要があるため自由度はそこまで高くないと言えるでしょう。

3.小屋空間自体を温めずに済むため、結露対策にもなる。

湯たんぽが小屋暮らしにぴったりの理由その②が、「空間を温めないタイプの暖房」という点ですね。

小屋で暖房を使うならば、小屋自体居室空間が狭いのでストーブなどの空間を温める暖房使えば余裕でホカホカになりそうではあるのですが、その場合やはり結露が非常に怖いです。

怖いというのは、窓にできる結露もそうなのですが、「小屋の壁内で生じる結露」という物が見えない場所で起きてしまい、結果小屋の壁の中でカビが発生してしまうというのをできるだけ避けたいんですよね。

壁内で結露が生じる原理については、かなり前小屋を建てる前の旧ブログ考察記事でも書いたのですが、小屋内の暖かい空気に含まれた水蒸気が、そのまま小屋の断熱材の外側の冷たい空気に触れることで、飽和水蒸気量が下がってその分の結露が断熱材と外壁の間に生じるということになっています。

そのため、あまり小屋内外での温度・湿度差を出し過ぎないようにするためにあまり小屋内の空気は暖めないようにしたいんですよね。

そういう意味でも、湯たんぽのような「布団の中を局地的に温める」と言うタイプの暖房器具は小屋暮らしには向いていると僕は考えています。

激狭の小屋内ではそもそも移動をすることがほとんどありませんから、布団の中が温まっていればそれで十分ですしね。

あと、単純に僕自身が空間を温めるタイプの暖房があまり好きじゃないというのも、湯たんぽをお勧めする理由だったりします。

何かあの、頭がボーとしてくる感覚が好きになれないんですよね……そういう方他に居ませんかね?

③湯たんぽの注意点

1.電気代が思ったより(お湯を電気ケトルで準備する場合)安くない

湯たんぽというと、非常にエコな暖房器具! というイメージがあると思いますが、しかし実情はと言うとそうでもありません。

僕の使用している湯たんぽが2.3Lで、内2Lは電気ケトルで沸かした熱湯を使用しています。これで布団の中では8時間以上熱が持続するので、1日に2Lのお湯作るための電気代が湯たんぽに掛かる費用と言うことになるでしょう。

そこで1回の湯たんぽ使用にかかる電気代を調べてみた所、大体電気ケトルで1Lのお湯を沸かすための電気代が3円未満と言うことが分かりましたので、湯たんぽにかかる1日の電気代はその2倍の5~6円となり、1ヶ月の電気代は150〜180円ほどということになります

対して、湯たんぽに似た役割の電気あんかやその他電気代が安い暖房器具の1ヶ月当たりの電気代を調べてみると(1日8時間使用で計算)……

  • 電気あんか……1時間あたり0.2円前後→1ヶ月48円!
  • こたつ……1時間当たり5円以下→1ヶ月1200円以下
  • 電気毛布……1時間当たり1円以下→1ヶ月240円以下

となります。

もちろん、セラミックヒーターとか、エアコンとか、その辺と比べればエコな暖房器具であることは確かですが、ほとんど同じ役割を果たす電気あんかが1ヶ月の電気代50円以下と驚異的な数値をたたき出していることからも、湯たんぽ自体はそこまで抜けて経済的とは言えないことがよく分かります。

これはやはり、他の暖房器具が「電気→熱」と直接変換しているのに対し、湯たんぽは「電気→熱→熱湯」と、電気から発生させた熱を水に移す際、相当なエネルギーロスが発生しているためだと考えられます。

湯たんぽは電気あんかよりも本体代という初期投資が安く済むという強みこそありますが、しかし電気あんか自体2000円程度あれば変えてしまう安い暖房器具なので、そこまで恩恵は感じられません。

つまり、経済的なことを考えるのであれば基本的には湯たんぽより電気あんかを選んだ方が賢い、と言うことですね。

2.低温火傷に注意

これは電気あんかやその他「肌に直接触れる可能性のある暖房器具」全般に言える話ではありますが、低温火傷には注意が必要です。

低温火傷とは、40度~50度ぐらいの、短時間触れているぐらいでは何ともない温度でも長時間触れていると出てしまう火傷の症状を言います。特に冷える日なんかはついつい気持ち良くて湯たんぽに直接足先を振れてしまうのですが、それが長時間になるといつの間にかやけどを負ってしまうことがあるため注意しなくてはならないということです。

また、更に注意なのが湯たんぽを投入した布団の中自体も想像以上に熱を帯びていることがある点です。

実際、湯たんぽを布団の中に投入してしばらく過ごしていると、足回りが何だかジンジンしてくることがたまにありました。何気なく掻きむしってしまい、おかしく思ってズボンをめくってみると少し赤くなってしまっていたので、恐らく低温火傷に近い状態だったのではないかなと。

電気毛布やホットカーペットなんかも、出力を上げた状態で寝そべって長時間使用したりすると火傷の危険性がありそうなので、注意が必要だと思います。

3.朝はどうしようもなく寒い

湯たんぽは、一度温めたお湯で暖を取る暖房器具なので、当然お湯が冷めてしまえばどうにもなりません。そのため、朝起きた時の冷え込みに対してはどうしようもなく無力です。

僕の小屋暮らしの場合は、電気ケトルも空き家の中にありますのでもう本当にどうにもなりません。諦めて意を決して小屋を飛び出すか、布団に延々くるまるしかなくなってしまうんですよね。

まあ、この点に関しては小屋の中が快適すぎるといつまでも外に出られないから、自分を鼓舞する意味で丁度いいとポジティブに捉えるようにはしていますが……。

④まとめ

今回は小屋暮らしにはぴったりの神暖房器具「湯たんぽ」についてその魅力と注意点を解説していきました。

11月半ば現在、暖房器具と言えるようなものはこの湯たんぽだけで今のところは何とかなっていますが、また本格的な寒さがやって来るということで、そうしたらもしかしたら湯たんぽ以外の暖房器具を採用することもあるかもしれません。

今のところ候補は

  • 電気あんか
  • ヒーターパネル(デスク下における立体的なホットカーペットみたいなやつ)
  • 電気ブランケット(着るコタツ的な奴)

あたりでしょうか。

電気あんかはほぼほぼ湯たんぽと同じ役割なので特に心配もないんですが、それ以外の暖房器具に関してはどの程度温まるのかが分からないし値段もそれなりにする(6000円前後)しで、どうしても足踏みしてしまうんですよね。

湯たんぽだけで冬が乗り切れたら最高なのですが……今のところ微妙な感じです。

また寒さに耐えきれなくなって新たな暖房器具を購入することになったら、またレビュー記事を出したいと思います。果たしてその日がやって来るのかどうか。

どうかお楽しみに!

以上で今回の記事は終わりです。

また次回の記事でお会いしましょう。ここまでお読みいただきありがとうございました。